物理性
物理性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 21:33 UTC 版)
学問分野については「土壌物理学」をご覧ください。 土壌の物理的性質には、農業のような生態系サービスにとって重要なものから順番に、土性 (en)、土壌構造 (en)、仮比重(乾燥密度)、間隙(孔隙・空隙)、コンシステンシー、温度、色そして土壌電気抵抗 (en) がある。土性は砂、シルト、粘土という3種類の土壌鉱物粒子の構成比率によって決まる。酸化鉄、炭酸塩、二酸化ケイ素、腐植土が土粒子を被覆し、土粒子同士を接着することによって、土粒子がより大きな塊となると、ペッド (en) すなわち「土壌団粒」という土壌構造を構成する。土壌の仮比重は、土の締固め (en) 程度の指標となる。土壌の間隙は粒子と粒子の間の空間であり、空気と水によって構成されている。コンシステンシーは土粒子同士がくっつき合う強度である。土壌の温度と色はそのままの意味である。電気抵抗は土壌に埋められる金属やコンクリートの腐食速度に影響する。このような土壌の性質は土壌の深さ、すなわち土壌層位によって変化する。これらのほとんどの性質が、土壌の通気性と土壌中に水が流れたり保持されたりするような能力に影響する。 土粒子が土壌の性質に与える影響性質砂シルト粘土保水性 小 中から大 大 通気性 大 中 小 排水速度 速 中から遅 とても遅 土壌有機物量 少 中から多 多から中 有機物分解速度 速 中 遅 春の気温上昇速度 速 中 遅 締め固めやすさ 低 中 高 風食に対する耐久度 中(細砂であれば弱) 弱 強 水食に対する耐久度 細砂でなければ強 弱 団粒化されていれば強、さもなければ弱 膨潤度 とても低 低 中からとても高 水の浸透を止める働き 弱 弱 強 降雨後の耕起しやすさ 良 中 悪 汚染物質の浸透性 高 中 低(亀裂がなければ) 植物の栄養保持力 低 中 高 pH緩衝能 低 中 高
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