ラゾーナ川崎プラザとは? わかりやすく解説

ラゾーナ川崎プラザ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/04 14:20 UTC 版)

ラゾーナ川崎 > ラゾーナ川崎プラザ
ラゾーナ川崎プラザ
LAZONA Kawasaki plaza
ラゾーナ川崎プラザ
店舗概要
所在地 212-8576
神奈川県川崎市幸区堀川町72番1号
開業日 2006年平成18年)9月28日
土地所有者 東芝
施設所有者 三井不動産、NREG東芝不動産(現:野村不動産)
施設管理者 三井不動産商業マネジメント
敷地面積 72,013 m²
延床面積 172,303 m² 
商業施設面積 79,294 m²
中核店舗 ビックカメラSanwa
店舗数 316
駐車台数 2,000台
前身 東芝川崎事業所
最寄駅 川崎駅京急川崎駅
最寄IC 大師出入口
外部リンク ラゾーナ川崎プラザ公式サイト
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ラゾーナ川崎プラザ(ラゾーナかわさきプラザ LAZONA Kawasaki plaza)は、JR川崎駅西口前の再開発地区「ラゾーナ川崎」に、2006年9月28日に開業した大型ショッピングモールNREG東芝不動産(現:野村不動産)株式会社と三井不動産株式会社の共同出資による施設である。

三井不動産は当初「ららぽーと川崎」の名称で開業する予定であったが、当時の川崎市長でラゾーナ川崎の再開発事業を推進した阿部孝夫が「他にもある名前だと目立たない。川崎にしかない名前を」と、独自の名称を強く要望した結果、ラゾーナ川崎という名前になった[1]。管理・運営は全国の「ららぽーと」や「三井アウトレットパーク」などを運営する三井不動産商業マネジメント

概要

「ラゾーナ川崎」は、2000年に閉鎖された東芝川崎事業所の跡地を再開発するプロジェクトである。約110,000㎡の敷地の中央部分約72,000㎡を商業ゾーンとし、東側の住宅ゾーン(約17,000㎡)、南西側の業務ゾーン(約10,000㎡)と3つのエリアに分けて開発された[2]。敷地は東芝が定期借地権(借地期間20年)で貸与している[2]ターミナル駅である川崎駅の西口と駅構内自由通路で直結している。

商業施設の正式名称は三井ショッピングパーク ラゾーナ川崎プラザ

開業翌年の2007年度の売上額は637億円で、その後も業績を伸ばしている[3]2018年度の売上高は953億円(ビックカメラの売上は除く)であり、三井不動産の商業施設の中ではららぽーとTOKYO-BAYを抑えて第1位であり[4]単一のショッピングセンターとしては全国第1位を誇っている(複合ショッピングセンターとしては成田空港に次ぐ第2位)[5]

基本的に開館当初から年中無休で営業しているが、ビックカメラなど一部の店舗を除き、毎年2月の第3木曜日に法定点検のため休館する。

経緯

川崎駅には東口と西口の2つの出口がある。東口にはバスターミナルや京急川崎駅があり、アトレ川崎川崎アゼリア、商店街、百貨店などの商業施設が充実しており、駅の利用客のほとんどは東口へ流れていた。西口を利用するのは東芝関係者と周辺住民のほかは、幸区方面へ向かう路線バスの利用客や産業振興会館などの周辺施設利用者などごく一部だけであった。

西口側は工場移転により空いた土地を活用する再開発事業が盛んに進められており、明治製菓跡地にソリッドスクエアの開業、川崎市主導の都市再生事業として進められたバスターミナルの整備やミューザ川崎の開設などが行われてきた。ラゾーナ川崎プラザもその一画であり、駅西口に直結する利便性と、東口の既存施設に劣らない大規模さを兼ね備えた商業施設が誕生したことにより、川崎駅を訪れる人の流れが大きく変わるとともに、これまで「工業地帯」「東京横浜の通過点」というイメージを持たれがちであった川崎駅に人を呼ぶきっかけとなる。

