ヒメノカ

品種登録データベース

ひめのか【ﾋﾒﾉｶ】（果樹）

	登録番号	第14313号
	登録年月日	2006年 7月 13日
	農林水産植物の種類	かんきつ
	登録品種の名称及びその読み	ひめのか 　よみ：ﾋﾒﾉｶ
	品種登録の有効期限	30 年
	育成者権の消滅日
	品種登録者の名称	愛媛県
	品種登録者の住所	愛媛県松山市一番町四丁目４番地２
登録品種の育成をした者の氏名	喜多景治、重松幸典、薬師寺弘倫、石川啓、中田治人、井上久雄
登録品種の植物体の特性の概要
この品種は、「大津４号」の珠心胚実生から育成されたものであり、果形が扁平、果実の重さが中、果皮色が橙の育成地（愛媛県松山市）では12月中旬に成熟する温州みかんである。樹姿は中間、樹の大きさは大、樹勢は強である。枝梢の太さは太、節間長は中、とげの多少はかなり少である。葉身の形は紡錘形、波状の程度は弱、大きさは中、葉身長は長、葉身幅は広、網脈の鮮明度は明瞭である。翼葉の形は痕跡、葉柄の長さは長、太さは中である。花序の形成は単生、花（花蕾）の重さは重、花弁の形は紡錘形、長さ及び幅は中、色は白、数は５枚、花糸の分離の程度は一部合一、花粉の多少は無である。果実の形は扁平、果形指数はやや大、果頂部の形は平坦、放射条溝の有無は無、凹環の有無は不明瞭、果梗部の形はやや凹、放射条溝の多少は少である。果心の充実度は粗、大きさは大、果実の重さは中、果皮の色は橙、アルベドの色は淡橙、油胞の大きさは中、密度は疎、凹凸は凸、果面の粗滑及び果皮の厚さは中、果皮歩合はやや小、剥皮の難易は易である。じょうのう膜の硬さ、さじょうの形及び大きさは中、色は橙である。果汁の多少は中、甘味は高、酸味は低、香気の多少は中、種子数は無である。発芽期及び開花期は晩、成熟期はやや晩で育成地においては12月中旬である。隔年結果性は高、浮皮果の発生は無、裂果の発生は少、貯蔵性はやや長である。「大津４号」と比較して、果皮が薄いこと、酸味が低いこと等で、「南柑４号」と比較して、果形指数が大きいこと、酸味が低いこと等で区別性が認められる。
登録品種の育成の経過の概要
この品種は、昭和63年に愛媛県立果樹試験場（松山市）において、「大津４号」の珠心胚実生の中から選抜、以後増殖を行いながら、特性の調査を継続し、平成15年にその特性が安定していることを確認して育成を完了したものである。

姫の香【ﾋﾒﾉｶ】（観賞樹）

	登録番号	第14155号
	登録年月日	2006年 3月 20日
	農林水産植物の種類	つばき
	登録品種の名称及びその読み	姫の香 　よみ：ﾋﾒﾉｶ
	品種登録の有効期限	30 年
	育成者権の消滅日
	品種登録者の名称	独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
	品種登録者の住所	茨城県つくば市観音台三丁目１番地１
登録品種の育成をした者の氏名	柴田道夫、間竜太郎、岸本早苗、小野崎隆、谷川奈津、家弓實行
登録品種の植物体の特性の概要
この品種は、つばき「小紅葉」に出願者所有のヒメサザンカ系統を交配して育成されたものであり、花は淡紫ピンク色で鮮紫ピンク色の縦絞りが入る一重咲きの極小輪となる品種である。樹形は立性、樹高は普通、枝の太さは中、分枝性は弱、節間長は中である。葉形は長楕円形、葉の大きさは大、葉姿は中折、先端の形は鋭尖形、葉脚の形は鋭脚、色は緑、光沢は少、厚さは中、葉縁の形は細鋸歯、葉柄の長さは中、葉柄及び葉の毛は葉柄に少しである。花は一重咲き、花形はラッパ咲き、着き方（向き）は横向き、大きさは極小輪である。花色区分は複色、花色（地色）は淡紫ピンク(JHS カラーチャート9501）、複色花の区分は絞り、絞りの区分は縦絞り、斑の色は鮮紫ピンク（同9704）である。外花弁の形は楕円形、弁脈は少し有り、弁縁の形は桜弁、花弁数は９以下、外花弁の曲り方は平滑である。蕾の形は円尖形、雄ずいの形は筒しべ、花糸の色は白、葯の色は黄、花弁と雄ずいのゆ着はする、子房の毛は無、子房の室数は３、花の香りは強である。開花期は早春咲きである。「港の曙」と比較して、花の地色が淡紫ピンクで鮮紫ピンク色の縦絞りが入ること等で区別性が認められる。
登録品種の育成の経過の概要
この品種は、平成元年に農林水産省野菜・茶業試験場（現独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構、鹿児島県枕崎市）において、つばき「小紅葉」に出願者所有のヒメサザンカ系統を交配し、その後野菜・茶業試験場安濃ほ場（同、三重県安芸郡安濃町）において、その実生の中から選抜、12年より系統適応性検定試験を行い、15年にその特性が安定していることを確認して育成を完了したものである。