現生人類の誕生と拡散
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:28 UTC 版)
現生人類が登場するのは約30万年前のこととされる。ミトコンドリアDNAの分析では、現代人の共通祖先の分岐年代は14万3000年前±1万8000年であり、ヨーロッパ人とアジア人の共通祖先の分岐年代は、7万年前±1万3000年であると推定された。Y染色体ハプログループの分析結果からも古くに分岐したハプログループA (Y染色体)、ハプログループB (Y染色体)がアフリカのみに見られることから、アフリカ単一起源説は疑いようのないものとなっている。 現生人類は長らくアフリカにとどまったが、7万年間に出アフリカを果たした。出アフリカ後、イラン付近を起点にして南ルート(イランからインド、オーストラリアへ)、北ルート(イランからアルタイ山脈付近へ)、西ルート(イランから中東・カフカス山脈付近へ)の3ルートで拡散した。すなわち南ルートをとった集団がオーストラロイド、北ルートがモンゴロイド、西ルートがコーカソイド、非出アフリカがネグロイドということになる。 「人種#Y染色体・mtDNAハプログループと人種」を参照 化石人骨ではクロマニョン人が確認されている。クロマニョン人が描いたとされている壁画が、フランスのラスコーやスペインのアルタミラで発見された。なお、クロマニョン人は、現在のヨーロッパ人の祖先である。
※この「現生人類の誕生と拡散」の解説は、「世界の歴史」の解説の一部です。
「現生人類の誕生と拡散」を含む「世界の歴史」の記事については、「世界の歴史」の概要を参照ください。
- 現生人類の誕生と拡散のページへのリンク