アジャイル・スラスタ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 08:29 UTC 版)
「ブレイズ・レイヴン (フルメタル・パニック!)」の記事における「アジャイル・スラスタ」の解説
EHI(恵比寿重工)で開発された、AS用クラスター式アークジェット推進器。 AS-1の両肩と腰部に搭載され、AS本体から供給される電力を用いて推進剤をプラズマ化させ、ハニカム状に配列された数百の超小型ノズルを利用し、小型・軽量ながら推力を正確・機敏に制御することができ、機体の加減速や姿勢制御に用いられる。 本来、アークジェットは化学エンジンと比較して低い推力しかないが、世界最高水準の大容量コンデンサ、耐熱素材、そして独自のノズル形状によって実用化している。 この装備により、AS-1は通常のASとは全く異なるイレギュラーな運動性能を獲得している。 瞬間的に従来ASでは不可能な最高速度と跳躍高を実現。 跳躍後の滞空中に、操縦者の任意に瞬間的に落下軌道を無視した機動が可能。 ASが最も無防備となる着地時に、任意の方向にスライド可能。 転倒後の姿勢から、どのような方向にでも姿勢回復可能となり、ジャックナイフ機動を必要としない。 両肩・腰に装備されたノズルのベクトルと、プラズマの噴射出力を任意に調節することで、従来ASの運動性能とは異なる機動を行わせることが可能。達哉は断続的にスラスタを使用する事で、以下のような運動性の向上と攻撃への威力向上を図っている。 振り向く際にスラスタの推力を加えて、通常より素早く動く。 機動方向へスラスタを吹かす事で通常より大きな動きを獲得し、崖を駆け上る。 刀による斬撃や、槍による刺突にスラスタの推力を加え、通常の間合いを超えた攻撃と破壊力の向上を図る。 155mm榴弾砲のような、通常仕様のASが立った状態ではまともに扱えないような強烈な反動の重火器をアジャイル・スラスタにより反動相殺して姿勢制御する。 以上の特性から、従来ASに搭載されているFCSでは行動予測が出来ないため、有利な機動を行える。 ただし、以下の弱点も存在する。 稼働時間の問題 - 大容量とはいえ、コンデンサの蓄電量に依存するため、最大連続稼働時間は数十秒。蓄電分を使い切ると、再充電されるまで短時間だが使用不能になる。 視認性の問題 - プラズマの排気炎は長く強く発光し非常に目立つため、低視認性を重んじるASとしては大きな欠点。 操縦性の問題 - 一般的なASの操作に慣れたオペレータにとっては、既存の運用思想から外れた機動を行うため、D.O.M.S.で行われた操縦者選抜テストでは、ほとんどのテストパイロットが操作に失敗する問題が発生した。 ASのセミ・マスター・スレイブ制御ではこの機構をコントロール出来ないため、当初は視線誘導を用いていると説明されていたが、実は視線誘導システムはサブシステムに過ぎず、メインシステムとして「13年前に東京で破壊された白いM9型の機体」に搭載されていたシステム「TAROS」を独自に解析・模倣した物が搭載されている事が明らかになった。また、8巻においてミハイロフの<レガトゥス>にも装備された。
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