各国での初演
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/08 08:23 UTC 版)
『エルナーニ』はヴェルディの初期作としては珍しく、早くからイタリア外での上演が行われたオペラである。 ウィーンでの初演は早くも世界初演の翌月、1844年4月に行われている(世界初演地ヴェネツィアも当時オーストリア支配下にあったので、このウィーン公演を「他国」での初演とみるべきかは問題だが)。 イギリスでの初演は1845年3月8日、ロンドン、ヘイマーケット劇場で行われた。 フランスでは、1846年のパリ、イタリア座公演が初演となる。なおこの際題名等の一時的変更がなされている(下記参照)。 アメリカでは、1847年4月13日のニューヨーク、パーク劇場が初演である。 日本での初演に関しては諸説ある。「カーピ歌劇団」による1925年3月の帝国劇場における公演が記録に残る最初の『エルナーニ』であるが、これはハイライト(抜粋上演)に過ぎなかった可能性が高い。なお永井荷風は同月11日の公演を観劇しており、『断腸亭日乗』にその旨の記述がある。オペラを愛し、またフランス文学に造詣の深い荷風であるが、この『エルナーニ』に関しては特段の感想などを遺してはいない。 1979年11月9日、「ローゼの会」で『エルナーニ』が上演されたとの資料もある。指揮は森正、管弦楽は新日本フィル、エルヴィーラ役にはイタリアよりジョヴァンナ・ヴィーギを招いたというが詳細は不明。 本格的な意味での日本初演は21世紀に入っての2002年10月26日、びわ湖ホールにて「びわ湖ホール・プロデュースオペラ」として上演されたもので、同公演は「日本初演」と謳っていた。配役は福井敬(エルナーニ)、福島明也(ドン・カルロ)、小鉄和広(シルヴァ)、小濱妙美(エルヴィーラ)他、若杉弘指揮、京都市交響楽団の管弦楽であった。
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