使用しているとされる兵器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/18 02:24 UTC 版)
「劣化ウラン弾」の記事における「使用しているとされる兵器」の解説
PGU-14/B アメリカ空軍の30ミリ砲弾。約 300g の貫通芯のうち 99.25% が劣化ウラン。フェアチャイルドA-10AサンダーボルトII攻撃機 のGAU-8/Aで使用される。 M735A1 アメリカ陸軍105ミリ砲弾。約 2.2kg の劣化ウラン貫通体を持つ。M1戦車およびM60パットンの主砲が使用。 M774 約 3.4kg の劣化ウラン貫通体を持つ。使用は M735A1 に準じる。 M829・M829E1・M829E2 約 4.9kg の劣化ウラン貫通体を持つ。アメリカ陸軍の120ミリ砲弾。M1A1戦車およびM1A2戦車の主砲が使用。 M833 約 3.7kg の劣化ウラン貫通体を持つ。アメリカ陸軍の105ミリ砲弾。EX35 の105ミリ砲のシステムで使われる。 XM919 約 85g の劣化ウラン貫通体を持つ。アメリカ陸軍の25ミリ砲弾。主としてM2ブラッドレー歩兵戦闘車で使われる。 XM900E1 約 10kg の劣化ウラン貫通体を持つ。アメリカ陸軍の105ミリ砲弾。 MK149-2 20ミリ砲弾 艦艇のファランクス対空迎撃システムに利用。使用は Block0 のみ。1988年以降タングステン弾芯に移行。 これら以外にも、防御用としてM1A1(HA)戦車、M1A2戦車の装甲用構成部品として劣化ウラン装甲が使用されている。 トマホーク巡航ミサイルにも劣化ウランが使われているとの疑惑があったが、1999年に米国防総省が不使用を明言しており、事実トマホークのステルス性や誘導性に悪影響を及ぼしかねないため、標準搭載する必要性はない。新型のタクティカル・トマホークの地下貫通型については使用されている可能性があるものの、2005年春の時点では未配備であるため確認は取れていない。 バンカーバスターにおいては、BLU-109/B についてロッキード社の特許申請書において劣化ウランの採用が明記されている[要出典]。 概要に記載されているとおり、アメリカ以外ではイギリス、フランス、ロシア、中国、カナダ、スウェーデン、ギリシャ、トルコ、イスラエル、サウジアラビア、ヨルダン、バーレーン、エジプト、クウェート、パキスタン、タイ、台湾、韓国などが劣化ウラン弾を配備している。 このうちイギリスは、主力戦車チャレンジャー2の近代化改装に伴う主砲換装に伴い、ラインメタル社の55口径120mm滑腔砲を搭載する見込みであったことから、使用砲弾に砲製造会社の純正品を用いる方針により劣化ウラン弾の新規生産を停止した。予算不足により長らく滞っていた主砲換装計画であったが、2021年5月、チャレンジャー2→チャレンジャー3のアップグレードが発表されるとともに搭載砲がラインメタルのL/55A1に決定されたため、既存車両の退役にしたがって主力戦車の主砲弾として配備されている劣化ウラン弾は順次廃棄されてゆく見込みである。 ドイツ(旧西ドイツ)は、環境汚染を理由に冷戦時代から今日までレオパルト2戦車でタングステン砲弾を使用し続けている。 日本の自衛隊も2014年の時点ではタングステン砲弾を配備しており、劣化ウラン弾は保持していない。海上自衛隊が保有する護衛艦の一部に搭載されている対空迎撃システム、ファランクス CIWS の最初の量産モデルである Block0 のメーカー純正弾頭には劣化ウラン弾が採用されていたが、海上自衛隊では弾薬を国産化し、アメリカ製の劣化ウラン弾は当初(くらま搭載時)より使用していない。また、アメリカにおいても後継の量産モデルである Block1(1988年)からは劣化ウラン弾の使用を止めている。
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