『朝日新聞』論壇時評とは? わかりやすく解説

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『朝日新聞』論壇時評

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 05:56 UTC 版)

中央公論」の記事における「『朝日新聞』論壇時評」の解説

三島由紀夫は、『中央公論1968年7月号で70論文文化防衛論」を発表したが、小汀利得との対談で以下のように述べている。 読売新聞東京新聞は、それぞれ林房雄さん、林健太郎さんが文壇時評をやっておられるからいろいろ親切に採り上げてくださる。見ようによっては親切すぎるわけですね。ところが朝日毎日一行取扱わなかった。黙殺です。朝日長洲一二さんがやっていますが一行とりあげないし、毎日社内記者がやっていますが、やはり一行ふれないそうすると一つ現象があって、この目鼻立ちがいいか悪いかわかりませんが、そこに人間がいることは確かなんですね。それを黙殺するということはたぶんに意識的だ。意識的な態度にちがいないと思うのは、あるいは私のウヌボレかも知れません。その辺が、こっちがウヌボレで、つまり偏向だという場合と、それから実際に偏向である場合区別がつけにくいんですね。これは実にむずかしい。私がそんなことをいうと、「あの野郎つまらんものを書きやがって、ウヌボレやがって、とり上げられないのは当たり前だということになる。じゃ第三者から見た場合はどうかというと、その第三者中に右も左もいる。いいという奴と、黙殺するのが当然という奴がいるかもしれない第三者だって公平とはいえない。言論偏向ということは実にむずかしい。 — 『尚武のこころ』p4-p5「天に代わりて」 辻村明による『朝日新聞』論壇時評(1951年10月1980年12月)の量的分析は以下のようになる雑誌別言頻度世界』1390 『中央公論』1072 『朝日ジャーナル』(注:1959年3月15日創刊556文藝春秋467 否定的に取り上げらた割合改造19% 『自由』15% 『文藝春秋13% 『中央公論10%世界』5% 『朝日新聞』論壇時評において『中央公論』は多く取り上げられているが、否定的に取り上げられるケース多く辻村明は以下のように評している。 『中公』も現実主義路線として批判されることが多かったので、このような悪い評価比較高くなるのであるが、『文春』『自由』となると、反左翼的、あるいは右翼反動的な雑誌として、悪い評価が一層高くなっている。『自由』が目の仇にされている様子窺われる。(中略)『諸君!』『正論』も『自由』とほぼ同じ傾向雑誌であり、ほとんど論壇時評とりあげられないが、(中略編集方針論壇時評担当者の意に添わないことの結果でもあろう。それはやはり比較的若い『現代』や『現代の理論』がベストテン入っていることと対照的である。 — 「朝日新聞仮面」『諸君!1982年1月1981年1月高畠通敏)〜2009年2月松原隆一郎)まで論壇時評14人の言及した上位15誌は以下となる。 朝日新聞論壇時評言及頻度1981年1月2009年2月順位雑誌名総数肯定的言及否定的言及1世460 93.7% 6.3% 2中央公論 355 85.6% 14.4% 3エコノミスト 222 95.5% 4.5% 4文藝春秋 143 90.2% 9.8% 5朝日ジャーナル 91 98.9% 1.1% 6Voice 80 86.3% 13.8% 6諸君! 80 82.5% 17.5% 8論座 73 89.0% 11.0% 9現代思想 51 94.1% 5.9% 9週刊東洋経済 51 92.2% 7.8% 11月現代 46 93.5% 6.5% 12月Asahi 39 94.9% 5.1% 13アスティオン 34 97.1% 2.9% 1334 85.3% 14.7% 15正論 33 84.8% 15.2% 相変わらず、『世界』と『中央公論』が多く取り上げられており、論壇時評14人のうち9人が最も多く言及したのは『世界』であり、残り論壇時評者の多くは『中央公論』を最も多く言及したが、その場合は『世界』の言及頻度2位となる。

※この「『朝日新聞』論壇時評」の解説は、「中央公論」の解説の一部です。
「『朝日新聞』論壇時評」を含む「中央公論」の記事については、「中央公論」の概要を参照ください。

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