あかいくつ【赤い靴】
あかいくつ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/26 17:32 UTC 版)
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あかいくつは横浜市営バス本牧営業所が運行する横浜観光スポット周遊バスの愛称。
概要
横浜中心部の観光地を巡る路線を走るバスとして、2005年3月28日より運行を開始した。一般市民からの公募で「あかいくつ」の愛称が決定し、当初からその愛称で運行・案内されているが、書類上では271系統となっている。愛称は童謡『赤い靴』に由来する。
自動放送による丁寧な観光案内が行われる。この自動放送の観光案内については、本牧営業所職員と地元のボランティアガイドが協力して内容を検討したという。
運行開始以降、利便性を増すための経路変更を何度か行い、現在はA系統として、赤レンガ倉庫、中華街、港の見える丘公園、山下公園、大さん橋、ハンマーヘッド(新港ふ頭旅客ターミナル)などを経由する。また、イベントなどで交通規制が行われる際は、経路変更と一部の停留所が休止されることがある。
利用客は増加しており、多客期には多数の積み残しが発生することもある。特に中型車での運行便は混雑する傾向にある。近年導入される専用車両は大型車となっている。
沿革
- 2005年(平成17年)3月28日:桜木町駅 - 港の見える丘公園間で運行開始。
- 2008年(平成20年)
- 2009年(平成21年)
- 2012年(平成24年)7月20日:ルートを変更[1]。赤レンガ倉庫を先に系統を分断し、赤レンガ倉庫以北を循環するルートをM (Minatomirai) ルートに、赤レンガ倉庫以南を循環するルートをC (China town) ルートの2ルートとする。
- 2015年(平成27年)
- 2016年(平成28年)10月1日:運賃を大人100円から220円に、小児50円から110円に改定。回数券、ファミリー環境一日乗車券、障害者割引制度の利用ができるようになった。
- 2018年(平成30年)3月31日 : ファミリー環境一日乗車券の取り扱いを終了[3]。
- 2020年(令和2年)4月8日:新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の影響で緊急事態宣言が神奈川県に発令されたことを受けて5月31日まで運休。6月1日よりMルート・Cルート共に平日ダイヤで運行再開[4]。
- 2020年(令和2年)7月23日:新たに連節バス(ベイサイド・ブルー)の導入を機に、MM地区の路線が見直され、MルートはS系統及び新設のベイサイド・ブルーに統合する形で廃止、Cルートは前日廃止のぶらり赤レンガバス(A系統)を引き継ぐ形でAルートとなり、停留所、ルートの見直しがされた。
現行路線
ルート名 | 運行区間 |
---|---|
Aルート | 桜木町駅前 → 馬車道駅前 → 万国橋・ワールドポーターズ前 → ハンマーヘッド(新港ふ頭旅客ターミナル) → 赤レンガ倉庫・マリン&ウォーク → 日本大通り駅県庁前 → 中華街(朝陽門) → 元町入口 → 港の見える丘公園 → 元町入口 → マリンタワー前 → 山下公園前 → 大さん橋客船ターミナル → 赤レンガ倉庫前 → ハンマーヘッド → 万国橋・ワールドポーターズ前 → 馬車道駅前 → 桜木町駅 |
2020年7月23日からのルート。桜木町駅発着の循環便であり、区間便は存在しない。また、一方向のみの循環運転である。
今までのCルートとほぼ同じ運行形態だが、ぶらりSAN BUSのAルート廃止に伴い、分かりやすさと便宜上の観点から、「あかいくつ」の頭文字を取りAルートとしたものと考えられる[要出典]。
Aルートは赤レンガ倉庫・日本大通り・中華街地区・山下公園・港の見える丘公園などを循環するルートで、平日・土休日ともに10時から17時台まで30分おき(桜木町駅前、毎時08分及び38分発)で運行される。
廃止路線
2005年3月28日から2008年11月9日まで
運行区間 |
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桜木町駅 → 美術の広場前 → クイーンズスクエア → 展示ホール → パシフィコ横浜 → ワールドポーターズ → 赤レンガ倉庫 → 日本大通り → 中華街 → 元町入口 → 港の見える丘公園 |
港の見える丘公園 → 元町入口 → マリンタワー前 → 山下公園前 → 大桟橋 → 赤レンガ倉庫 → ワールドポーターズ → 展示ホール → パシフィコ横浜 → クイーンズスクエア → 美術の広場前 → 桜木町駅 |
開業当初のルート。桜木町駅 - 港の見える丘公園間の往復運行となっており、港の見える丘公園を超えての継続乗車は不可能であった。 また、元町入口 - 赤レンガ倉庫間で往路と復路で経路が異なっており、港の見える丘公園行の便は中華街経由、桜木町駅行の便は山下公園前経由で運行されていた。
2015年4月4日にこのルートが復活運行される[5]。
2008年11月10日から2012年7月19日まで
運行区間 |
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桜木町駅 → アンパンマンミュージアム入口 → 新高島駅 → マリノスタウン → 展示ホール → パシフィコ横浜 → ワールドポーターズ → 赤レンガ倉庫 → 新県庁前 → 日本大通り → 中華街 → 元町入口 → 港の見える丘公園 → 元町入口 → マリンタワー → 山下公園→ 大桟橋 → 大さん橋客船ターミナル → 新県庁前→ 馬車道駅 → 桜木町駅 |
2008年11月10日に行われた経路変更以降のルート。新高島地区に開業したアンパンマンミュージアムやマリノスタウンを経由するルートに変更となったほか、桜木町駅発着の循環路線になったことにより、港の見える丘公園を超えての継続乗車が可能となった。
桜木町駅 - 赤レンガ倉庫 直行便
運行区間 |
---|
桜木町駅 - 赤レンガ倉庫 |
Y150開国博開催期間中のみ運行された直行便。開国博終了と同時に運行終了となった。
2012年7月20日から2020年7月22日までのルート
ルート名 | 運行区間 |
---|---|
Cルート | 桜木町駅→ 横浜市役所 → 馬車道駅 → 万国橋・ワールドポーターズ前 → 赤レンガ倉庫 →新県庁前(横浜三塔)→ 日本大通り → 中華街(朝陽門) → 元町入口 → 港の見える丘公園 → 元町入口 → マリンタワー前 → 山下公園 → 大桟橋(入口)→ 大さん橋客船ターミナル → 赤レンガ倉庫 → 万国橋・ワールドポーターズ前 → 馬車道駅 → 横浜市役所 → 桜木町駅 |
Mルート | 桜木町駅→ ぴあアリーナMM → アンパンマンミュージアム入口 → 新高島駅 → とちのき通り → 展示ホール → パシフィコ横浜 → 国際橋・カップヌードルミュージアム前 → 赤レンガ倉庫 → 万国橋・ワールドポーターズ前 → 馬車道駅 → 横浜市役所 → 桜木町駅 |
Cルート(臨時便①) | 桜木町駅→横浜市役所→馬車道駅→万国橋・ワールドポーターズ前→赤レンガ倉庫 |
Cルート(臨時便②) | 桜木町駅→横浜市役所→馬車道駅→万国橋・ワールドポーターズ前→赤レンガ倉庫→新県庁前 (横浜三塔)→日本大通り→中華街 (朝陽門) |
2012年7月20日からのルート。Cルート、Mルート共に桜木町駅発着の循環便であり、臨時便を除いて区間便は存在しない。また、一方向のみの循環運転である。
Cルートの「C」は中華街(Chinatown)から、Mルートの「M」はみなとみらい(Minatomirai)からそれぞれ取られていた。
Cルートは赤レンガ倉庫以南の日本大通り・中華街地区・山下公園・港の見える丘公園などを循環するルートで、平日は10時から19時台まで16分〜20分おき、土休日は10時から20時台まで10〜15分おきに運行されていた。
一方Mルートは赤レンガ倉庫以北の横浜アンパンマンこどもミュージアムやワールドポーターズ、カップヌードルミュージアムなどを循環するルートで、平日は10時から18時台まで55分〜72分おき、土休日は10時から19時台まで60分おきに運行されていた。
ゴールデンウィークや夏休み期間中の多客期には臨時便が運行されることがある。Cルートの桜木町駅→赤レンガ倉庫と桜木町駅→中華街の区間便がそれぞれ1本運行される。あかいくつ専用車両にはこれら区間便の方向幕の表示がなく、台数が限られることから原則として一般車両またはあかいくつラッピングのエアロスターで運行していたが、2018年度末に増車され、方向幕が更新されたことによりあかいくつ専用車両でも運行されていた。
車両
原則、「あかいくつ」専用車両で運行される。開業当初は2004年度に導入された日野・レインボーの9m車(PB-HR7JHAE改・4-3772号車から4-3776号車)を使用していたが、2008年には日野・レインボーの10.5m車(BDG-HR7JPBE改・8-3905号車)、2012年には初の大型車となる日野・ブルーリボンII(KV234L3改・2-3363号車)、2016年、2018年にも大型車となる日野・ブルーリボン(KV290N1・6-3499,8-3512号車)が導入された。全車両東京特殊車体にてレトロ調に改造を施されており、ナンバーは全車「横浜230x ・150」となっている。全車本牧営業所に所属し、あかいくつ以外の路線には使用されない。 車内は港ヨコハマをイメージした内装となっており、一部車両には運転席上に「船舶の鐘」が設置されている他、ステップが赤レンガ倉庫をモチーフとしたレンガ模様となっている[6]。また、あかいくつ専用車は全車両、緊急時救急箱(救急キット)を搭載している。また、行先表示器は全て方向幕式となっている。
繁忙期の応援運行や故障時等は本牧営業所の一般車又はあかいくつラッピングのエアロスターを使用することもあり、その際は「あかいくつ」のステッカーを全面および側面に貼りだして運行する。
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開業時に投入された日野・レインボー(4-3772号車)
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日野・レインボー9m車(4-3773号車非公式側)
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日野・レインボー9m車(4-3773号車車内)
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日野・レインボー10.5m車(8-3905号車)
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2012年に増備された日野・ブルーリボンII(2-3363)
運賃
大人220円(ICカードの場合も同額)、小人110円(ICカードの場合も同額)の均一料金である[7]。PASMO・Suica等の交通系ICカードでの利用が可能となっている。
また、みなとぶらりチケット・みなとぶらりチケットワイド・市営バス一日乗車券・市営バス地下鉄共通一日乗車券・市営バス回数券、みなとみらいぶらりチケット(相鉄)・横浜1Dayきっぷ(京急)での利用も可能であるが、全線定期券・横浜市発給の敬老・福祉特別乗車証では乗車ができない[7]。 2016年9月までは大人100円、小人50円であったものの、財政面の都合により、通常路線と同一の運賃へと変更された。
その他
「あかいくつ」の乗務員も通常の交通局の制服とは異なるピンクを基調とした専用の制服を着て乗務する。ただし、繁忙期の応援運行や故障時等により通常の制服を着て乗務する場合もある。
脚注
- ^ “横浜の観光スポット周遊バス「あかいくつ」が運行ルート増設”. ヨコハマ経済新聞 (2012年7月23日). 2015年3月26日閲覧。
- ^ “5月30日(土)から「みなとみらい駅」を新たにルートに加え、さらに便利に!”. 横浜市交通局 (2015年3月10日). 2015年3月27日閲覧。
- ^ “発売やお取扱いを終了した乗車券等” (日本語). www.city.yokohama.lg.jp. 2019年7月15日閲覧。
- ^ “新型コロナウィルスに関する交通局の運行などの対応について”. 横浜市交通局 (2020年5月28日). 2020年6月1日閲覧。
- ^ “あかいくつ旧ルート復活運行!!”. 横浜市交通局 (2015年3月24日). 2015年3月27日閲覧。
- ^ 横浜市交通局クイズラリー解説より
- ^ a b “あかいくつ” (日本語). www.city.yokohama.lg.jp. 2019年7月15日閲覧。
関連項目
- 赤い靴 - 「あかいくつ」の愛称の元となった野口雨情作詞・本居長世作曲の童謡。
- みなとみらい100円バス - 日ノ出町駅〜桜木町駅〜赤レンガ倉庫を結ぶ土休日運行のワンコインバス。
- 141系統 - 横浜駅〜パシフィコ横浜を結ぶ路線。土休日のみワンコインバスとなる。
- 横濱ベイサイドライン - 横浜中心部の定期観光バス(2016年9月30日で運行終了)
- 横浜市営バス本牧営業所
外部リンク
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あかいくつ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 06:33 UTC 版)
路線名No.運行区間A 中華街・元町ルート 271 桜木町駅 → ハンマーヘッド → 赤レンガ倉庫・マリン&ウォーク → 中華街 (朝暘門) →桜木町駅 ← ハンマーヘッド ← 赤レンガ倉庫前 ← 大さん橋客船ターミナル ← 山下公園 ← 港の見える丘公園 観光スポット周遊バスあかいくつは、みなとみらい線沿線の観光施設を巡る循環運行の路線バスである。運賃は大人220円・小児110円である。PASMO・Suica等の交通系ICカードを利用しての乗車にも対応している。その他、市営バス一日乗車券・バス・地下鉄1日乗車券・市営バス回数券・みなとぶらりチケット・みなとぶらりチケットワイド・みなとみらいぶらりチケット(相鉄発行)・横浜1Dayきっぷ(京急発行)での利用が可能である。市営バス全線定期券・横浜市発給の敬老・福祉特別乗車証では乗車が出来ない。当路線専用のレトロ調バスで運行されているが、車両不足や臨時増発の場合は一般路線バス車両が充当される。本牧営業所が運行を担当しており、旅客案内上の呼称である「あかいくつ」のほか、書類上では271系統という系統番号が附番されている。 詳細は「あかいくつ」および「横浜市営バス本牧営業所#271系統(観光スポット周遊バス「あかいくつ」)」を参照 あかいくつ号(2012年12月24日、桜木町駅にて撮影) あかいくつ号車内(2008年5月22日撮影)
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