パーコレーション
エンジンの熱によってキャブレーターが過熱され、燃料通路内の燃料が蒸発して気泡を発生させ、メインノズルなどから燃料を押し出す現象。夏季、アイドリング時やエンジン停止直後などに多く発生する。また標高が高く、空気が薄い場合にも発生しやすい。パーコレーションが起きると混合気が過濃となり、エンジンが停止したり、始動が困難になる。
パーコレーション
キャブレーター装着車において、夏季の高外気温時に高負荷運転(高速、登坂走行など)後に停車してエンジンを停止する。このとき停車の時間経過とともにキャブレーターフロート室の燃料などがエンジンルームの熱を受けて高温となり、沸騰現象を起こす。この沸騰現象をいう。沸騰は温度、気圧(高度)と、燃料蒸発性状の影響を著しく受ける。蒸発ガス、および沸騰した燃料がエンジン吸気系に流れ込んで、始動時過濃混合気となり、エンジンの熱開始動性困難を起こす。そのため始動時にアクセルを全開にするなどの処置を必要とするが、近年は燃料噴射方式の普及により、この現象は少なくなっている。
参照 再始動性パーコレーション
パーコレーション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/19 16:57 UTC 版)
パーコレーション(percolation、浸透)とは、コーヒーの抽出機のパーコレーターのようにガソリンが気化して吹き出す現象。
元は自動車用語で、ガソリンがキャブレターに到達するまでに気化し、燃料パイプ内に気泡を生ずること。キャブレター内に燃料が染み出したり、ガソリンが気泡を生じているので、密度が減少して所要量を満たさずエンジンが停止するなどの不具合を生じることがある。エンジンが冷えるまで症状は回復しない。燃料噴射装置を採用している車両では、燃料供給装置内が加圧されているので起こりにくい。ブレーキ液のベーパーロック現象とは似て非なるものであるが、日本でも古くはベーパーロック現象と呼んでいたり、アメリカではパーコレーションのことをベーパーロックと呼ぶ人もいるため、間違いとまでは言いにくい。
また数理工学の分野において、ランダム系を統計的に考察するパーコレーション理論 (percolation theory) が注目されている。
物性物理学・統計力学においては、ランダム系における電気伝導やスピングラス等における秩序の拡散などの現象を記述する理論であり、その応用として画像処理等が考えられる。「パーコレーション網状組織」といった用語も存在する。
関連図書
出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。 |
- 小田垣孝 『パーコレーションの科学』 裳華房。ISBN 4-7853-1077-4。
- 小田垣孝 『つながりの科学 : パーコレーション』 裳華房。ISBN 4-7853-8716-5。
- ディートリヒ・スタウファー、A. アハロニー 『パーコレーションの基本原理』 小田垣孝 翻訳、吉岡書店。ISBN 4-8427-0298-2。
関連項目
パーコレーション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 18:42 UTC 版)
パーコレーションを参照。浸透 (percolation) 確率に基づくモデル。具体的には森林火災の広がり、伝染病の伝搬、金属と絶縁体の混合物、強磁性元素と非磁性元素の混晶系、分子間の重合による巨大高分子のゲル化などがある。
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