ドイツ・バルト圏期とは? わかりやすく解説

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ドイツ・バルト圏期

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 10:48 UTC 版)

タルトゥ天文台」の記事における「ドイツ・バルト圏期」の解説

タルトゥ天文台歴史は、1802年タルトゥ大学当時ドルパト帝国大学)が再開した時点まで遡る1805年に、タルトゥ大学数学教授初代天文台長となったヨハン・パフ(ドイツ語版)が自宅天文観測機器設置したことが、天文台始まりとされるその後タルトゥ市内仮設天文台経て1808年トーメの丘の端で恒久的な天文台施設の建設始まり1810年完成したタルトゥ天文台設立年については、着工した1808年とするものと、竣工した1810年とするものとがある。 設立から四半世紀で、タルトゥ天文台天文学界に大きな影響力を持つ存在となる。その立役者は、フリードリッヒ・フォン・シュトルーベであったシュトルーベは、タルトゥ大学学生であった時から天文台出入りし大学所有観測機器天文台搬入設置し本格的な天体観測開始したその後学位取得すると、シュトルーベタルトゥ大学教授、そして天文台3代目台長就任した当初、ドロンド製の子午儀で観測行っていたが、位置天文学的な精度満足していなかったシュトルーベは、1822年にはライヘンバッハ子午環導入、更に年周視差測定目指して、口径9インチフラウンホーファー屈折望遠鏡導入したフラウンホーファー望遠鏡は、色消し対物レンズ、錘を使用した自動追尾赤道儀温度変化影響考慮したレンズ支持方式などの新し技術採用した当時世界最大・最高性能屈折望遠鏡であったフラウンホーファー屈折鏡は非常に高価なものであったが、経緯度高精度での決定テーマ学位論文執筆したシュトルーベは、天文学のみならず測地学長けており、ロシア帝国軍将校測地学地図作製法技術指導をしていたことにより、ロシア皇帝からの潤沢な資金援助があって、購入することができた。シュトルーベ20年以上、タルトゥ天文台観測行い、3,000上の重星収録したカタログ作成、その集大成といえる二重星及び多重星精密測定(Stellarum duplicium et multiplicium mensurae micrometricae per magnum Fraunhoferi tubum annis a 1824 ad 1837 in Specula Dorpatensi institutae…)」の出版や、ベガ年周視差決定成功するなど、大きな業績をあげた。しかし、プルコヴォ天文台完成と共にプルコヴォ天文台長となり、1839年タルトゥ天文台去ったシュトルーベの後、1840年から台長務めたのは、精度の高い月面地図の作成名を馳せたヨハン・ハインリッヒ・メドラーで、1864年までその地位にあったメドラーは、シュトルーベが行っていた観測引き継ぎまた、精力的に書籍論文執筆しタルトゥ天文台活動世に印象付けたメドラー優れた普及者でもあり、著書万人天文学(Populäre Astronomie)」は版を重ね世界中で読まれた。メドラーの元では、トーマス・クラウゼン(英語版)やルートヴィヒ・シュヴァルツ(英語版)が研究行いいずれも後に台長となった一方でメドラー観測機器更新意識低く19世紀後半時代遅れ観測施設としてタルトゥ天文台低迷する一因となった

※この「ドイツ・バルト圏期」の解説は、「タルトゥ天文台」の解説の一部です。
「ドイツ・バルト圏期」を含む「タルトゥ天文台」の記事については、「タルトゥ天文台」の概要を参照ください。

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