マルコ福音書に見られる特徴とは? わかりやすく解説

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マルコ福音書に見られる特徴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 01:13 UTC 版)

マルコによる福音書」の記事における「マルコ福音書に見られる特徴」の解説

マルコ福音書』には他の福音書などとは異ないくつかの特徴がある。以下に主なものをあげる。 『マルコ福音書』では、マタイルカあるようイエス系図幼年時代、あるいは洗礼者ヨハネ誕生に関する物語一切なく、イエスの公生活から始まる。 イエスはみずからを「人の子」と呼ぶ。これはマルコキリスト論核心を示す表現とも言える。『イザヤ書52章から53章の「苦難の僕」の箇所あらわれる「人の子」との共通点指摘されるマルコイエスを「苦難の僕」と結びつけ、栄光に入ることを示唆するように、キリスト教徒に対して迫害耐えるよう励ます意図があると考えられる。 1:12-13の「荒れ野での誘惑」ではサタン登場しない。 2:27安息日が人のためにつくられた、人が安息日のためにつくられたのでない」というイエス言葉過激すぎると思われたのか、マタイルカ並行箇所では記述されていない。 3:21ではイエス家族が、イエスの気が狂った考えた共観福音書の中でたとえ話12ともっとも少ない。 5:13悪霊レギオン)が豚の群れのりうつる話でマルコのみが二千頭という数字を記す。 6:3では福音書の中で唯一イエスが「マリアの子」であると記述される女性癒される話が二つ続くが、どちらでも12という数字用いられる。(5:25、5:42) 6:9-10弟子派遣する際に「はきもの」の携行を許すが、マタイルカ並行箇所(9:3、10:4)ではそれらも許されない。 6:14-29にヘロディアの娘洗礼者ヨハネに関する話の最も長いバージョンを含む。 7:33ではイエスが指につばをつけて癒す。 8:22ではイエスは目の見えない人をいやすために二度手をおかなければならなかった。 「メシア秘密」というモチーフ(1:32-34、3:1112)はマルコのみ現れる悪魔たちイエス神の子知っている。 『ヨハネ福音書』などと違い、「イエス愛する弟子」は存在しない共観福音書唯一、「主の祈り」がない。 14:51イエス捕縛時、一人若者が裸で逃げていく。 14:56ではイエスへの偽証ことごとく失敗する14:62ではイエスははっきりと自分メシアであることを宣言14:72ではは「二度鳴いた15:17ではイエスは王であることを示す紫の服を着せられるマタイ並行箇所(27:28)では兵士支給されていた赤いマント着せられる15:21ではキレネのシモン息子たちの名前が記されている。 15:44では百人隊長イエスの死確認する16:3では女性たちが「誰が墓石転がしてくれるだろう」といいあう16:5では墓の中、右手に白い長い衣を着た若者座っている。 若者からイエス復活告知され婦人たちは墓を出て逃げ去った震え上がり正気失っていた。そして、だれにも何も言わなかった。恐ろしかったからである。」(16:8, 訳文新共同訳による)。 16:15 大宣教命令:「それから、イエスは彼らにこう言われた。『全世界出て行きすべての作られた者に、福音を宣べ伝えなさい。』」 16:18では復活したイエス弟子たちをつかみ、毒を飲んでも害がないという。 「彼(マルコ)はイエス客観的かつリアリスティックな姿を伝えている」

※この「マルコ福音書に見られる特徴」の解説は、「マルコによる福音書」の解説の一部です。
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