古代末期の繁栄とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 古代末期の繁栄の意味・解説 

古代末期の繁栄(4世紀~6世紀)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 21:18 UTC 版)

コンスタンティノープル」の記事における「古代末期の繁栄(4世紀6世紀)」の解説

ビュザンティオンは、古代ギリシア植民都市起源持ち古来よりアジアヨーロッパを結ぶ東西交易ルート要衝であり、また天然良港である金角湾擁していた。コンスタンティヌス1世大帝)は、リキニウスとの内戦の中で324年ビュザンティオン攻略すると、この地に着目し都市計画一新して「コンスタンティノポリス」を建設した落成式330年5月11日執り行われた。しかし、コンスタンティノポリス建設は単に過去皇帝たちが行ってきたのと同様な戦勝記念恒例行事であって、「新ローマ建設」とか「ローマからの遷都」といったような大それた出来事ではなかった。当時コンスタンティヌス1世ローマ代わる新しローマ」を建設したという考え存在しなかったようである。 建設当初コンスタンティノープルは一地方都市の域を出ておらず、属州知事管理下に置かれていた。東方皇帝府が置かれていたのはアンティオキアであり、コンスタンティヌスの後の皇帝達もコンスタンティノープル訪れることは希であった。この都市には首都ローマ倣って元老院設置されることになるが、執政官法務官護民官財務官首都長官などの重要な首都機能設けられなかった(ただし財務官法務官ディオクレティアヌス時代に既に重要な職種ではなくなっていたと考えられコンスタンティノープル長官358年12月11日又は9月11日設置されとされる[要出典])。また元老院首都ローマ元老院比べる規模法的権限小さくローマ元老院議員がクラリッシムスとされていたのに対し同地議員達は格下クラリみなされていた。市域ビュザンティオン時代比べれば大幅に拡大されたが、後代より狭かったおそらくはコンスタンティヌス1世にしてもコンスタンティノープル首都ローマ対等都市にしようとまでは考えていなかったであろうことが様々な要素から示されている。今日では、コンスタンティヌス1世330年ローマからコンスタンティノポリス遷都たとする神話は、後世偽造され歴史にすぎない考えられている。 しかし、コンスタンティノープル徐々にその重要性増していくことになる。コンスタンティウス2世は、359年コンスタンティノープル地方自治都市へと昇格させた。テオドシウス1世は、380年コンスタンティノープルへ入城すると、治世多くこの街で過ごす最初皇帝となったテオドシウス1世死後ローマ帝国の東西分裂深刻化した後は、コンスタンティノープル東ローマ帝国における皇帝府の所在地として定着した410年首都ローマ西ゴート人により掠奪を受け、帝国東方でもフン族ドナウ川の北に迫ってくると、テオドシウス2世防衛体制強化するため、現在も残っている難攻不落の「テオドシウスの城壁」の建設開始し413年完成させた。テオドシウスの城壁により市域それまでの約2倍に拡大され首都ローマ倣って7つの丘も設定された。以後ローマ急速に衰退していったのに対してコンスタンティノープル人口増加し続けた市内には、宮殿ハギア・ソフィア大聖堂始めとする教会大浴場劇場といった公共施設数多く作られた。410年ローマ市陥落すると、東ローマ帝国人々には「コンスタンティノープルは第2のローマ」という意識芽生えていった。。 6世紀になると毎年5月11日東ローマ帝国重要な記念日として盛大な都祭が行われるようになり、「コンスタンティヌス新しローマ建設した」という意識定着した時の皇帝ユスティニアヌス1世のもとで、東ローマ帝国最初隆盛迎えコンスタンティノープルアンティオキアアレクサンドリアにも匹敵する世界的に見て最大級大都市にまで成長した市民にはパン無料支給される一方競馬場では戦車競走連日開催され市民はそれに熱狂していた。古代ローマにおける「パンとサーカス」はこの時代でも帝国東方では維持されていたのである

※この「古代末期の繁栄(4世紀~6世紀)」の解説は、「コンスタンティノープル」の解説の一部です。
「古代末期の繁栄(4世紀~6世紀)」を含む「コンスタンティノープル」の記事については、「コンスタンティノープル」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「古代末期の繁栄」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「古代末期の繁栄」の関連用語

古代末期の繁栄のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



古代末期の繁栄のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのコンスタンティノープル (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS