その他草本に由来
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 08:07 UTC 版)
菜種油粕 菜種から油を圧搾または有機溶媒で抽出した滓。登録の有効期間が6年の普通肥料である。搾油方法により3つに分けられる。それぞれ色状は異なるが、肥効に差はない。いずれも、窒素4.5%、リン酸2.0%、加里1.0%以上を含む。圧搾滓:搾油方法が圧搾だけのもの。圧搾の前に原料は適度にせん熱される。残油分が多いことが特徴。 抽出滓:搾油方法が抽出だけのもの。抽出の前に原料は圧偏機にかけられる。抽出溶媒はノルマルヘキサンやベンジンなど。 圧抽滓:搾油方法が圧搾と有機溶媒抽出の両方であるもの。 カラシ油粕 肥料の品質の確保等に関する法律では菜種油粕に含まれる。 綿実油粕(わたみあぶらかす) 綿実の外果皮(綿)を破砕して除去後、油を抽出した滓。登録の有効期間が6年の普通肥料である。窒素5〜6%、リン酸1〜2%、加里1.5%程度を含む。 ゴマ油粕 ゴマの種子から油を抽出した滓。登録の有効期間が6年の普通肥料である。窒素6〜7%、リン酸1〜3%、加里1〜1.5%を含む。 落花生油粕 落花生の子実から油を抽出した滓。登録の有効期間が6年の普通肥料である。窒素7.5%、リン酸1.3%、加里1.0%を含む。 ひまし油粕 トウゴマの種子から油を抽出した滓。登録の有効期間が6年の普通肥料である。窒素4.0〜6.3%、リン酸2.0%、加里1.2〜2.0%を含む。 あまに油粕 アマの種子から冷圧であまに油を採取した滓。登録の有効期間が6年の普通肥料である。窒素5.0%、リン酸2.0%、加里1.5%程度を含む。 くず植物油粕 草本性植物種子のくずを原料として使用した植物油かす及びその粉末。特殊肥料に指定されている。 その他の草本性植物油粕。 登録の有効期間が6年の普通肥料である。窒素3.0%以上、リン酸1.0%以上、加里1.0%以上を含む。ヒマワリ油粕 サフラワー油粕 ニガー油粕 ケシ油粕 ヘチマ油粕 タバコ屑肥料 タバコを生産する際に生ずる屑に石灰を加えてニコチンを抽出した滓。現在はタバコとして再利用されないように石灰や水を加えてあるものが多い。加里成分が比較的高い。ニコチン成分は害虫駆除効果を持つが、人体や蚕には有害である。 タバコ屑肥料粉末 タバコ屑肥料のうち、粉末にしたもの。登録の有効期間が6年の普通肥料である。タバコ屑とは、タバコの製造中に出る屑(葉柄、中脈(中肋)、葉の微粉、茎)である。窒素1.0〜2.0%、加里4.0〜7.0%を含む。 コーヒー滓 コーヒー豆からコーヒーを抽出した後の滓。水分を多く含む。コーヒー豆は、植物にとって有害な生育阻害効果を持つ。未分解物を大量施用すると植害が発生することがあり、堆肥原料として使用されることが多い。特に、土壌の物理性改善効果が高く、また、フザリウム菌に対する静菌効果が高い。特殊肥料に指定されている。 コーヒー滓以外の飲料抽出滓 単独では特殊肥料として流通しないので、堆肥原料に使用される。まれに、乾燥させたものが普通肥料として販売されている。紅茶滓 ウーロン茶滓 緑茶滓 甘草滓(かんそうかす) 甘草は中国やロシア、中近東で生産されており、その根からグリシルリチン酸(調味料や医薬品などの原料)が抽出される。その抽出過程では甘草根の水浸出液は酸析処理され、沈殿からグリシルリチン酸はアルコール抽出される。甘草粕は、アルコール抽出後の滓を水洗した後に乾燥させたものである。登録の有効期間が6年の普通肥料である。窒素全量9%程度を含む。 落綿分離かす肥料 紡績工場から排出される綿屑。 ヨモギ滓 ミブヨモギからベンゼンでサントニンを抽出した滓を、またはヨモギを加工してモグサを製造した滓を乾燥したもの。特殊肥料である。窒素2.5%、加里3.5%程度を含む。 製糖副産石灰 製糖の工程で、汁液の調整およびショ糖の精製分離のため加えられた消石灰を濾別回収したもの。水分が多く成分含有量の変動が大きい。
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