カンテ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 02:24 UTC 版)
フラメンコは歌「カンテ」(Cante)が中心であり、必ずしも踊りやギターを伴わない。カンテは、用いられるコンパスや曲調、メロディの違いによって多くの形式「パロ」(Palo)に分類される。楽曲は、特に伝統的なものでは形式の名で呼ばれることがほとんどであり、固有の曲名は、余程の特徴を持つヒット曲や多少歌謡曲寄りのものなどを除けば、さほど重視されない。 カンテのほとんどは音節や行数、脚韻の仕方が定まった定型詩を用いて歌われ、形式によって用いるスタイルが定まっている場合もある。歌詞は、非常に古くから伝わるロマンセや、逆に近年の歌謡曲的なものを除いては、とくに物語性のないものが多い。また隠喩やダブル・ミーニングを用いて、一見したところでは意味不明である場合も多い。脚韻も必須であり、単に音楽的であること以上に、ある種の文学性も強く求められる。 定型詩を用いて歌われるが、繰り返しや間投詞の挿入、倒置法、休止などによって伸び縮みがあり、即興性が高い。そのため基本的に楽譜は用いられない。また基本的に強い口語体のアンダルシア方言で歌われるため、スペイン語話者であっても聞き取れないほどのこともある。
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