日本郵船歴史博物館とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 日本郵船歴史博物館の意味・解説 

日本郵船歴史博物館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/14 19:09 UTC 版)

日本郵船歴史博物館
NYK MARITIME MUSEUM
横浜郵船ビル(2007年3月)
横浜市内の位置
施設情報
前身 日本郵船歴史資料館
専門分野 日本海運
館長 吉田芳之[1]
管理運営 日本郵船
開館 <日本郵船歴史資料館>
1993年12月4日開館[2]
<日本郵船歴史博物館>
2003年6月7日移転再開館[2]
2027年春頃移転再開館予定[3][4]
所在地 231-0002
神奈川県横浜市中区海岸通3-9
位置 北緯35度27分1.13秒 東経139度38分21.85秒 / 北緯35.4503139度 東経139.6394028度 / 35.4503139; 139.6394028座標: 北緯35度27分1.13秒 東経139度38分21.85秒 / 北緯35.4503139度 東経139.6394028度 / 35.4503139; 139.6394028
アクセス みなとみらい線馬車道駅」徒歩2分
JR根岸線関内駅」北口または市営地下鉄「関内駅」3番、4番出口から徒歩8分
JR根岸線桜木町駅」から徒歩12分
バスで「警察本部前」下車すぐ
外部リンク https://museum.nyk.com/
プロジェクト:GLAM
テンプレートを表示

日本郵船歴史博物館(にっぽんゆうせんれきしはくぶつかん、: NYK MARITIME MUSEUM)は、神奈川県横浜市中区海岸通にある日本郵船グループの企業博物館。同社が管理運営を行っている。周辺の再開発に伴い、2023年4月1日[5]から2027年春頃までの予定で休館している[3]

概要

1993年に日本郵船グループが所有する横浜市中区の日本郵船横浜海岸通倉庫内にて「日本郵船歴史資料館」として開館[2][5][6]2003年には隣接する横浜郵船ビルの1階オフィススペースを改装した上で移転し、「日本郵船歴史博物館」に改称して再開館した[2][5]。この際、天井照明デザイン、カウンターなどを竣工時の状態に復元する大規模な改修を行い、第15回BELCA賞のベストリフォーム部門を受賞している[7][8][9]

冒頭の通り2023年4月から長期休館しており、2027年春頃を目途に再開館[3]する際には隣接の再開発ビル内に移転予定である[4][10][11](詳細は後節)。

施設・展示

休館する2023年4月以前の施設・展示内容を以下に記す。

日本郵船の社史を通して日本の海運の歴史を後世に伝える内容で常設展では、明治維新から現在の日本郵船までの歴史を展示をしており、そのほかに企画展やイベントも行っていた。

施設構成と展示内容

常設展示
  1. 日本をひらく - 「郵便汽船三菱会社」の創業を紹介
  2. 日本郵船誕生秘話 - 「共同運輸会社」との競争から日本郵船への一本化を紹介
  3. 世界にひらく - 海外航路開拓の時代を紹介
  4. 豪華客船時代の到来 - 浅間丸に代表される昭和初期の客船黄金期を紹介
  5. 戦争と壊滅 - 太平洋戦争時の被害を紹介
  6. 復興への道 - 戦後復興期の航路回復を紹介
  7. 総合海運会社への変革 - 高度経済成長を背景とした多角化戦略を紹介
  8. 安定成長への対応 - オイルショックと海運不況以降の新たな試みを紹介
  9. NYKコーナー - 博物館本館と氷川丸の施設、日本郵船グループの事業を紹介(入館無料)
その他施設
オリエンテーションコーナー - 海運関係図書約1500冊を所蔵(一部有料コピー可)[12]
企画展示
  • 客船コーナー - 歴代の日本郵船の客船を紹介
  • ティーコーナー
  • ミュージアムショップ - 収蔵しているポスター、パンフレットの図柄をあしらった一筆箋やポストカードなどのオリジナルグッズを販売(16:30まで営業)[12]
  • 中庭

開館時間・入館料

  • 開館時間 - 10:00〜17:00(入館は16:30まで)[12]
  • 入館料 - 一般・大学生/400円、シニア(65歳以上)・中学生・高校生/250円、小学生以下/無料[12]
  • 休館日 - 月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)、年末年始、臨時休館日[12]

周辺の再開発と博物館の移転計画

2021年5月の発表によると、当博物館が入居していた横浜郵船ビルは隣接の横濱ビルと同じく日本郵船と三菱地所2023年に解体し、跡地は横浜郵船ビルの外観など大部分を保全活用した上で最高高さ約112メートル・22階建てのオフィスビル2027年に竣工する計画であった[13][14]。2021年10月に横浜市へ提出した計画によると、横浜郵船ビルは全館保存され解体が行われないこととなり[15][16][17]、一方で隣接するビルの解体は当初の計画通り行われ、高さ約100メートル・21階建てのオフィスビルが建設される予定(海岸通り地区A-1地区、2027年1月竣工予定)である[18]

