京阪神 - 福岡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 18:27 UTC 版)
京阪神 - 福岡間では、山陽新幹線と、伊丹空港・関西国際空港 - 福岡空港の航空便が競合している。運輸省の方針により、1975年(昭和50年)の新幹線博多開業時から長期間に渡って、山陽新幹線への需要を喚起するとして、この区間の航空便数を大幅に制限していた。 JR西日本は発足後、2+2シートの「ウエストひかり」で快適な車内サービスを提供する一方で、「グランドひかり」や300系「のぞみ」などを投入し、スピードアップによる速達サービスも向上させてきた。1994年(平成6年)に関西国際空港が開港した後も、1997年(平成9年)に最高速度300 km/hの500系車両の導入や、山陽区間内のトクトクきっぷの使用制限(お盆、年末年始などの超繁忙期)を緩和・撤廃して格安の回数券を発売した。 しかし、その頃には国土交通省による航空便数の制限が撤廃されたこともあり、航空会社が大阪空港 - 九州方面の航空便を増便やマイレージサービスの拡充を図る施策で、新幹線はシェアを徐々に落としていった。そこで2000年(平成12年)にJR西日本は「ひかりレールスター」を投入し、指定席の2+2シートなどの質の高いサービスが人気をよび、新幹線のシェアは増加に転じた。航空需要の減少は続き、新幹線シェアは現在は過去最高となった。 一方で、格安航空会社 (LCC) のPeach Aviationが2012年3月以降、関西国際空港と福岡空港をはじめとする九州各地との間に随時就航し、JR西日本の佐々木隆之社長は「運賃だけでは(LCCに)対抗できない」として、車内での携帯電話利用可能範囲の拡大などの利便性で対抗する考えを示した。2012年度はLCC効果でシェアが若干低下し、2013年にインターネット予約e5489のみではあるが、繁忙期でも安価で利用できるスーパー早特切符(新大阪・新神戸 - 小倉・博多間;10,000円、熊本・鹿児島中央発着も設定)を発売開始した。 近畿 - 北部九州のJRと航空便の旅客シェア1996年度 … 67 : 33 1999年度 … 58 : 42 (2000年3月「ひかりレールスター」運転開始) 2002年度 … 67 : 33 2005年度 … 72 : 28 2006年度 … 79 : 21 2007年度 … 77 : 23 2008年度 … 81 : 19 2009年度 … 82 : 18 2010年度 … 85 : 15 2011年度 … 88 : 12 2012年度 … 84 : 16 2013年度 … 82 : 18 2014年度 … 84 : 16 2015年度 … 85 : 15 2016年度 … 86 : 14 2017年度 … 87 : 13 2018年度 … 87 : 13
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