信仰の悲しみとは? わかりやすく解説

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信仰の悲しみ(関根正二筆 一九一八年/油絵 麻布)

主名称: 信仰の悲しみ(関根正二筆 一九一八年/油絵 麻布
指定番号 2004
枝番 0
指定年月日 2003.05.29(平成15.05.29)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 絵画
ト書
員数 1面
時代区分 大正
年代
検索年代
解説文:  関根正二しょうじ】は、福島県生まれ明治四十一年上京し印刷会社勤めかたわら大正年ころから絵画勉学始めた油彩は数か月太平洋研究所通いはしたがほとんど独学である。大正四年、甲信越地方旅行し長野河野通勢【みちせい】に出会い強い影響受けた同年十月二科展に「死を思ふ日」が入選したが、このとき特別出品されていた安井曾太郎そうたろう】の滞欧作品見て色彩重要性認識するようになった大正七年第六二科展では「信仰の悲しみ」ほか二点に樗牛賞【ちょぎゅうしょう】が与えられた。しかし、このころから健康を害し翌年六月二〇年と二か月生涯終えた
 大正時代には、類例見ぬほどに個性的な画家輩出したが、関根正二はこの時代における天才願望的な傾向を最もよく象徴する存在であるといえよう。「信仰の悲しみ」や「三星」「少年」といった作品は、技法的には未熟な点もあるが、熱っぽく輝くような独特の色調特異な造形による強烈な表現力は、それを補ってあまりある。特に「信仰の悲しみ」は関根代表作とされ、妊婦のような女性が行列するという、異常で幻想的な構成を採りながら、画面には真摯澄明美しさ漂っている。原題は「楽しき国土」だったともいわれるが、関根宗教的な熱情一宗派の教条とは関係なく、哀楽渾然とした独自の深さ有した彼岸表しているとの指摘もある。このように本図近代日本絵画中に類例のない、特異な生彩放つ傑作として評価される

信仰の悲しみ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/26 01:18 UTC 版)

信仰の悲しみ

信仰の悲しみ(しんこうのかなしみ)は、関根正二1918年に発表した絵画作品。大原美術館蔵。

第5回二科展に『姉弟』『自画像』と共に出展されると、新人賞にあたる樗牛賞に選ばれた[1]2003年に国の重要文化財に指定されている。

関根自身は当初『楽しき国土』の画題を考えていたものの、伊東深水からのむしろ深い悲しみを感じるという指摘によって現在のタイトルとなったという。

脚注

  1. ^ 関根正二「信仰の悲しみ」”. 倉敷市文化財保護課. 2021年4月7日閲覧。


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