フェアチャイルドセミコンダクターでのシリコンゲート技術の発展とは? わかりやすく解説

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フェアチャイルドセミコンダクターでのシリコンゲート技術の発展

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:40 UTC 版)

自己整合ゲート」の記事における「フェアチャイルドセミコンダクターでのシリコンゲート技術の発展」の解説

シリコンゲート技術商業用MOS集積回路製造用いられ最初プロセス技術で、その後1960年代には産業全体広く採用された。1967年後半フェアチャイルドセミコンダクター研究所Les Vadaszの部下であったTom Kleinは、高濃度P型ドープしたシリコンN型シリコンとの仕事関数の差は、アルミニウムN型シリコンとの仕事関数の差よりも1.1ボルト小さいことを示した。このことは、シリコンゲートを持つMOSトランジスタ閾値電圧は、アルミニウムゲートをもつMOSトランジスタ閾値電圧より1.1ボルト低いことを意味した。よって[111]シリコン方位用いて、チャネルストッパーマスクや酸化膜下へのイオン注入を使うこと無く適切な寄生閾値電圧閾値電圧が低いトランジスタ両方達成できる。よってP型ドープシリコンゲートで自己整合ゲートトランジスタを作るだけで無く、低い閾値電圧プロセス作ることも高閾値電圧プロセスと同じシリコン方位使ってできる。 1968年2月フェデリコ・ファジンLes Vadaszのグループ加わり、低閾値電圧自己整合ゲートMOSプロセス技術開発任された。ファジンの最初の仕事はアモルファスシリコンゲートのための精度の高いエッチング液の開発で、プロセス基本設計とシリコンゲートでMOS IC製造する詳細なプロセス作った。彼は金属使わずアモルファスシリコンシリコン接合との間の直接接触作る手法で、特にランダム論理回路での遥かに高い回路密度可能にする技術である「埋め込み接触」も開発した。 彼がデザインしたテストパターン有用性確認特性評価をした後、ファジンは最初MOSシリコンゲートトランジスタを作り1968年4月構造テストした。彼はこの時シリコンゲートを用いた最初集積回路であり復号論理をもつ8ビットアナログマルチプレクサ Fairchild 3708をデザインした。これはフェアチャイルドセミコンダクター厳し仕様のため作るのが難しかったメタルゲート生産ICであるFairchild 3705のいくつかの機能性をもつ。 1968年7月には3708の供給力数ヶ月の間プロセスをさらに改善するためのプラットフォーム与え1968年10月顧客最初の3708サンプル出荷し1968年終わりまで一般市場が商業的に利用できるようになったその間1968年7月から10月までファジンは2つ重要なステッププロセス加えた真空蒸着したアモルファスシリコンから気相堆積した多結晶シリコン置き換えた酸化物表面での段差蒸着したアモルファスシリコン壊れるため、このステップが必要となる。 トランジスタ信頼性問題引き起こす不純物吸い上げるため、リンによるゲッタリングを使う。リンゲッタリングによってリーク電流大幅に減少し、アルミニウムゲートのMOS技術悩ませる閾値電圧ドリフト避ける(アルミニウムゲートのMOSトランジスタは、高温を必要とするリンゲッタリングには適さない)。 シリコンゲートを使うとMOSトランジスタ長期信頼性はすぐにバイポーラICレベル達しMOS技術広く適用するのための大きな障害1つ取り除いた1968年終わりには、シリコンゲート技術素晴らし結果残した。3705と同じ生産設備使用促進するため、3708は3705とほぼ同じ面積設計されていたが、かなり小さく作られた。にもかかわらず、3705よりも優れた性能示した。5倍速く、リーク電流が約100倍少なくアナログスイッチ作る大きなトランジスタオン抵抗が3倍小さい[要出典] 。シリコンゲート技術(SGT)はインテル設立時(1968年7月)にも採用され数年世界中MOS集積回路製造コア技術になり、今日まで続いている。インテル浮遊シリコンゲートトランジスタを用いた不揮発性メモリ開発した最初企業でもある。

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