品種_(分類学)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 品種_(分類学)の意味・解説 

品種 (分類学)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/18 08:13 UTC 版)

(species)より下位の分類群(infraspecific taxon)
←上位  亜種(subsp.) 変種(var.) 亜変種(subvar.) 品種(f.) 亜品種(subf.)  下位→

品種(ひんしゅ、ラテン語: forma フォールマ、英語: form フォーム、省略形: f.[1])は国際藻類・菌類・植物命名規約によって定められた、より下位の分類階級の一つ、および、その階級に属するタクソンである。

概要

変種(亜変種)の下位に位置し、品種より下位に亜品種(あひんしゅ、ラテン語: subforma スブフォールマ、英語: subform サブフォーム、省略形: subf.)が置かれうる[2]

尚、亜種より下位の分類階級は品種を含め国際動物命名規約国際原核生物命名規約では認められておらず、専ら植物学のみで使われる用語である。

自然(野生)状態で、形態などにおいてははっきりと区別できるものの、同じ地域の同種個体群とは生殖的に隔離されていない個体群を指す。多くの顕花植物に見られる白花品などはこのように扱われる。

しかしながら、表現型が類似していても、分子系統学上においても近縁であるとは限らないため、単系統群のみをタクソンとして認める立場からは使用されず、既に発表された学名異名扱いされる事が多い。

学名の命名例(イザヨイバラの品種ヒメサンショウバラ)

  • Rosa roxburghii f. normalis[3]

特定の種の下位分類であることを示すため、属名と種小名は必須である(二名法)。 上位の階級の形容語(ここでは種小名)と品種の形容語との間に品種階級であることを表す接続語を用いる。[4] 接続語は「forma(form)」の省略形「f.」を使うことが推奨される[1]が、省略せずに使うこともある。これはイタリック体ではなく立体活字である。

脚注

  1. ^ a b Turland 2018, ARTICLE 5.
  2. ^ Turland 2018, ARTICLE 4.
  3. ^ 簡単のため命名者は省略。なお、命名者表記中に息子という意味でf.(ラテン語: filiusの略)が付けられることがある(例:L.f.)。
  4. ^ Turland 2018, ARTICLE 24.

出典


「品種 (分類学)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「品種_(分類学)」の関連用語

品種_(分類学)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



品種_(分類学)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの品種 (分類学) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS