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井原巧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/09 00:04 UTC 版)

井原 巧
いはら たくみ
生年月日 (1963-11-13) 1963年11月13日(61歳)
出生地 日本 愛媛県伊予三島市
(現・四国中央市
出身校 専修大学経営学部
前職 衆議院議員秘書
所属政党 自由民主党安倍派→無派閥)
称号 経営学士
配偶者
親族 祖父・井原岸高(元衆議院議員
従兄・越智忍(愛媛県議会議員、元今治市長)
公式サイト 自由民主党衆議院議員(愛媛2区)・井原たくみ

選挙区 愛媛県第3区
当選回数 1回
在任期間 2021年11月2日[1] - 2024年10月9日

選挙区 愛媛県選挙区
当選回数 1回
在任期間 2013年7月29日 - 2019年7月28日

当選回数 3回
在任期間 2004年4月28日 - 2013年4月27日

選挙区 伊予三島市選挙区
当選回数 3回
在任期間 1995年 - 2004年
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井原 巧(いはら たくみ、1963年昭和38年)11月13日[2] - )は、日本政治家自由民主党所属の元衆議院議員(1期)。参議院議員(1期)、経済産業大臣政務官内閣府大臣政務官復興大臣政務官第3次安倍第2次改造内閣)、愛媛県四国中央市長(3期)、愛媛県議会議員(3期)等を務めた。

祖父は元衆議院議員井原岸高[3]

来歴

愛媛県伊予三島市(現四国中央市)生まれ[4]。父親は土木建築の会社を経営し、母親は美容師をしていた[5]四国中央市立三島小学校愛媛県立三島高等学校[4]専修大学経営学部卒業[3]。大学卒業後、旧愛媛1区選出の衆議院議員だった関谷勝嗣の秘書を務める[3]

1995年愛媛県議会議員選挙に出馬し、無投票で初当選[3]。1999年、2003年も無投票で当選した[5]。3期目の任期途中の2004年に辞職。市町村合併により新設された四国中央市の市長選挙に立候補し、旧川之江市長を務めた石津隆敏を下して初代四国中央市長に選出された[3]

四国中央市長時代

2013年までの在任中に全国青年市長会会長も務め、2010年には19人の若手市長による共著『市長の夢』を出版した[6]。在任中には、地元企業と連携し1歳未満の乳児がいる家庭に紙おむつを無償提供する「紙のまち子育て応援事業」や発達支援センターの設置、本庁舎と3支所のロビーで月3回以上市民サロン(移動市長室)を開くなどの取り組みを行っている。また、市の第三セクター「株式会社やまびこ」の社長となった。同社は地元のお茶を使って仕上げる銘菓「霧の森大福」を売り出した[7]

国会議員時代

2013年第23回参議院議員通常選挙自由民主党公認、公明党推薦で愛媛県選挙区から出馬し、得票率66.6%・4月まで市長をしていた四国中央市では80%を越え初当選した[8]

2016年第3次安倍第2次改造内閣経済産業大臣政務官内閣府大臣政務官、ならびに復興大臣政務官に任命された[9]

2019年1月22日、自民党県連は、井原の衆議院愛媛3区への鞍替えと、愛媛県選挙区にらくさぶろうを擁立することを決定した[10]

2021年10月31日の第49回衆議院議員総選挙で前回小選挙区で当選した立憲民主党白石洋一と接戦となり、西条市新居浜市で白石に負けるも故郷四国中央市で2市合計で負けた票差を遥かに超え、約4600票差で勝利し、初当選[注 1][11][12]

2022年11月18日、衆議院選挙区の新しい区割りである「10増10減」の改正公職選挙法案が参議院で可決された[13]。愛媛県内の選挙区は4から3に減り、旧愛媛3区は新2区の一部となった[14]

2024年9月27日に行われた自民党総裁選挙において、1回目の投票と決選投票のいずれも石破茂に投じた[15]

同年10月6日、石破首相は第50回衆議院議員総選挙に向けて、政治資金パーティー裏金事件で党員資格停止の処分を受けた議員などを公認しないことを決めるとともに、井原ら裏金議員43人について比例代表への重複立候補を認めない方針を示した[16][17]。10月15日、総選挙公示。新しい愛媛2区からは井原、立憲民主党公認の白石洋一、日本維新の会公認の梶野耕佑の3人が立候補した。公明党は16日までに、出馬した計46人の裏金議員のうち、井原ら35人を推薦した[18]。自民党は裏金問題や統一教会問題、10月23日に発覚した非公認候補への2000万円支給問題などで逆風が吹き荒れた[19][20][21][22][23]。10月27日、総選挙執行。投票締め切りの20時[19]あいテレビは白石の当選確実を報じ[24]、白石は初当選を果たした。比例重複が認められなかった井原は議席を失った[25]。裏金事件に関係した候補者は18勝28敗だった[26][27][28]

