人類の誕生とは? わかりやすく解説

人類の誕生

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 22:06 UTC 版)

アフリカ史」の記事における「人類の誕生」の解説

400万年前から100万年前にかけて、人類急速な進化遂げ東アフリカおよび南アフリカサバンナ生態系においていくつかの種類アウストラロピテクス化石発見されている。1995年ケニアトゥルカナ湖発見されアウストラロピテクス・アナメンシスは約420万年前から390万年前に生息していたとされ、ラミダス猿人アウストラロピテクス・アファレンシス中間点とされている。最近まで最古猿人とされていたアウストラロピテクス・アファレンシスは約370万年前から300万年前の地層エチオピアケニアタンザニアなど各地から出土されており、この種あるいは類似した種広く分布していた事が見て取れるその後、約300万年前に地球寒冷化が急速に進行しその影響アフリカ大陸乾燥地帯へと変貌していった。この影響猿人分化発生し咀嚼そしゃく)力がより強化されたロブスト型猿人呼ばれる種と、我々人類直接祖先となるホモ属呼ばれる種が誕生した世界最古石器エチオピア出土したのもこの時代である。ホモ属使用したとされるオルドワン型の石器動物の骨を砕いたり、切断したりといった用途使われ動物資源入手大きな威力発揮した。 約150万年前になるとホモ属はさらに進化遂げ原人呼ばれるうになる1984年原人全身骨格ケニア出土したのを期にこの時期人類史研究大きく前進した体格身長男女差などはこの時代原人と我々現代人大きな差異はないとされている。また、石器利用もさらに進化しアシュール型と呼ばれる定型化した石器誕生した。約100万年前には人為的な火の利用思わせる遺跡東アフリカおよび南アフリカから出土している。道具利用火の利用部分的にではあるが自然環境闘う手段手に入れた原人はやがてアフリカ離れユーラシア大陸へと拡散し、その生息範囲広げていった。 各地拡散した原人その場環境適応すべく、それぞれが独特の進化遂げていった。一方アフリカでは約50万年前までには一般的に旧人呼ばれる古代型のホモ・サピエンス誕生する。これらはアシュール石器加え、コンベーワ技法やルバロワ技法といった特殊な剥片尖頭器作成する技術を身につけていた。これらの石器取り付けた使用認められるようになり、約20万年前までには中期旧石器時代へと移行した考えられる中期旧石器時代には古代型のホモ・サピエンスからいわゆる新人呼ばれる現代型のホモ・サピエンスへの移行が行われている。この移行方式については複数の説が提唱されており、「アフリカ起源説とされるアフリカ大陸において古代型から現代型への移行が行われ、それが世界へ拡散していったとするものと、「同時移行説」とされる原人時代拡散した古代ホモ・サピエンスそれぞれの地域現代型のホモ・サピエンスへと進化したとするもの、あるいはその折衷説などがあり、激し議論が行われている。 約10万年前出現した現代型のホモ・サピエンス体格だけでなく、質的に現代人相違ない文化獲得していったとされるケニアでは約5万年前地層からダチョウ卵殻加工した装飾品出土しており、現代ホモ・サピエンス特徴後期旧石器時代位置付けられるようになった。この特徴約1万年前までには一部砂漠地帯除きアフリカ大陸全土分布されるようになった一方寒冷期であるヴュルム氷期終息に向かうにつれ、アフリカ気候著し変化遂げ人類生活環境もそれに合わせて大きな変貌遂げた

※この「人類の誕生」の解説は、「アフリカ史」の解説の一部です。
「人類の誕生」を含む「アフリカ史」の記事については、「アフリカ史」の概要を参照ください。

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