つづら棚田(浮羽町)
出展:日本の棚田百選 |
基 礎 諸 元 | 平均勾配 | 団地面積 |
1/6.7 | 6 ha |
維持・保全・利活用状況 |
つづら棚田は、農家数10戸、面 積6ha、棚田枚数300枚、平均勾配15 %以上を維持保全している。米作りを優先させたこの地域の町並み(日当たりの良いところを農地にしている)は、周りの山林の緑、水光る棚田、青い空とマッチして、美しい農村景観を形成している。棚田を守る意識は高く、農作業の共同作業や棚田保全啓発イベントの協力体制の面 でも積極的な活動が取り組まれている(手作り農産物販売、来客者へのもてなし等)。棚田保全の面 は、畦の管理や草刈りも重労働ながら、農家の棚田を守り続けてきた誇りと誰にも負けない自慢の米作りが支えとなって、今日まで至っている。水の共同利用を徹底するため、田への引き水は必ず川へ返す取り決めを守りながら、水を大切に利用している。古くから伝統行事である岩屋権現例大祭(雨乞い神社)も続けられている。最近では、棚田inうきは彼岸花めぐり、棚田オーナー制度等の交流イベントへも積極的に取り組んでいる。行政としても、棚田保全を進めるため、県営ふるさと水と土ふれあい事業を導入している。 |
推薦項目 | 国土の保全 生態系の保全 伝統文化の維持保全 |
推薦理由 | 国土の保全:棚田の勾配は15%以上もあり、以前の山の地形をそのまま利用し、土砂浸食防止の効果 がある。棚田を維持する農家は、林業もしており、水源涵養の面からも貢献している。 生態系の保全:わさびの生産を行うと同時に、この地域には野の草花が多く見られる。 景観:第7回美しい日本のむら景観コンテストむらづくり対策推進本部長賞や第3回ふるさとイベント対象優秀賞(棚田inうきは彼岸花めぐり)を受賞するなど、一般 にも開放され、その美しさは広く親しまれている。 伝統文化の維持保全:山の石を使い、丁寧に積み重ねた棚田の石組は、約400年前のもの。「五穀成就」の石碑もある。干ばつの折りは、雨乞いを岩屋権現で行い、毎年例大祭として続けられている。 |
棚 田 の 概 況 | 枚 数 | 300 枚 | 水 源 | 河川(渓流含む) |
事業導入 | 有 | 法面構造 | 石積 | |
開発起源 | 近世(戦国~江戸時代) |
営 農 の 状 況 | 対象農家数 | 10 戸 | 10a当収量 | 390 kg/10a |
戸当り営農規模 | 0.6 ha/戸 30 枚/戸 | |||
高付加価値農業 | 棚田オーナー制度による農産物販売。 |
特記事項の有無 | なし。 |
(注:この情報は平成11年のものです)
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