クリミアでの戦闘とイギリス首相の交代とは? わかりやすく解説

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クリミアでの戦闘とイギリス首相の交代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 06:59 UTC 版)

クリミア戦争」の記事における「クリミアでの戦闘とイギリス首相の交代」の解説

ロシア過大な要求に不満と懸念抱いたフランスイギリスだったが、本格的に参戦するつもりはなかった。ところが1853年11月黒海南岸港湾都市シノープ停泊中だったオスマン帝国艦隊少数ロシア黒海艦隊奇襲され、艦船のみならず港湾施設まで徹底的に破壊されるというシノープの海戦起きたため、状況一変した。 これは黒海艦隊偵察気づいていながらイスタンブール援軍要請する以外に何も行わなかったオスマン帝国側の明らかなミスだったが、あまりにも一方的な攻撃だったため、各国のメディアはこれを“シノープ虐殺”と報道した。これにより、イギリスでは世論急速に対ロシア強硬論へと傾きフランスとともにオスマン帝国同盟結んで1854年3月28日ロシア宣戦布告したイギリスヨーロッパへ大規模な遠征軍編成したのはナポレオン戦争から第一次世界大戦までの100年の間でこの1度けだった当初同盟軍軍隊黒海西岸ヴァルナ現在のブルガリア東部)に上陸させてオデッサ攻略目指したが、突如としてオーストリア国境線部隊配置して同盟軍バルカン山脈以北への進軍阻止したため、攻撃目標ロシア黒海艦隊基地があるクリミア半島要衝セバストポリへの変更余儀なくされた。 しかし、主力イギリス・フランス軍ともに現地事情疎くクリミア半島部隊移動させた直後から現地民兵コサックから昼夜問わず奇襲を受け、フランス軍いたって黒海特有の変わりやすい天候について調べていなかったため、停泊中の艦隊が嵐に巻き込まれ、戦う前からその大半失っていた(この後フランスでは気象に関する研究盛んになる)。 ロシア軍指揮の面で不備多くアルマの戦いロシア語版英語版)では地の利があるにもかかわらず実戦経験豊富なフランス外人部隊戦闘擁するスコットランド連隊前に敗れてセバストポリへの進軍許してしまった。一方同盟軍情報重要性に気を配らなかったことから、フランス語堪能ロシア人士官化けた指揮官たちによる攪乱工作により、バラクラヴァの戦いやインケルマンの戦いロシア語版英語版)では辛うじてロシア軍退けるも被害著しくセバストポリ前にして立ち往生する羽目になったロシア軍英仏艦隊から直接セバストポリ砲撃されないよう湾内黒海艦隊自沈させ、陸上でも防塁設けて全体要塞化したため同盟軍塹壕掘って包囲戦展開する以外に手がなく、イギリス軍化学兵器一説では亜硫酸ガスではないかといわれている)まで使用したが、予想外長期化により戦死者よりも病死者の方が上回り戦争主導したイギリス国内でも厭戦ムード漂っていた。最終的にサルデーニャ王国ピエモンテ駐屯する精鋭15000人を派遣して同盟軍与したことにより、街は3日におよぶ総攻撃の末にナヒーモフコルニーロフ戦死し1854年9月28日から始まったセヴァストポリ包囲戦(土: Sivastopol Kuşatması-セバストポリ攻囲戦、露: Оборона Севастополя-セバストポリ防衛戦)は1855年9月11日陥落見て決着した。 しかし、この時点で既にイギリスでは戦費過剰な負担原因財政破綻しアバディーン内閣国民の支持を失う。政権支え庶民院院内総務ジョン・ラッセル卿辞任引き金となって内閣総辞職外相時代辣腕外交ぶりを発揮していたパーマストン内相が後を継いでいた。

※この「クリミアでの戦闘とイギリス首相の交代」の解説は、「クリミア戦争」の解説の一部です。
「クリミアでの戦闘とイギリス首相の交代」を含む「クリミア戦争」の記事については、「クリミア戦争」の概要を参照ください。

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