アタリ (囲碁)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > アタリ (囲碁)の意味・解説 

アタリ (囲碁)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/11 06:53 UTC 版)

アタリは、囲碁用語の一つ。相手の石を完全に囲んで取る一歩手前の状態のこと[1]。次に相手が逃げ出さなければを取られることになる。アタリの状態にすることを「アタリをかける」「アテる」などといい、アタリをかける手のことをアテと呼ぶ。

概要

この形から黒がaかbに打った場合、白が次に何もしなければ白石は取られてしまう。つまり黒がaかbに打てば「アタリ」の状態になる。

次に黒がaと打てば中央の白石を取れる。白は取られないためにはaの点に打って逃げる必要がある。

様々なアタリ

図のは、いずれも次に黒にaに打たれると取られるため「アタリ」である。同時にも、は白にa、は白にbに打たれると取られるためアタリである。

両アタリ

2箇所が同時にアタリになる状態を両アタリ(りょうあたり)と呼ぶ[2]

上図において、白が1に打った事によって二つの黒石が同時にアタリになっている。黒は両方同時には逃げることはできないので、少なくとも一方の石を諦めないといけない。

突っ込む

手筋ではなくミスにより自分からアタリになってしまう場所に打つことを「アタリに突っ込む」と呼ぶ[3]

見損じやポカでアタリに突っ込み敗北する例はプロにもある[3]

2006年の第54回NHK杯1回戦において、石田芳夫と対戦した中野泰宏は終局直前の場面で優勢だったが、自ら5子を取られに行くという失着で逆転負けを喫した[3]関西棋院が2007年末に発売した「囲碁格言カルタ」でも題材にされている(後述)。

格言

  • アタリアタリのヘボ碁かな - あまり安易にアタリを連打しても、相手を強化させるなどよい結果をもたらさないことも多い[1]。アタリの権利は保留し、その利き筋を見ながら打ち進めるのが、多くの場合得策であるという意味。
  • アタリに突っ込むプロもいる - プロ棋士でもアタリに突っ込むような失着をするという意味。関西棋院が2007年末に発売した「囲碁格言カルタ」で前述の中野の失着を題材としたもの[4]

出典

  1. ^ a b "囲碁用語「アタリ」". 日本囲碁連盟. 2020年9月21日閲覧
  2. ^ "囲碁用語「両アタリ」". 日本囲碁連盟. 2020年9月21日閲覧
  3. ^ a b c 日本棋院 100周年記念サイト”. www.nihonkiin.or.jp. 2025年3月11日閲覧。
  4. ^ プロ棋士の気まぐれリレー日記2007年3月9日

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「アタリ (囲碁)」の関連用語

アタリ (囲碁)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



アタリ (囲碁)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのアタリ (囲碁) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS