その他艦艇の壊滅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 01:48 UTC 版)
「東洋艦隊 (ドイツ)」の記事における「その他艦艇の壊滅」の解説
青島で修理中の旧式巡洋艦「コルモラン(英語版)」のほか、4隻の小型砲艦「イルティス」「ヤグアル」「ティーガー」「ルクス」と水雷艇「S90」「タークー」については、性能的に長期の洋上行動ができないため、青島に残留した。「S90」が青島の戦いで日本の海防艦(元防護巡洋艦)「高千穂」を撃沈したが、ほとんどの艦は陸上砲台の増強や仮装巡洋艦の整備のため武装や兵員を供出して積極的な行動は取らず、1914年11月の青島要塞の陥落までに各艦の乗員によって自沈された。戦中ないし戦後に日本海軍によって引き揚げられ、その艦艇として再利用された例はなかった。 青島で急造した仮装巡洋艦「コルモラン(英語版)」(前述の旧式巡洋艦「コルモラン」の武装を流用)は、通商破壊戦を意図して出撃したが、1914年12月に燃料不足でアメリカ領グアムに寄港して抑留され、アメリカの参戦時に捕獲を免れるために自沈した。なお、ドイツ領南洋群島駐留の砲艦(旧式巡洋艦)「ガイエル(英語版)」も太平洋にあり、シュペーの東洋艦隊主力との合同を試みたが失敗し、青島も封鎖されたため孤立した。ドイツ領南洋群島を拠点に通商破壊を行った後に、単独で太平洋横断による帰国を試みたが機関不調や水・燃料不足で航行困難となり、1914年10月15日に中立国アメリカのハワイ・ホノルル港に入港したところで警戒中の日本艦隊に発見され、アメリカ政府により武装解除された。 揚子江にいた河用砲艦「ファーターラント」「オッター(ドイツ語版)」等は開戦時に中立国だった中華民国によって武装解除され、中国の参戦と同時に鹵獲された。戦後は戦利艦として中華民国海軍に編入されている。
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