ハマダイコンとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > ハマダイコンの意味・解説 

はま‐だいこん【浜大根】

読み方:はまだいこん

アブラナ科ダイコン野生化したもの海岸砂地生え全体にやせている。4月ごろ、淡紅紫色花が咲く


浜大根

読み方:ハマダイコン(hamadaikon)

アブラナ科越年草

学名 Raphanus sativus var.hortensis


ハマダイコン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/06 07:48 UTC 版)

ハマダイコン
ハマダイコンの花
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
: アブラナ目 Brassicales
: アブラナ科 Brassicaceae
: ダイコン属 Raphanus
: R. sativus
変種 : ダイコン
R. s. var. hortensis
品種 : ハマダイコン
R. s. var. h. f. raphanistroides
学名
Raphanus sativus L. var. hortensis Backer f. raphanistroides Makino (1909)[1]
シノニム

ハマダイコン(浜大根[4]学名: Raphanus sativus var. hortensis f. raphanistroides)は、アブラナ科ダイコン属の越年草である。別名、ホソダイコン、ノダイコン、イソダイコンともよばれる[4]中国名は藍花子[1]。野菜のダイコンよりもは硬く、強い辛味と香りを有し、同様に食用にすることができる。

分布・生育地

日本全国(北海道から琉球まで)に分布し、海岸や河口の砂地、海岸沿いの草やぶに自生する[5][6]。多くは海岸の砂地に群生するが、ごくまれに海岸から離れた場所に生えている[7]。海岸のゴミが打ち上げられるような場所に多く見られるのは、コルク質の種子が海流に乗って運ばれてきたためである[8]。日本には、もともと外来で入ってきた植物とされる[7]。多くの植物図鑑などでは、かつて栽培されたダイコンが古い時代に野生化したものとする説が主流であるが[4]、これに疑問を持つ研究者もおり[8]遺伝子を調べた研究ではダイコンとは別系統の種類であるとする報告もある[5]

特徴

高さ60 - 70センチメートル (cm) 内外になる越年草(二年草)[8][5]多年草とする文献もある[7]。地上部の姿は畑で栽培されるダイコンによく似るが[6]は直径2 cmほどで地中に深く伸び[7]、ダイコンのように太くはならない。葉は根際から出る根生葉で太い葉柄があり[7]、長さ15 cm前後、幅4 cmほどで、頂小片と5対ほどの側小片に裂けていて、頂小片は最も大きく、表と裏面ともに粗い毛が生え、触れると痛みを感じるほどである[4][5]。冬の間は、根生葉を砂地に広げたロゼット状で冬越しする[4]

花期は春から初夏(3 - 6月)で[8]が30 - 60 cmに伸びて濃淡がある淡赤紫色、まれに白色の十字型の総状花序にたくさん咲かせる[7]。4枚の花弁は、濃い紫色の線が入る[5]。花が終わると、アブラナ科特有の細長い状の果実をつけ、長さ6 cmほどのサヤには数珠状のクビレがある[4]果実が熟しても裂開しないが[8]、果実の中には4個前後の無毛の種子が入っている[5]。夏から秋にかけて、芽生えが起こる[8]

利用

冬から春にかけて、まだやわらかい若苗と若い根を食用にする[7]。花茎が伸びると硬くなるため、1 - 3月ごろの花茎が伸びる前に、根ごと抜き取って採取する[4]。若い根や葉は、よく洗ってから茹でて水にとって冷まし、おひたし和え物油炒めきんぴら煮びたし、汁の実などにする[7][4][5]。また刻んで薄い塩味をつけて、炊いたご飯に混ぜ込んだ菜飯にしてもよい[4]。根は硬くて辛味もかなり強く、生食はできないが、細いものを選んで主に醤油一夜漬けにする[4]。一度塩漬けにしたものを、沢庵漬け、こうじ漬け、醤油漬けなどにする[7]。花は料理に散らして、あしらいにする[6]。未熟な果実も生食でき、大根おろしのような風味がある[6]

消化作用があり、胸やけに薬効があるといわれる[5]

脚注

  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Raphanus sativus L. var. hortensis Backer f. raphanistroides Makino ハマダイコン(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年5月28日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Raphanus sativus L. var. raphanistroides (Makino) Makino ハマダイコン(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年5月28日閲覧。
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Raphanus acanthiformis Morel ex Sisley f. raphanistroides (Makino) H.Hara ハマダイコン(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年5月28日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i j 金田初代 2010, p. 167.
  5. ^ a b c d e f g h 川原勝征 2015, p. 20.
  6. ^ a b c d 森昭彦 2021, p. 33.
  7. ^ a b c d e f g h i 高橋秀男監修 2003, p. 93.
  8. ^ a b c d e f 永田芳男 2006, p. 221.

参考文献

関連項目


ハマダイコン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 21:16 UTC 版)

ソウナンですか?」の記事における「ハマダイコン」の解説

Case.27に登場所謂野生大根であり、海岸砂浜等に自生している。しおんのワガママ中華料理作る羽目になり、当初ユリ根から抽出したデンプン大根餅作ろうとしたが、紆余曲折あって大根餅生地利用した小籠包作る事になる。しかし上記ユリ根から抽出したデンプン苦く食べられたものではなかったため、中身具材のみが食べられる結果終わった

※この「ハマダイコン」の解説は、「ソウナンですか?」の解説の一部です。
「ハマダイコン」を含む「ソウナンですか?」の記事については、「ソウナンですか?」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ハマダイコン」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ハマダイコン」の関連用語

ハマダイコンのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ハマダイコンのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのハマダイコン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのソウナンですか? (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS