北方絵画とは? わかりやすく解説

北方絵画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/15 18:18 UTC 版)

北方ルネサンス」の記事における「北方絵画」の解説

ロベルト・カンピンヤン・ファン・エイクロヒール・ファン・デル・ウェイデンら、初期フランドル派画家たち北方写実主義絵画イタリアで大きな賞賛受けた。しかしこれら北方絵画とイタリア絵画との相互に対す影響15世紀終わりになるまでほとんどなかった。15世紀にも両地域には頻繁な文化的芸術的交流があったにもかかわらず1500年から1530年までのアントワープ・マニエリスム((en:Antwerp Mannerists)、年代的にイタリアでマニエリスム時期重なるが、関連性ほとんどない)の芸術家たちが、ネーデルラント最初にイタリア・ルネサンス影響受けた。 ほぼ同じころドイツ人画家版画家アルブレヒト・デューラーイタリアへ二度旅し版画分野高く評価されている。デューラーイタリアで見たルネサンス芸術影響受けて帰国した。他にイタリア人以外の重要な画家として、ドイツ画家ハンス・ホルバイン (父)フランス画家ジャン・フーケなど、当時北方では主流だったゴシック様式画家たちや、ネーデルラント画家ヒエロニムス・ボスネーデルラント画家ピーテル・ブリューゲルのように、高度に独自の芸術展開していた画家たちイタリア・ルネサンス影響受けて発展させたスタイルは、次世代画家たちにも盛んに模倣されていくことになる。16世紀北方絵画家たちはますますローマ注目し実際にイタリアへ旅することによってルネサンス美術自身らの芸術取込むことによってロマニズム(ローマ派 (en:Romanism (painting)))として知られるようになっていった。ミケランジェロラファエロ活躍した盛期ルネサンス芸術と、後期ルネサンス期に流行したマニエリスム様式とは、北方絵画家たちの作品大きな影響与えたのであるルネサンス人文主義数多く古代芸術品は、北方芸術家たちよりイタリア芸術家たちの方にギリシア・ローマ時代芸術復興というテーマ多くもたらした15世紀ドイツネーデルラント著名な絵画作品には古代芸術影響見られず、中世からの伝統的な宗教画が多い。当時北方芸術でとくに知られるのが祭壇画で、持ち運び可能なものから非常に大きなものまで制作されている。翼を持った祭壇画教会暦定められ特定の日ごと開閉された。16世紀になると北方でもイタリアでも、神話歴史題材とした美術品がよく作成されるうになる。しかし北方ルネサンス画家たちは、さらに新し題材求めて風景画風俗画などにも進出していった。 北ヨーロッパ波及したイタリア・ルネサンス芸術スタイルは、それぞれの地域性あわせて変化し、その土地独自に適応していった。イングランド北部ネーデルラントでは、宗教改革の影響宗教絵画がほぼ姿を消している。当時テューダー朝イングランドには優れた宮廷芸術家がいたが、肖像絵画ごく一部の上階級広まったけだったフランスではイタリアから招かれ後期マニエリスム様式画家ロッソ・フィオレンティーノらの影響によってフォンテーヌブロー派成立したが、最終的に伝統的なフランス絵画へと回帰している。16世紀終わりにはハールレム集ったカレル・ヴァン・マンデルヘンドリック・ホルツィウスらの芸術家が、フランドル地方北方ルネサンスに続く「北方マニエリスム」を展開していった。

※この「北方絵画」の解説は、「北方ルネサンス」の解説の一部です。
「北方絵画」を含む「北方ルネサンス」の記事については、「北方ルネサンス」の概要を参照ください。

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