この再開発に伴い当博物館は2023年4月1日[5]から2027年春頃を見込む再開館まで約4年の長期休館を予定している[3]が、改装工事後の横浜郵船ビルはホテル(運営事業者:Plan・Do・See)として保全活用することが決まっている[19][20][21]ため、当博物館は隣接の再開発ビル内に移転して再開館する予定である[4][10][11]

脚注

  1. ^ 事務所移転のお知らせアーカイブ (PDF) (日本郵船歴史博物館 2023年9月1日)
  2. ^ a b c d 当館について(日本郵船歴史博物館〈2025年6月1日時点のアーカイブ〉)
  3. ^ a b c d 日本郵船歴史博物館(公式サイトのトップページ、2025年6月13日時点のアーカイブ
  4. ^ a b c 三菱と横浜の縁 vol.1 日本郵船「横浜で芽吹き、日本の発展を支えた二引の旗章 -日本郵船-」アーカイブ〉(三菱グループサイト 2024年11月29日掲載)
  5. ^ a b c d 休館のお知らせアーカイブ (PDF) 日本郵船歴史博物館、2022年12月27日(2023年2月4日閲覧)
  6. ^ 海や船の魅力伝え25年 日本郵船歴史博物館で企画展アーカイブ〉(神奈川新聞「カナロコ」 2019年4月1日)
  7. ^ 第15回BELCA賞”. 2020年11月3日閲覧。
  8. ^ 横浜郵船ビル/第15回ベルカ賞受賞。優れた外観を維持日本海事新聞 2006年2月21日)
  9. ^ 【横浜の名建築】横浜郵船ビル(日本郵船歴史博物館)アーカイブ〉(はまれぽ.com 2011年11月27日)
  10. ^ a b 【横浜郵船ビルをホテルに転換】歴史博物館は高層ビルに再整備/日本郵船、三菱地所アーカイブ〉(建設通信新聞DIGITAL 2022年1月6日)
  11. ^ a b 【横浜・郵船ビル隣に7万平米複合ビル】4月着工、完成は27年1月アーカイブ〉(建設通信新聞DIGITAL 2023年11月2日)
  12. ^ a b c d e 「日本郵船歴史博物館 NYK MARITIME MUSEUM」リーフレット
  13. ^ 横浜に9万㎡複合施設/23年既存解体、24年着工/日本郵船と三菱地所(建設通信新聞DIGITA 2021年5月17日)
  14. ^ 「横浜郵船ビル」等を建替え!地上22階、高さ112m「(仮称)横浜市中区海岸通計画」の計画段階配慮書の縦覧開始!大部分が保全・活用されます(超高層マンション・超高層ビル 2021年5月18日)
  15. ^ 日本郵船と三菱地所が横浜郵船ビルを全館保存】一帯には7万㎡高層施設アーカイブ〉(建設通信新聞DIGITAL 2021年9月8日)
  16. ^ 第64回横浜市都市美対策審議会景観審査部会議事録「海岸通り地区の景観形成について(審議)」の資料:「海岸通り地区 景観デザイン計画検討資料アーカイブ (PDF) 」(横浜市都市整備局 2021年9月6日開催)
  17. ^ 歴史的建造物の「横浜郵船ビル」を全面的に保存 地上21階、高さ約99mの「(仮称)横浜市中区海岸通計画」 2022年12月6日の状況(東京・大阪 都心上空ヘリコプター遊覧飛行 2022年12月12日)
  18. ^ 「(仮称)横浜市中区海岸通計画(A-1地区)」新築着工”. 三菱地所 (2024年5月10日). 2024年11月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年6月3日閲覧。
  19. ^ 横浜郵船ビルをホテルにコンバージョンする工事をスタートアーカイブ〉(日本郵船株式会社、株式会社Plan・Do・See 2025年5月9日)
  20. ^ 横浜 郵船ビルがホテルに、27年春に開業へ 築90年、改装工事始まるアーカイブ〉(神奈川新聞「カナロコ」 2025年5月23日)
  21. ^ 日本郵船「横浜郵船ビル」をホテルに改装 27年春開業(日本経済新聞 2025年5月9日)

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「日本郵船歴史博物館」の関連用語

日本郵船歴史博物館のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



日本郵船歴史博物館のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの日本郵船歴史博物館 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS