介護関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 08:56 UTC 版)
「終の棲家 (仙川環)」の記事における「介護関係者」の解説
秋本 直己(あきもと なおみ) 杉並区や世田谷区など都内西部を中心に介護サービスを手掛ける社会福祉法人「銀愛会」の統括部長。介護という仕事に全身全霊をかけて打ち込んでいる熱血漢。40過ぎだが初々しく、スポーツ刈りに近い短髪でありながら髭が薄く眉も細いため、中世的な雰囲気を持つ。歌っているような話し方をする。ヘルパーとして働いていた時に、朝冷たくなっている介護者を発見した経験から、介護の実情を変え、老老介護と孤独死をなくすためにはマスコミの力が必要と考え、取材には積極的に協力する。しかし熱意が感じられない取材には憤ることもしばしば。 平林 彰(ひらばやし あきら) 在宅介護の患者を往診している医師。角刈りでごま塩短髪、鷲のように鋭く蛇のように嫌な目つきでよく日焼けもしているため、医師というよりは職人を思わせる。あちこちがへこみ、鳩の糞も点在している小型車で患者の往診に向かう。 岩崎 清三(いわさき せいぞう) 秋本が担当する患者。83歳。2年前に心筋梗塞を発症して入院していたが、まだ不整脈や息切れがひどいにも関わらず症状は安定したとみなされ、1か月前に在宅医療に切り替わり、現在は奥さんと2人暮らし。ほぼ寝たきりだが、受け答えはまだしっかりしている。 智子が取材した3日後に亡くなってしまったため、掲載できず取材はボツになった。奥さんは隣の部屋にいたが、風邪薬をのんで寝込んでいたので気づかなかったという。 梅田 春江(うめだ はるえ) 平林の往診を受けている患者。83歳。小柄な女性。高枝切りハサミで庭の剪定をしている最中に転倒して大腿骨を骨折してから歩行が困難となり、ほぼ寝たきり状態となっている。軽度の狭心症もあり、要介護認定は3。夫は10年ほど前に亡くなり、1人娘も横浜に嫁いでいて1人暮らしのため、日中はホームヘルパー、夜間は巡回介護を利用している。特別養護老人ホームにも申し込んでいたが、空きが無く入れなかった。 孤独死を何より怖がっていたが、心配していた通りの最期となってしまった。 河村 慶子(かわむら けいこ) 春江の娘。小田急線・本厚木駅からタクシーで15分ほどのところにあるお酒のディスカウントショップ「リカー・カワムラ」を夫婦で経営しているが、経営状態はギリギリ。どす黒い肌をしており、やせ細っている。 片岡 敬(かたおか たかし) 平林の往診を受けている患者。80歳。背が高く痩せており、側頭部にわずかにわた毛のような髪が残っている。元は東京大学の名誉教授で、現在も身体は元気だが、認知症を患っている。奥さんを亡くし、息子夫婦は同居しようと何度も提案しているが、1人でやっていけると頑なに拒み、施設に入れようとすると暴力的になってしまうため、仕方なく1人で生活させている。本人は気づいていないが、給湯器以外のガスは止められ、電磁調理器などもすべて自動消火するように特殊工事され、門には鍵がかけられて外からしか開かない。 片岡 幹彦(かたおか みきひこ) 片岡敬の息子。工学系の私立大学・平城大学の教授。50代半ば。 桂木 亮一(かつらぎ りょういち) 平林の往診を受けている患者。築30年は超えているだろうと思われる団地の4号棟506号室に住んでいる。腕のいい印刷工だったが、2年前からほぼ寝たきりとなり、やせ細っている。平林の言葉に救われたと話す。 桂木 博(かつらぎ ひろし) 亮一の息子。埼玉の川口にアパートがあり、妻と子供もいるが、父親と同じく印刷工として働きながら、亮一の家に住み込んで介護をしている。ホームベースのような顔をしており、天然パーマの髪は半分ほど白髪が混じっている。
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