デシャン監督時代
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「サッカーフランス代表」の記事における「デシャン監督時代」の解説
ロリス (C) パヴァール ヴァラン ユムティティ リュカ ポグバ カンテ マテュイディ エムバペ グリーズマン ジルー 2018 FIFAワールドカップ・決勝のスタメン 初陣となった2012年8月のウルグアイとの親善試合はスコアレスドローで終えた。9月の2014FIFAワールドカップ欧州予選でフィンランド、ベラルーシを下し2連勝。最初の正念場となった10月アウェーでのスペイン戦には終了間際のオリヴィエ・ジルーのゴールでなんとか引き分けに持ち込んだ。 2013年に入り、デシャンは3月のグルジア、スペインとの2連戦に向けて若手のポール・ポグバとラファエル・ヴァランを招集。2人をスタメンに抜擢した2試合でグルジアには勝利したものの、スタッド・ドゥ・フランスで行われたスペインとの天王山に0-1で敗北。その後もウルグアイ、ブラジル、ベルギーとの親善試合、アウェーでのグルジアとのW杯予選で5試合連続無得点となるなどチームは下降線を辿っていった。その後ベラルーシとフィンランドには勝利したが結局2大会連続でプレーオフに回った。プレーオフではウクライナと対戦することになったが敵地での第1戦に2-0で敗北。過去第1戦で完封負けを喫したチームが逆転した例がないことやあまりに低調な内容から、フランスのメディアや国民は悲観的な見方が多かった。しかし11月19日(日本時間20日早朝)に行われた第2戦ではスタッド・ドゥ・フランスに詰めかけた大観衆の後押しを受け、試合序盤から積極的な試合運びを見せた。そして前半のうちにサコーとベンゼマのゴールでトータルスコアをタイに戻すことに成功した。後半27分にもフランク・リベリーのシュート性のクロスからサコーが3点目を決め、フランスが2戦合計3-2の逆転劇で2014 FIFAワールドカップ出場権を獲得した。 2014年に入ってもプレーオフの勢いを維持し、3月の親善試合ではオランダを破った。しかしワールドカップ本大会直前に中心選手リベリーが腰痛によって戦線離脱してしまう。それでも初戦のホンジュラス戦ではベンゼマの2ゴールとオウンゴールによって3-0で勝利。シード国スイスも5-2で破るなど2勝1分でグループリーグを突破。決勝トーナメント1回戦ではナイジェリアを下し準々決勝はドイツとの対戦になったが、これは1986年メキシコ大会以来の国際大会での対戦であった。マッツ・フンメルスのゴールによって1-0で敗れ、1982年と1986年の雪辱を果たすことはできなかった。 1960年大会、1984年大会に次いで3度目のフランスでの自国開催となったUEFA EURO 2016において開催国の特権として予選は免除されたが、2014年9月から2015年10月にかけ、予選開催日には奇数の5チームだったグループIで試合のないチームと親善試合を行っていた。 EURO2016本大会直前に守備の要ラファエル・ヴァランを怪我で欠くことになり守備面で不安を抱えたが、2016年6月10日スタッド・ド・フランスでの開幕戦ではルーマニアに終了間際のゴールで2-1で勝利した。次のアルバニア戦でも終了間際のゴールで2-0と勝利し、第3戦を残してベスト16進出を決めた。第3戦のスイス戦は0-0の引き分けで、グループリーグは2勝1分けの勝点7、首位で通過した。ラウンドオブ16ではアイルランドに2-1、準々決勝ではアイスランドに5-2、準決勝ではドイツに2-0で勝利しワールドカップの雪辱を果たして2000年大会以来3度目、自国開催としては1984年大会以来の2度目の優勝へと勝ち進んでいった。だが決勝では決定機を決められないまま延長戦までもつれこみポルトガルに先制され1-0で敗れ、準優勝に終わった。アントワーヌ・グリーズマンが6得点で大会得点王となった。 2018 FIFAワールドカップの予選ではスウェーデン、オランダと同じ組に入り、7勝2分け1敗の首位で出場権を獲得。本大会ではオーストラリア、ペルー、デンマークと同じ組となり、初戦のオーストラリアには苦しみながらも2-1で競り勝ち、続くペルーにも1-0で勝利。ペルー戦で決勝ゴールを決めたキリアン・エムバペは代表最年少ゴール記録を塗り替えた(19歳183日)。デンマークとはスコアレスドローに終わるも、2勝1分けの首位でグループリーグを突破。決勝トーナメント1回戦ではアルゼンチンに4-3で点の取り合いを制し、準々決勝ではウルグアイに2-0で快勝、準決勝ではベルギーに1-0で競り勝った。12年ぶり3度目となる決勝では20年前の自国開催大会の準決勝で戦ったクロアチアと対戦、4-2で勝利し20年ぶり2度目のワールドカップ優勝を成し遂げた。この試合の4点目を決めたエムバペは、決勝ではブラジルのペレ以来60年ぶり2人目となる10代選手の得点者となった。エムバペは大会ヤングプレーヤー賞を受賞。デシャンはワールドカップではブラジルのマリオ・ザガロ、ドイツのフランツ・ベッケンバウアーに次ぐ史上3人目となる、選手と監督の両方で優勝を成し遂げた。 1年延期されたUEFA EURO 2020ではグループリーグFに入り、第1戦のドイツ戦では勝利するものの、第2戦のハンガリー戦、2016年大会の決勝の再現となった第3戦のポルトガル戦ではともに引き分け、1勝2分けの勝ち点5にとどまったが1位通過となった。しかしラウンドオブ16のスイス戦は延長戦でも決着がつかずPK戦で敗れ、2018 FIFAワールドカップに次ぐ優勝はならなかった。
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