ヘッドホン‐アンプ
ヘッドフォンアンプ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 13:59 UTC 版)
「Rockman (アンプ)」の記事における「ヘッドフォンアンプ」の解説
Rockman 1982年に発売された、最初のヘッドフォンアンプ。元々はソニーのウォークマンのように、どこででも手軽にエレキギターをヘッドフォンで楽しめるようにというコンセプトの下開発された。また自身のバンドであるボストンで有名な、古いマーシャル社のアンプを改造して作り出した、中音域が強調された音を多重録音で分厚くしたものを単体のシステムで再現する為にも作られた。Power Soakのヒットに続きこちらも売り上げは好調であった。 コンプレッサー、サスティーンが自動で搭載され、Max、-5dB、-10dBと3種類のスライドスイッチ式の音量調節がある。更に下記のDST、Edge、CLNにはキャビネットシミュレータが搭載されている。 CLN2:低音が強調され、自然なサスティーンを持つエレアコのようなクリーンサウンド。 CLN:高音が強調され、キャビネットシミュレータでサスティーン調整されたクリーンサウンド。 Edge:リズムギター用の、アンプなどではクランチに相当する歪みの弱いディストーション。 DST:リードギター用の、中音域が強烈にブーストされた歪みの強いディストーション。 更にステレオのアナログコーラスとエコーのエフェクトを追加したヘッドフォンアンプ。コーラスとエコーの同時オフは出来ない(コーラスのみか、エコーのみか、両方同時に掛ける)。更に入力ゲインを調整するためのアッテネーターが搭載されている。また、ライン録音等で使用するLow Level Outジャックと、モニタースピーカーやヘッドホンに出力するPhones Outミニジャックの2種類がある。Rockman I、II、IIBの3種類あり、それぞれ若干の回路変更がある。電源は単三電池8本か、電池ホルダーに挿入して電源を得る専用アダプターか、側面にある⌀3.5 ミニジャック式の、+6.4V/-6.0V 200mA VDCアダプター(Rock Adapter)を使用。 Ultra Light 1983年に発売された、Rockmanの廉価版。基本的にRockmanと同じだが、エコーのエフェクトが取り除かれ、コーラスエフェクトの入り切りのみとなっている。 X100 1984年に発売されたもので、基本的にRockmanと機能は同じ。回路構成が新調され、ノイズを少なくして音の粒立ちを向上させたもの。海外ではこの銘柄が特に有名になった。94年まで発売され、10th Anniversary版を発売した後製造中止になった(10th Anniversary版は特に人気があり、在庫数の少なさも相俟ってプレミアが付く)。 Soloist X100と同時期に発売されたもので、X100の廉価版。CLN2のモードが取り除かれ、コーラス、ショートディレイ、エフェクト無しの3種類のモード切り替え式になった。またディストーションのキャラクターがX100とは異なると言われており、こちらを好むという人も多い。Rockman Soloistと書かれているものと、Soloistのみ書かれているものの2種類が存在した。 Bass Rockman 1984年に発売されたベース用のヘッドフォンアンプ。ノイズゲート、コンプレッサー等のオン・オフ機能が搭載され、サスティーン調整、Dist、CLNの2種のステレオコーラス効果、BRT(高音域)、MID(中音域)、FAT(低音域)の3種のプリセット式イコライザなどが搭載されている。個体数が極めて少ない。 Guitar Ace 1990年に発売されたヘッドフォンアンプ。コンプレッサー、サスティーンが自動搭載される。 CLN:コンプレッサーの効きが強い、高音と低音が強調されたクリーンサウンド。 SEMI DST:クランチに該当する、歪みが非常に弱いディストーション。 HVY DST:歪みの強い、オーバードライブよりのディストーション の3種類のプリセットされた音とボリュームノブのみで構成されている。また電源は9V電池1個の仕様で(アダプターは12Vで内径⌀2.5 のもの)、HVY DSTでは音圧が下がる補正が掛かる。Jim Dunlop社によって、2010年4月現在も販売されている。SR&D社から発売されたものは会社のロゴが入っているが、Dunlop社から発売されているものはロゴが取り除かれている。しかし表面には「Tom Scholtz」のサインがプリントされている。 Metal Ace 1994年に発売。機能はGuitar Aceと全く同じだが、オーバードライブよりのGuitar Aceに対し、こちらは歪みが深くディストーションよりである。こちらもGuitar Ace同様販売されている。 Bass Ace 90年代に発売された、ベース用ヘッドフォンアンプ。Mid Boost(中音域の周波数特性のブースト)、Treb Boost(高音域の周波数特性のブースト)、ボリュームノブのみの機能で、コンプレッサーは自動搭載、モノラル出力のみとなっている。こちらもGuitar Ace同様現在販売されている。
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