別証とは? わかりやすく解説

別証

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/31 01:47 UTC 版)

最大値最小値定理」の記事における「別証」の解説

最大値定理の別証明 像集合 {y ∈ R : y = f(x), x ∈ [a,b]} は有界であるから実数直線に関する上限性質により上限 M = supx∈[a,b](f(x)) を持つ。f(x) = M を実現する x が存在しない仮定すると、区間 [a, b] 上で常に f(x) < M, 従って 1/(M − f(x)) は [a, b] で連続である。 しかし M は上限ゆえ、任意の正数 ε に対して適当な x ∈ [a, b] を選べば M − f(x) < ε とすることができるから、1/(M − f(x)) > 1/ε, 即ち 1/(M − f(x)) は有界でない。有界性定理により有界閉区間 [a, b] 上の連続函数有界であるから、これは 1/(M − f(x)) が区間 [a, b] 上で連続であったことに矛盾する。従って、f(x) = M を満たす点 x ∈ [a, b] が存在しなければならない超実数によるアプローチ 超準解析での設定において、N を無限大超整数とし、区間 [0, 1] は超実数に関するものへ自然延長する。この区間xi = i⁄N (i = 0, …, N) を区分点として無限小長さが 1/N に等しい N 個の小区間へ分割することを考え、また函数 ƒ を 0 以上 1 以下超実数上で定義される函数 ƒ∗ へ延長する標準設定(N が有限)のとき、常に N + 1 個の点 xi の中から ƒ による値が最大となる点が選べることが帰納法示されることに注意すれば移行原理英語版)によって 0 ≤ i0 ≤ N なる超整数 i0 で、 f ∗ ( x i 0 ) ≥ f ∗ ( x i ) ( i = 0 , … , N ) {\displaystyle f^{*}(x_{i_{0}})\geq f^{*}(x_{i})\quad (i=0,\dots ,N)} を満たすものが存在することが言えるst標準函数英語版)として(標準実数c = st ( x i 0 ) {\displaystyle c={\text{st}}(x_{i_{0}})} をとる。任意の実数点 x は先の分割適当な小区間に属すから、それを x ∈ [xi, xi+1] とすると、st(xi) = x であり、先の不等式st適用して st(f(xi0)) ≥ st(f(xi)) が成り立つ。また ƒ の連続性により st ( f ∗ ( x i 0 ) ) = f ( st ( x i 0 ) ) = f ( c ) {\displaystyle {\text{st}}(f^{*}(x_{i_{0}}))=f({\text{st}}(x_{i_{0}}))=f(c)} が成り立つ。以上から、任意の実数 x に対して ƒ(c) ≥ ƒ(x) となり、c が ƒ の上限を与える。Keisler (1986, p. 164) も参照

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別証

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/06 18:54 UTC 版)

ボレル・カンテリの補題」の記事における「別証」の解説

級数n = 1Pr ( E n ) < ∞ {\displaystyle \sum _{n=1}^{\infty }\Pr(E_{n})<\infty } が収束するので、 ∑ n = NPr ( E n ) → 0 , as  N → ∞ {\displaystyle \sum _{n=N}^{\infty }\Pr(E_{n})\rightarrow 0,\quad {\text{as }}N\to \infty } でなければならない。よって inf N ≥ 1 ∑ n = NPr ( E n ) = 0 {\displaystyle \inf _{N\geq 1}\sum _{n=N}^{\infty }\Pr(E_{n})=0} これより Pr ( limsup n → ∞ E n ) = Pr ( infinitely many of the  E n  occur ) = Pr ( ⋂ N = 1 ∞ ⋃ n = NE n ) = inf N ≥ 1 Pr ( ⋃ n = NE n ) ≤ inf N ≥ 1 ∑ n = NPr ( E n ) = 0 {\displaystyle {\begin{aligned}\Pr \left(\limsup _{n\to \infty }E_{n}\right)&=\Pr({\text{infinitely many of the }}E_{n}{\text{ occur}})\\[6pt]&=\Pr \left(\bigcap _{N=1}^{\infty }\bigcup _{n=N}^{\infty }E_{n}\right)=\inf _{N\geq 1}\Pr \left(\bigcup _{n=N}^{\infty }E_{n}\right)\\&\leq \inf _{N\geq 1}\sum _{n=N}^{\infty }\Pr(E_{n})=0\end{aligned}}} となり示された。

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