2005年2月2日に起工式を行い[2]、4月25日に着工し、2006年9月28日にグランドオープンを迎えた。2012年に約300店舗中176店舗を改装(うち113店が開店)する大規模リニューアルを実施[6]。2018年には約330店舗の3割に当たる103店舗を改装・開店する2度目の大規模リニューアルを行った[7]

開業10年を経て好調を維持する一方、さいか屋川崎ルフロンといった東口の看板店舗は閉店やテナント撤退などの苦境にさらされており、川崎駅周辺の商圏はかつてとは大きく様変わりしている[8]

館内

設計担当は山下設計リカルド・ボフィル[9]。「大屋根のある街」を設計コンセプトとし、広い敷地と自然採光を活かして買物中にも中央広場から空が見えるなど、明るく開放感のある構造になっている。随所に旧東芝工場時代の正門看板やポンプなどがオブジェとして設置されている。

ショッピングモールはT字型に建設された建物から成る。2階部分から構造が変わり、「プラザ・サウス」「プラザ・ウエスト」「プラザ・イースト」の3区画に分けられる。プラザ・ウエストとイーストが入る建物は5階建てで、全長170mの大屋根(ルーファ)に覆われている。プラザ・サウスは直径約60mの「ルーファ広場」を囲むように吹き抜けの3層テラス構造となっており、4階屋上には旧東芝工場から出雲大社分社が移設されている。

ルーファ広場へは川崎駅2階の自由通路から直接アクセスできる。以前はタイル張りだったが、2018年のリニューアル工事で人工芝や樹木を敷設し、ファミリーでくつろげる憩いの場に変わった[7]。広場には三角形の「グランドステージ」と「アクアステージ」が設けられており、各種イベントに貸し出されている。大型LEDスクリーンや照明、10chサラウンドスピーカーなどが設置されおり、歌手の新曲発表フリーライブなどのイベントが年間約200回行われている。東京都心から近いため、1万人を超える観客が来ることもあり、ライブの様子が情報番組で取り上げられることもある。また、イベント目当てで来た観客が食事や物販を利用することで、テナントの売り上げが伸びるという二次効果もある。

おもなテナント

各階とも東端と西端に大型店舗・施設を配置しており、ビックカメラは1階から4階までの4フロアすべての東端に入居している。1階には川崎駅エリア最大規模の食物販エリア「グランフード」がある。5階は多目的ホール「ラゾーナ川崎プラザソル」があり、演劇や有料ライブ、格闘技などのイベントが開かれている。

109シネマズ川崎

109シネマズ川崎
109CINEMAS KAWASAKI
情報
開館 2006年9月28日
収容人員 (10スクリーン)1838[12]
設備 IMAXレーザー[12]
用途 映画上映
運営 東急レクリエーション
所在地 212-8576
川崎市幸区堀川町72-1 ラゾーナ川崎プラザ5F
アクセス 公式サイト参照
外部リンク 109シネマズ川崎
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東急レクリエーションが運営するシネマコンプレックス。プラザ・イーストの5階、大屋根の下に位置する。スクリーン数は10、座席合計1,838席。2006年のラゾーナ川崎プラザ開業当時より営業してる。

2009年6月19日、日本国内初となるIMAXデジタルシアターを導入(109シネマズ菖蒲、109シネマズ箕面と同日)。109シネマズを運営する東急レクリエーション社長とIMAX社CEOが出席してオープニングセレモニーを行った[13]

2018年11月23日、IMAXレーザーを導入。関東地域では初、国内では大阪エキスポシティに続く2例目(109シネマズ名古屋と同日)[14]

スクリーン詳細[15]
シアター 座席数 備考
一般 エグゼクティブ 車椅子 合計
1 222 22 2 246
2 107 18 2 127
3 100 16 2 118
4 152 18 2 172
5 100 16 2 118
6 333 14 2 349
7 422 32 4 458 IMAXレーザー
8 75 12 2 89
9 75 12 2 89
10 62 8 2 72
1,648 168 22 1,838

