メイン・キャラクターとして
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 09:46 UTC 版)
「ヴィトー・コルレオーネ」の記事における「メイン・キャラクターとして」の解説
小説が始まってすぐ(1945年の設定)、ヴィトーは辛うじて暗殺者の手から逃れた。それはヴァージル・ソロッツォとの麻薬取引を断ったためだった。ヴィトーは麻薬は汚い商売であり、取引に応じれば友人の政治家たちも離れていくと考えていた。ソロッツォとの会合の際、ソニーは誤って取引に興味があることを示してしまう。ヴィトーは会合の後に他人に意見の対立を知られてはいけないと注意した。ヴィトーが外に出かける時、ポーリー・ガットー(クレメンザの下のソルジャー)がボディガードを務めるはずであったが彼は病欠し、代わりに次男のフレドが車を運転した。用が済んで家に帰る前に店で果物を買っていた。そこにソロッツォの刺客が現れ銃を取り出すとヴィトーはキャデラックまで走りだした。だが車に戻る前に5発撃たれて倒れた。 ソロッツォはドンが生き延びていることを知って2週間後に再び殺害を試みた。マーク・マクルスキー(ソロッツォに金をもらっている警察官)がドンの護衛を皆刑務所に入れた。そして入院中のドンを無防備な状態にする。しかしヴィトーの末息子マイケルが暗殺実行前に見舞いに来た。マイケルは父親の危険を認識し看護婦の手を借りて部屋を移し替えると病院の外に立って護衛のふりをした。 ヴィトーは怪我で3か月間動けなかった。この間にソニーがファミリーを取り仕切っていた。ソニーは病欠していたガットーがソロッツォから金をもらっていたことを知ると殺しの命令を下した。また彼はライバルであるタッタリア・ファミリーがヴィトー直属の殺し屋ルカ・ブラージを殺したことを知る。タッタリアが話し合いを拒否するとソニーはテッシオの部下に、タッタリア・ファミリーのアンダーボス・ブルーノ・タッタリアを殺すよう命令した。マイケルはソニーを、自分がソロッツォとマクルスキーを殺して仇を取ると説得した。ソニーはそれまでマイケルがマフィア・ビジネスへの関与を意図的に拒否してきたことを指摘した。彼はまた、ソロッツォのボディガードであるマクルスキーが警察官であることも言った。だがマイケルは2人を殺害しシチリアに逃れるとドン・トマシーノに匿われた。 1年後、ソニーは妹のコニーが夫カルロ・リッジから暴力を受けていることを知り家を飛び出すがそのときに数人の集団に暗殺された。ヴィトーはファミリーのリーダーに戻り、再び部下を指揮し始めた。 ソニーの葬式が済むとヴィトーはトム・ヘイゲンにエミリオ・バルジーニと連絡を取るように言った。バルジーニは国内で2番目に力を持つファミリーのボスだった。連絡の目的は、アメリカの犯罪組織のリーダーたちと会合を開くことだった。会合においてヴィトーは息子と復讐は一切忘れる事を宣言し、しぶしぶ麻薬商売にも同意した。その上で彼は、シチリアに“個人的な理由”で滞在しているマイケルを安全に帰らせたいと話した。ヴィトーはもしマイケルに何かあればその場にいるドンたちを疑い、必ず復讐すると言った。会合の後、ヴィトーはバルジーニが他のファミリーを利用してコルレオーネを潰そうとしていると確信する。 マイケルがシチリアから帰るとヴィトーは家業のやり方を教えたが、これは本来ヴィトーが末息子には望んでいないことだった。マイケルが長年の恋人ケイ・アダムスと結婚するとヴィトーは半ば引退する。マイケルはファミリーの首領になり、ヴィトーが「コンシリエーレ」を務めた。ヴィトーは犯罪からファミリーを解き放とうとするマイケルを手伝った。なお、脚本の初期段階ではそれがヴィトーの計画であったことが示唆されている。マイケルはヘイゲンをラスベガスに派遣してファミリーの弁護士として働かせ、ヴィトーの死後ファミリーがここで活動する基礎を築いた。クレメンザとテッシオはファミリーからの独立とラスベガス移行後にニューヨークで自分のファミリーを持つことを要求した。マイケルのボディガード・アル・ネリとロッコ・ランポーネが後に「カポレジーム」になる。 小説のラストで、ヴィトーは庭で孫のアンソニーと遊んでいるときに心筋梗塞で死亡する。小説での彼の最後の言葉は「人生はこんなにも美しい」("Life is so beautiful")だった。ヴィトーの死は他のドンたちにとって重大な事件だった。ニューヨークの「カポ」・「コンシリエーレ」たちが参列した。 死の数日前、ヴィトーはマイケルに、バルジーニが会合を持ちかけその場で彼を殺すだろうと警告した。バルジーニが仲介役にコルレオーネ・ファミリーの信頼できる人物を使用するだろうと言った。そしてその人物はファミリーを裏切った者であると言う。ヴィトーの葬式のときテッシオがマイケルに、バルジーニと会合の話を持ちかけた。場所はブルックリンのテッシオのシマだった。彼はマイケルの安全を保障した。マイケルはテッシオが裏切り者であると知り、その後ニューヨークのマフィアのドンたちを皆殺しにした際に彼も殺害している。さらにマイケルはソニーを罠にかけて殺したカルロも殺した。実際にはマイケルとヴィトーは彼がシチリアから帰った時にドンの皆殺し計画について話し合っていた。ヴィトーは義理の息子であるカルロを殺すことに反対していたが、やがてマイケルが無許可でそれをやることを予想していた。
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