政策・主張

人物

統一教会との関係

政治資金パーティー収入の裏金問題

自民党5派閥が開いた政治資金パーティーをめぐる問題で、自民党は2024年2月13日、党所属のすぺての国会議員らを対象に実施したアンケートの集計結果を公表した。井原はノルマの超過分に対する清和政策研究会(安倍派)からのキックバックとして、2018年から2022年にかけての5年間で計168万円を裏金にしていたことが明らかとなった[34]

同年5月14日、衆議院政治倫理審査会は、裏金事件に関与しながら同審査会で弁明していない自民党議員44人に出席と説明を求める野党の申立てを全会一致で可決した[35]。同月17日、参議院政治倫理審査会も同様に、弁明していない議員29人に出席と説明を求める申立てを全会一致で可決した[36]。井原を含む関係議員73人は全員出席を拒否し、6月23日に通常国会は閉会した[37]

選挙歴

当落 選挙 執行日 年齢 選挙区 政党 得票数 得票率 定数 得票順位
/候補者数
政党内比例順位
/政党当選者数
1995年愛媛県議会議員選挙 1995年4月16日 31 伊予三島市選挙区 自由民主党 無投票 ーー 1 1/1 /
1999年愛媛県議会議員選挙 1999年4月11日 35 伊予三島市選挙区 自由民主党 無投票 ーー 1 1/1 /
2003年愛媛県議会議員選挙 2003年4月13日 39 伊予三島市選挙区 自由民主党 無投票 ーー 1 1/1 /
2004年四国中央市長選挙 2004年4月25日 40 ーー 無所属 3万5027票 62.72% 1 1/2 /
2008年四国中央市長選挙 2008年4月20日 44 ーー 無所属 無投票 ーー 1 1/1 /
2012年四国中央市長選挙 2012年4月22日 48 ーー 無所属 無投票 ーー 1 1/1 /
第23回参議院議員通常選挙 2013年07月21日 49 愛媛県選挙区 自由民主党 37万3047票 66.60% 1 1/5 /
第49回衆議院議員総選挙 2021年10月31日 57 愛媛県第3区 自由民主党 7万6263票 51.58% 1 1/2 /
第50回衆議院議員総選挙 2024年10月27日 60 愛媛県第2区 自由民主党 8万56票 40.06% 1 2/3 /

所属団体・議員連盟

著作

脚注

注釈

  1. ^ 白石は比例復活で当選。また、2021年の衆院選愛媛3区における自治体ごとの得票数は以下のとおり。
    白石洋一 井原巧
    新居浜市 27,990 26,277
    西条市 28,181 23,087
    四国中央市 15,429 26,899
    71,600 76,263

