また‐は【又は】
読み方:または
[接]似通った二つ以上の事柄のうち、どれか一つを選ぶときに用いる語。あるいは。もしくは。「ペン—ボールペンで記入のこと」「雪—みぞれでしょう」
→或(ある)いは[用法]
[用法] または・もしくは——「本人または(もしくは)代理の者に限る」などと相通じて用いられるが、「もしくは」は文章語的であらたまった言い方である。◇「家庭裁判所は、証人を尋問し、又は鑑定、通訳若しくは翻訳を命ずることができる」(少年法)、「汚染し、若しくはき損された郵便切手又は料額印面の汚染し、若しくはき損された郵便葉書」(郵便法)のように、法令用語としては、選択される語句に段階が二つあるとき、「または」は大きな段階に用いられ、小さい段階には「もしくは」が用いられる。
吉祥天(きっしょうてん、又は、きちじょうてん)
論理和
数理論理学において論理和(ろんりわ、英: logical disjunction)とは、与えられた複数の命題のいずれか少なくとも一つが真であることを示す命題を作る論理演算である。離接(りせつ)、選言(せんげん)とも呼ぶ。
二つの命題 P, Q に対する論理和は記号 ∨ を用いて P ∨ Q と表せる。この記号はラテン語で(非排他的)論理和を意味する vel の頭文字に由来する[1]。また P ∨ Q の形をした命題を選言命題(disjunctive proposition)、その中に現れる命題 P や Q を選言肢(disjunct)という[2]。
例
- 「私の身長は 160 cm 以上である」
- 「私の体重は 50 kg 以上である」
の二つの命題の論理和は、
- 「私の身長は 160 cm 以上か、または、私の体重は 50 kg 以上である」
となる。この論理和が真となるのは
- 「私」の身長は 160 cm 以上で、体重は 50 kg 以上
- 「私」の身長は 160 cm 以上で、体重は 50 kg より軽い
- 「私」の身長は 160 cm より低く、体重は 50 kg 以上
のいずれかである。論理和が偽となるのは以下の場合である。
- 「私」の身長は 160 cm より低く、体重は 50 kg より軽い
性質
P ∨ Q は否定と論理積を用いた ¬(¬P ∧ ¬Q) と同じである。従って、論理和は否定と論理積で表せる。
- P ∨ Q ⇔ ¬(¬P ∧ ¬Q)
また、論理積は論理和と否定で表せる。
- P ∧ Q ⇔ ¬(¬P ∨ ¬Q)
この二つをド・モルガンの法則という。
真理値表
論理和の真理値表
命題 P | 命題 Q | P ∨ Q |
---|---|---|
真 | 真 | 真 |
真 | 偽 | 真 |
偽 | 真 | 真 |
偽 | 偽 | 偽 |
一般語との乖離
命題 P ∨ Q はしばしば「P または Q」と読まれる。この用語「または」は一般語としての用法より意味が限定的である。
日常会話において「または」と言った場合、例えば P と Q のいずれか一方のみが成り立つことを意味することがある(排他的論理和)。具体例として、レストランにおいて「コーヒーまたは紅茶が付きます」と言えばコーヒーと紅茶のどちらか一方のみが付くことを意味し、両方が付くことは含意しない。
排他的論理和と明確に区別するために、通常の論理和を「包含的論理和」(inclusive OR)と呼ぶこともある。
表記法
論理和(OR) は、中置記法により表記される。