ギャラリー

脚注

  1. ^ 朝日新聞神奈川版「検証川崎市政12年 上」2013年9月12日付
  2. ^ a b c ニュースリリース「LAZONA(ラゾーナ)川崎」プロジェクト起工式の挙行について”. 三井不動産 (2005年2月2日). 2010年1月4日閲覧。
  3. ^ “ラゾーナ川崎プラザ10周年 好調維持にぎわい創出”. カナロコ. (2016年9月27日). https://www.kanaloco.jp/news/economy/entry-1982.html 2023年6月16日閲覧。 
  4. ^ 三井不動産/「ラゾーナ川崎プラザ」953億円など主要36施設の売上発表”. 流通ニュース. 2020年9月15日閲覧。
  5. ^ 【最新版】全国ショッピングモール売上高ランキングTOP50!” (2019年9月1日). 2023年1月7日閲覧。
  6. ^ R川崎駅直結の大型商業施設「ラゾーナ川崎プラザ」大規模リニューアル 全体約300店舗のうち176店舗が9月より順次新規・改装オープン』(PDF)(プレスリリース)三井不動産、2012年8月24日https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2012/0824_01/download/20120824.pdf2023年6月16日閲覧 
  7. ^ a b 「三井ショッピングパーク ラゾーナ川崎プラザ」開業以来2度目の大規模リニューアル最終章 川崎駅エリア最大級の食物販ゾーン「グラン・フード」全面改装 全85店舗(新規30店舗)が11月29日(木)オープン』(プレスリリース)三井不動産、2018年8月7日https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2018/0807_03/download/20180807.pdf2023年6月16日閲覧 
  8. ^ “丸井、来年1月閉店 川崎駅東口”. カナロコ. (2017年5月24日). https://www.kanaloco.jp/news/life/entry-13216.html 2023年6月17日閲覧。 
  9. ^ ラゾーナ川崎プラザ”. 株式会社山下設計. 2023年6月16日閲覧。
  10. ^ 国内10店舗目となる「Apple 川崎」が14日オープン”. 株式会社インプレス (2019年12月12日). 2023年1月7日閲覧。
  11. ^ ラゾーナ川崎プラザに「Apple 川崎」12月14日オープン”. アイティメディア株式会社 (2019年12月2日). 2023年1月7日閲覧。
  12. ^ a b 施設案内”. 東急レクリエーション. 2024年5月7日閲覧。
  13. ^ 日本初のIMAXデジタルシアターがお披露目。川崎でオープニングセレモニー開催”. 映画.com (2009年6月19日). 2023年6月18日閲覧。
  14. ^ 関東初 “IMAXレーザー” 導入シアター「109シネマズ川崎」先行体験レポート! 鑑賞時は「役者の眼」に注目!”. PHILE WEB (2018年11月20日). 2023年6月18日閲覧。
  15. ^ 施設案内”. 109シネマズ川崎. 2023年6月18日閲覧。

関連項目

外部リンク

座標: 北緯35度32分0秒 東経139度41分45秒 / 北緯35.53333度 東経139.69583度 / 35.53333; 139.69583


ラゾーナ川崎プラザ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 10:06 UTC 版)

三井不動産商業マネジメント」の記事における「ラゾーナ川崎プラザ」の解説

神奈川県川崎市東芝川崎事業所跡地に、東芝グループ三井不動産共同開発2006年9月28日開業川崎駅西口所在初期の計画では「ららぽーと川崎」とする予定だったが、所在自治体要望で名称が変更された。政令指定都市中心駅前に立地し売上高成田国際空港に次ぐ国内2位規模を誇る日本有数ショッピングセンターである。

※この「ラゾーナ川崎プラザ」の解説は、「三井不動産商業マネジメント」の解説の一部です。
「ラゾーナ川崎プラザ」を含む「三井不動産商業マネジメント」の記事については、「三井不動産商業マネジメント」の概要を参照ください。

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