出典

  1. ^ 令和3年11月2日愛媛県選挙管理委員会告示第89号(衆議院小選挙区選出議員選挙における当選人)
  2. ^ 『全国歴代知事・市長総覧』日外アソシエーツ、2022年、374頁。
  3. ^ a b c d e 井原たくみ【愛媛2区】公式HP”. 井原たくみ【愛媛2区】公式HP. 2024年12月2日閲覧。
  4. ^ a b 井原 巧(いはら たくみ):参議院
  5. ^ a b 自民党 井原 巧 参議院議員”. 会いに行ける国会議員 みわちゃんねる突撃永田町!! (2019年1月18日). 2019年12月17日閲覧。
  6. ^ “時事ドットコム:トップインタビュー【19】井原巧・愛媛県四国中央市長”. 時事通信. http://www.jiji.com/jc/v2?id=20110418top_interview17_19 2017年4月7日閲覧。 
  7. ^ 井原巧 - 会いに行ける国会議員、2019年6月17日閲覧。
  8. ^ “参院愛媛選挙区で井原氏初当選 投票率最低49.40%”. 愛媛新聞. (2013年7月22日). http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20130722/news20130722141.html 2013年7月23日閲覧。 
  9. ^ “副大臣、20人交代 閣議決定”. 毎日新聞. (2013年7月22日). https://mainichi.jp/articles/20160805/k00/00e/010/220000c 2013年7月23日閲覧。 
  10. ^ “井原氏くら替え 参院愛媛選挙区 らくさぶろう氏擁立決定 自民県連 ”. 愛媛新聞. (2019年1月22日). https://www.ehime-np.co.jp/article/news201901220073 2019年12月17日閲覧。 
  11. ^ 衆議院選挙2021 愛媛(松山・今治など)開票速報・選挙結果”. 衆議院選挙2021特設サイト. NHK. 2021年11月1日閲覧。
  12. ^ 【2021年 衆院選】四国ブロック(比例区)開票速報”. 衆議院選挙(2021年総選挙)特設サイト. 朝日新聞社. 2021年11月18日閲覧。
  13. ^ 衆院 選挙区「10増10減」の改正公職選挙法が成立 | NHK”. NHKニュース (2022年11月18日). 2022年11月20日閲覧。
  14. ^ 総務省 (2022年11月28日). “衆議院小選挙区の区割りの改定等について”. 2023年1月2日閲覧。
  15. ^ 愛媛県選出議員の投票先は… 自民党新総裁に石破氏”. あいテレビ (2024年9月27日). 2024年10月1日閲覧。
  16. ^ 裏金議員43人の比例重複認めず 萩生田氏ら6人は非公認 首相表明”. 毎日新聞 (2024年10月6日). 2024年10月28日閲覧。
  17. ^ 石破首相 不記載で「党員資格停止」の議員など非公認の方針”. NHK (2024年10月6日). 2024年10月28日閲覧。
  18. ^ 大杉はるか (2024年10月23日). “「裏金議員」35人を推薦…公明の「クリーンな政治」看板にキズ それでも推薦やめない理由とは?”. 東京新聞. 2024年10月28日閲覧。
  19. ^ a b <衆院選・詳報>全議席確定 大敗の自民191議席、立民は148議席 国民、れいわは大幅議席増”. 東京新聞 (2024年10月28日). 2024年11月11日閲覧。
  20. ^ 矢野昌弘 (2024年10月23日). “裏金非公認に2000万円 公認と同額 自民本部が政党助成金”. しんぶん赤旗. 2024年10月24日閲覧。
  21. ^ 泉宏 (2024年10月30日). “自民党の惨敗を招いた「2000万円問題」の"厚顔" 赤旗「非公認に2000万円」報道で情勢が一変”. 東洋経済オンライン. 2024年10月31日閲覧。
  22. ^ 自民衆院選大敗、両院議員懇談会で「2000万円問題」など批判…一方で即時の辞任要求はほとんどなし”. 読売新聞 (2024年11月8日). 2024年11月11日閲覧。
  23. ^ 旧統一教会と接点、落選 盛山氏「申し訳ない」、牧原氏「私のせい」”. 朝日新聞 (2024年10月28日). 2024年10月28日閲覧。
  24. ^ 【速報】愛媛2区 立憲民主党の白石洋一氏が当選確実 衆議院議員選挙2024”. あいテレビ (2024年10月27日). 2025年4月7日閲覧。
  25. ^ 日本放送協会. “愛媛2区 井原巧氏 落選|NHK 愛媛のニュース”. NHK NEWS WEB. 2024年12月2日閲覧。
  26. ^ 荒井六貴、押川恵理子 (2024年10月28日). “自民「裏金候補」は18勝28敗 旧統一教会との接点候補にも大逆風 丸川珠代氏、高木毅氏、山本朋広氏は”. 東京新聞. 2024年10月30日閲覧。
  27. ^ 裏金に関係した前議員らは18勝28敗”. 共同通信 (2024年10月28日). 2024年11月8日閲覧。
  28. ^ 【リスト】自民党の「裏金議員」と衆院選の当落結果(選挙区別一覧)”. 時事ドットコム. 2025年4月7日閲覧。
  29. ^ a b c d e “2013参院選 自民党 選挙区・愛媛 井原巧”. 毎日新聞. http://senkyo.mainichi.jp/2013san/kaihyo_party_area_meikan.html?mid=B38000004001 2018年3月25日閲覧。 
  30. ^ 教祖夫妻の写真が飾られた壇上で挨拶する現職国会議員、統一教会との“ずぶずぶの関係”が発覚”. やや日刊カルト新聞 (2013年6月25日). 2018年3月25日閲覧。
  31. ^ 旧統一教会系団体に参院選の応援「希望する議員いれば記入を」 自民党が幹部の議連でアンケート | AERA dot. (アエラドット)”. AERA dot. (アエラドット) (2022年7月29日). 2024年12月2日閲覧。
  32. ^ 会長挨拶”. 世界平和連合. 2022年8月2日閲覧。
  33. ^ 今西憲之、吉崎洋夫 (2022年7月29日). “旧統一教会系団体に参院選の応援「希望する議員いれば記入を」 自民党が幹部の議連でアンケート”. AERA dot.. 2024年10月18日閲覧。
  34. ^ 【一覧】自民党「裏金」調査 最多は二階俊博氏 85人が記載漏れ、誤記載を申告、5年で計5.7億円超”. 東京新聞 (2024年2月13日). 2024年10月1日閲覧。
  35. ^ 鈴木春香 (2024年5月20日). “衆院政倫審での弁明、裏金議員44人全員が拒否 全会一致の議決でも”. 朝日新聞. 2024年9月30日閲覧。
  36. ^ 参院政倫審 政治資金問題 関係議員29人に出席と説明求める決定”. NHK (2024年5月17日). 2024年9月30日閲覧。
  37. ^ 鈴木春香、小木雄太、森岡航平 (2024年6月24日). “裏金議員73人、政倫審に応ぜず閉会 「レッテル貼られるだけ」”. 朝日新聞. 2024年9月30日閲覧。

関連項目

外部リンク

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長坂康正
田野瀬太道と共同

2016年 - 2017年
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­ 長坂康正
新妻秀規
平木大作
先代
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