アスビョルンセンとモーとは? わかりやすく解説

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アスビョルンセンとモー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/26 18:10 UTC 版)

ノルウェー民話集」の記事における「アスビョルンセンとモー」の解説

動物学者であるアスビョルンセンと、聖職者であるモーは、15歳の頃学校出会って以来友人であったアスビョルンセン学生時代から民話いくつか記録しており、学校卒業した後、3年間の家庭教師仕事合間にも収集続けていた。1833年聖職者のアンドレアス・ファイエ(英語版ノルウェー語版)がノルウェーの民話まとめて出版し次の民話集出版準備入った頃、ファイエの元に国立古文書館の助手から未収録民話送られたが、その中に助手友人であったアスビョルンセン収集した民話含まれていた。間もなくアスビョルンセンはファイエから「民話特命大使任命する」という趣旨言葉締めくくられ礼状受け取ったアスビョルンセンは他に収集していた伝説などをファイエに見せたが、自身でも民話集刊行することを考え始めたいっぽうモー卒業後に家庭教師となり、その傍ら民話研究をしていた。二人は、グリム兄弟による『キンダー・ウント・ハウスメールフェン』を読んだことをきっかけに、共同して民話集刊行本格的に乗り出した。 その著作物は、ノルウェー新たに得た独立と、19世紀国内広まった国家主義のうねりと関連づけて見るべきである。14世紀半ばペスト流行によって人口半分失い14世紀末にデンマーク中心としたスカンディナヴィア連合加わったノルウェーは、1442年からデンマーク統治となっていたが1814年にようやく独立したその時代、ヨーロッパ各地では民族意識がわき起こり、特に北欧ではキリスト教受け入れ以前の古い信仰見直され神話に基づく作品がさまざまに創作されていた。ノルウェーでも民族意識基づいた自国誇り取り戻す様々な取り組みなされていた。そこには言語問題があったが、ノルウェーの本来の言語取り戻すことは、デンマーク合併する前の偉大なノルウェー民族誇り回復であったノルウェー語当時正書法、すなわち書き言葉であるブークモールは、デンマーク語に非常に類似していた。しかし話し言葉ノルウェー語使われていた。ノルウェー民族意識が高まる中、デンマーク語強制離れて新たに再生されノルウェー語として、各地方言基づいたニーノルシェクが成立していた。こうした背景の中、話し言葉によって語り継がれ、それらが今日あるよりさらに特有だった方言基づいた情報源持ったノルウェー伝承語り直すことには、書き言葉はあまり適していなかった。アスビョルンセンとモーは、ノルウェー語口語沿って物語表現して文学として成立させ、デンマーク語とは異なった独立的ノルウェー語書き言葉創出するのを促進することとなった。それはまた、アスビョルンセンとモーが、グリム兄弟信条適用することによって表現問題解決したことによる。すなわち、物語原形維持しつつ、方言代わりに扱いやすい言語表現様式用いこととしのである

※この「アスビョルンセンとモー」の解説は、「ノルウェー民話集」の解説の一部です。
「アスビョルンセンとモー」を含む「ノルウェー民話集」の記事については、「ノルウェー民話集」の概要を参照ください。

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