フィッチの戦隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/31 05:04 UTC 版)
「バッフィントン島の戦い」の記事における「フィッチの戦隊」の解説
アメリカ海軍のミシシッピ戦隊がバッフィントン・アイランドの戦いに関与した。モーガンはその部隊に野砲を持ってきていた。モーガン隊が東のシンシナティに向かう間の追跡初期段階で重厚な川の封鎖や追跡手段が施された。レロイ・フィッチ海軍少佐の戦隊にはブリキ被覆あるいは鉄被覆の艦船ブリリアント、フェアプレー、ムース、レインディア、セントクレア、シルバーレイク、スプリングフィールド、ビクトリー、ノームケグ、クィーンシティが含まれていた。これら蒸気船の幾つかはモーガン隊が引き返してきた時に備えてある地域を守るために後方に配備された。前方の艦船はフィッチの指示によってウェストバージニア州のメイソン、ジャクソンおよびウッド各郡に沿ってそれぞれ偵察領域を割り当てられた。ノームケグはポイントプレザントからエイトマイル島まで、スプリングフィールドはポメロイからレタート島までを偵察した。ビクトリーの砲弾はリーディング・クリーク沿いに見つかり、その偵察域はウェストバージニア州の川岸に沿ってミドルポートからエイトマイル島までだった。ブリキ被覆で武装輸送船のマグノリア、インペリアル、アレゲニーベルおよびユニオンは私掠船であり、他の船舶と共にパーカーズバーグ軍事兵站部の指揮下にあった。陸軍の「水陸共同師団」士官であるアンブローズ・バーンサイド少将はシンシナティの作戦本部におり、モーガン隊の動きに関する情報を供給し、その旗艦アレゲニーベルを戦闘前にフィッチに渡した。「水陸共同師団」のブリキ被覆艦船は4ないし6隻の大きなジョンボート(手漕ぎボート)を持ち、それからライフル銃を発砲させたり、兵士を揚陸させて追跡や捕虜の収容に使われた。 フィッチの旗艦は鉄被覆の海軍艦USSムースだった。ムースとフィッチの指揮下の私掠船インペリアルは戦闘前夜に島から至近距離に係留された。フィッチはボイラーを焚かせ、最初のライフル銃音のときにその大きな大砲を島に向かって放たせたが、前進できる前は射程をわずかに外れた。アレゲニーベルはオハイオ州側やや下流に係留された。ムースの大砲の音を聞いて前進し、間もなくバーンサイドの「水陸共同歩兵隊」を連れてきた。 ウェストバージニア川の岸に沿って岸の高い樹木が並ぶ渡河地点に、ユニオン砦(ブレア砦)指揮下の輸送船で第9ウェストバージニア歩兵連隊が運ばれた。この部隊はウェストバージニア州ホイーリングにある北軍のI・H・デュバル将軍に指揮された。「この連隊は家を追われた避難民で大半が構成されており、軍隊のどの部隊よりも優秀で絶望感と共に戦っていた。」川は小競り合いの間南軍騎兵隊にとってはさらに障害となった。主戦闘からは離れてウェストバージニア川下流の幾つかの場所に留まっていた哨兵に面して、どれだけ多くの馬や南軍騎兵が溺れたからは、識者の推測を除いて不明である。何人かは馬も無く徒歩で川を渉り、同調者の助けで南部の故郷まで戻った。ただし、ジャクソン郡やメイソン郡の騎兵偵察隊が哨戒線の後方に偵察していた。この渡河地点はウェストバージニア州レブンスウッド近くだった。哨戒隊にはくたびれた大砲が与えられていた。「水陸共同師団」岸近くで見つけた南軍兵を襲い、川から捕虜を引き上げた。 主戦闘が部隊操作や小競り合いになった後でUSSムースは上流に向かい川を渉ろうとする南軍砲兵隊を砲撃した。フィッチはインペリアルを派遣して南軍砲兵隊が後に残した大砲を回収させた。川に沿ってずっと点在する鉄被覆艦や野砲が他の浅瀬を探すモーガンの斥候に撃ち掛けるのが聞こえた。地元の支援船は弾薬、食糧および捕虜を引き上げるのに忙しかった。ベルパーには物資を収める港湾設備や補給庫があった。当時オハイオ川に架かる鉄道橋は無かった。西部州は北軍のパーカーズバーグ補給センターにある東部の鉄道倉庫や輸送船ドックから物資を手に入れていた。ベルパーやパーカーズバーグは巨大な北軍発送センターでもあった。 陸軍省公式記録からの照合、集約結果 1-インディアナ州、ケンタッキー州およびオハイオ州へのモーガンの襲撃北軍- 戦死22名、 負傷80名26- 不明または捕虜790名 南軍- 戦死86名、負傷385名 不明または捕虜3000名 レロイ・フィッチ海軍少佐がミシシッピ戦隊指揮官デイビッド・ディクソン・ポーター海軍少将代行に報告「多くの場所は川が大きく屈曲しており、4ないし5マイル歩けば幾つかの浅瀬があったが、水路では15ないし20マイル離れていた。これらの浅瀬すべては後ろ、前、中間で守られなければならなかった。」
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