センテナリアン研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 00:53 UTC 版)
「センテナリアン」の記事における「センテナリアン研究」の解説
イタリアで行われた調査によると、健康なセンテナリアンはビタミンA及びビタミンEを多く摂っており、これが長寿を迎える上で重要という。しかし、他の要因が重要な役割を果たすサルディニアのセンテナリアンには当て嵌まらないとして、これに反する調査もある。 ポーランドで実施された予備研究では、健康な若年層の男性とは対照的に、上シレジアのセンテナリアンは血清中のビタミンEが乏しい一方で、赤血球中のグルタチオンジスルフィドレダクターゼやカタラーゼの活動が活発であることが分かっている。 デンマークの研究でも、センテナリアンは赤血球中のグルタチオンジスルフィドレダクターゼの活動が活発であることを発見。認知機能や身体能力が最も高い層で、この酵素の活動が最も活発な傾向にあったという。 また、センテナリアンを親に持つ者は、ナイーブB細胞の数が多いとの研究もある。長生きの親の子どもも長寿を迎えることはよく知られるが、受け継がれた遺伝子が重要であるにも関わらず、その理由は分かっていない。 なお、FOXO3A遺伝子が平均寿命に肯定的な影響を与えることが知られており、100歳以上の人間に極めて多く見られるという。これは世界共通の模様。 100歳以上の男女には、この他にも社会的物理的環境に関する共通の要因があると、ボストン大学ニューイングランドセンテナリアン研究所長のトマス・T・パールズ博士は言う。その要因とは、友達が多く親戚との絆が強い、自尊心がかなりある、などである。 加えて、センテナリアンの子は同年代に比べて心臓血管の状態が良好との調査もある。 ジョン・W・サントロックの著書『寿命の伸長に対する局所的アプローチ』では、下記の5つの要因が長寿に最も重要としている。 遺伝と家族健康歴 健康。例えば体重、食事、喫煙の有無、運動量など 教育水準 性格 生活様式 また、センテナリアンに最も多いのが未婚女性で、ホロコーストのような惨事を経験すれば、ストレスや貧困にうまく対応するようになり、長寿に至る傾向があるという。 かつて平均寿命が都道府県別で最も高かった沖縄県でセンテナリアンの数が多い要因については、以下の5つが挙げられている。 日々の食生活で穀類や魚、野菜を多く採る一方、肉類や卵、乳製品はあまり口にしない 本土の住民に比べ、明らかにストレスが少ない生活様式 地域社会の面倒見が良く、高齢者が孤立せず、介護を受けるケースが多い 他国の平均よりも退職年齢が遅い上、歩きや庭いじりなどの活動を重視 目的意識が霊的な問題への関与に由来し、祈りがストレスや諸問題を和らげてくれる(ユタを指すと思われる) 韓国の仁荷大学が行った歴史研究によると、宦官のセンテナリアン率が3%を上回っており、去勢を施されていない男性に比べて、平均14 - 19歳長生きするという。
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