お笑い芸人の大量処分とさらなる問題の発覚
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「お笑い芸人による闇営業問題」の記事における「お笑い芸人の大量処分とさらなる問題の発覚」の解説
吉本興業は発覚当初、芸人側が金銭を受け取っていたことは確認できないとした上で、会社に無断で営業活動を行ったとして厳重注意の処分としていた。だが、その後実施した聞き取り調査の結果、宮迫と亮を含む11名が宴会に参加し金銭を受領していたことが判明したとして、2019年6月24日に謹慎処分を下したことを発表した。 謹慎処分を受けたのは宮迫、亮のほか、HG、ガリットチュウの福島善成、くまだまさし、ザ・パンチのパンチ浜崎、天津の木村卓寛、ムーディ勝山、2700の八十島宏行(現・八十島)と常道裕史(現・ツネ)、ストロベビーのディエゴで、11人は反社会的勢力が主催した宴会だったという認識はなかったとした。 同日、ワタナベエンターテインメント(以下ナベプロ)は所属お笑いコンビのザブングルも、当該の宴会に参加していたことの確認がとれたと報告し、同コンビの謹慎処分を発表した。ナベプロはザブングルが7万5000円の出演料を受け取っていたことを発表し、この金銭についてはすでに税理士を通じて税務申告を修正した上で、しかるべき団体に支払うために警察関係者などを交えて支払先について協議していると公表した。ザブングルは謹慎が決まった際、謹慎期間中にボランティア活動を通じて社会貢献したいと所属事務所のワタナベエンターテインメントに申し出て、事務所が活動先を探したところ100件に及ぶ問い合わせがあった。その中から熊本県の介護施設を選択し、2019年7月7日から約1か月間、介護資格がなくてもできる範囲内で介護ヘルパーのサポートなどを従事した。 6月27日、吉本興業はスリムクラブが無期限謹慎処分にしたことと、前述の宴会への参加で当面の間の謹慎処分を受けていた2700の処分期間を、当面の間から無期限に延長することを発表した。2016年8月頃、モノマネ芸人のバンドー太郎を通じて反社会的勢力の人物が参加する飲食店オーナーの誕生日パーティへの出演を直接依頼され、出演の対価として一定の金額を受領していた。吉本興業の聞き取りに対して4人とも反社会的勢力が参加していたという認識はなかったと答えている。なお、吉本興業の発表では反社会的勢力の具体的な名前は控えられている一方、「フライデー」は指定暴力団「稲川会」の大幹部であると報じている。営業を仲介したバンドーは、スポーツニッポンの取材に対して、会合の主役だった暴力団幹部とは「面識がなかった」と関係性を否定し、「素性を知っていたら仕事は受けなかった。もらい事故のようなもの」と訴え、自身も被害者であることを強調した。バンドーは6月30日に都内で記者会見を開き、仲介役だったことを認め謝罪。会合に出席した際の出演料は1組10万円ほどで、出演料の相場は芸人によって様々だが自身はフリーランスで活動していることから5〜10万円、それ以上の時もあると告白した。一方で、報道を受けて自身の仕事への影響についてフリーランスで活動していることから謹慎や解雇といったことはあるかと言われればないこともないが、仕事が減ることは考えられると述べ、実際に報道後、仕事の依頼が1、2本キャンセルになったと明かした。なお、スポーツニッポンの取材に対する「もらい事故」発言については誤解を招く発言だったとして、「できれば、ご訂正をお願いしたい」と弁明した。 7月13日、吉本興業は謹慎処分を受けた13人が受け取っていた金銭並びに、13人が税務修正報告を行ったことを発表した。同時に7月12日付でNPO法人消費者スマイル基金、NPO法人消費者機構日本に各150万円を寄付したことと、宮迫、亮が自ら寄付先を選定し、7月13日までに公益社団法人全国被害者支援ネットワークへ寄付を行ったと発表していたが、「寄付金が団体の理念にそぐわない」として、全国被害者支援ネットワークが2人からの寄付金の受領を辞退、消費者機構日本も後日発覚した吉本総合芸能学院(NSC)での不祥事を理由として、8月5日に寄付金を返納したことを8月16日に発表した。なお、税務修正報告を発表した同日にはHG、福島、くまだ、パンチ、木村、勝山、ディエゴの7人を8月中にも復帰させることを検討していることが明らかとなった。ただし宮迫、亮、スリムクラブ、2700の6人の復帰に関しては未定とした。 7月19日、吉本興業は当初は当面の間謹慎処分としていた宮迫に対して、所属の吉本興業とのマネジメント契約を解除する処分に変更したことを発表した。 翌7月20日、吉本興業の岡本昭彦社長には「会見したら全員連帯でクビ」と言われていたが、亮と宮迫の2人は合同で同日15時より独自で記者会見を開いた。闇営業に関わっていた吉本興業所属者および過去の所属者による記者会見はこれが初めてだった。この記者会見前の予告を見た吉本興業側では、亮はこの会見時点ではまだ吉本興業に所属していた立場にも関わらず、同社を通さずに無断で記者会見をしたことを問題視した上で処分内容を強化することとし、当面の間の謹慎処分していたのを、同日の記者会見直前に、前日の宮迫と同じようにマネジメント契約解消の処分に変更した。なお、のちに処分は撤回されている。宮迫は会見の中で後輩芸人が受け取ったギャラは「お車代程度だろうと思い“もらってないでいいだろう”と入江くんに言いました。他のメンバーにも“もらってないと言うといてくれ”と入江くんに指示しました。“会社にもそういっておいてくれ”と指示を出しました」と宮迫自身が入江や後輩に“もらってない”と指示したと明かした。
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