「第二の被害」とは? わかりやすく解説

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「第二の被害」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 08:51 UTC 版)

性犯罪」の記事における「「第二の被害」」の解説

法廷取り調べ被害者フラッシュバック起こしたり、証言陳述内容レイプ性的被害再現であったりする場合被害者精神的苦痛は、第二の性的被害セカンドレイプセカンドハラスメント)と呼ばれて問題視されている。刑事訴訟では伝聞証拠禁止の原則があるために、被告人及び弁護側が被害者である証人調書同意しなければ一部例外除き原則として被害者証言証拠として認められるには法廷出廷して証言する必要がある法廷において加害者側の弁護人が、あたかも被害者側に原因があった(性的に挑発的な服装や行動をしていた)」かのように弁明したり、被害者側の性的交渉経歴等執拗に追及公表をしたりと、その法廷戦術問題になることが見られる一例として、強制性交被害遭った女性被害届出したことを犯人逆恨みし、出所後に被害者捜し出して刺殺したJT女性社員逆恨み殺人事件第一審東京地方裁判所)では、初公判被告人質問被告人が「彼女に落ち度があったんじゃないかと思ってます。見知らぬ男から声を掛けられれば注意するのが普通だ思います」、「警察届けないという約束破ったので、彼女に会って謝ってもらいたかった被害者被害届出したことを謝れば殺さなかった」などと、被害者落ち度があったことを主張し山室惠裁判長から「『警察届けない』というのが約束になると君は今でも思っているのか?相手が、君に申し訳ないと言うと思ったのか」「強姦された女性警察被害届出したのは当たり前じゃないか」と叱責された。また、同事件の最終弁論では、弁護人が「深夜、偶然出会った被告人2人飲食し、店を出て深夜夜道歩いたのは被害者軽率で、重大な落ち度だった。その軽率な行為強姦事件結びつきその後ストーカー的に付きまとった被告人10万円を要求警察逮捕されたことを恨んだ被告人から7年半後に殺される結果になった」と、被害者の名誉を傷つけるような弁明をしたのに対し傍聴席から「ふざけるな」と罵声飛んだまた、警察制度において被害者への対応は女性性犯罪捜査指導官や性犯罪捜査指定官)が行ったり、科学警察研究所などが被害者から聞き取り調査行ったり、司法制度において「性犯罪告訴義務期間撤廃」「遮へい措置」「ビデオリンク方式」「心理カウンセラー証人付き添い」「被害者特定事項秘匿」など、被害者配慮する制度整備されるなどの改善への兆しみられるようになってきている。 しかし、真実何の被害受けていないにもかかわらず性犯罪被害でっちあげた事件存する(大阪市営地下鉄御堂筋線痴漢捏ち上げ事件)ほか、捜査機関誘導結果誤った証言をしてしまうケースもある(氷見事件)。また、特に被害者児童である場合には保護者捜査機関先入観持った質問迎合し虚偽証言に至るケースもある。このため被害者証言対し反対尋問はじめとする検証行わず信用性肯定することは困難である。 また、裁判員制度導入以降検察側は裁判員選出過程において被害者配慮し下記該当する裁判員補充裁判員も含む)を忌避不選任請求)している。 被害者候補者名簿見て知人可能性指摘した被害者居住地域が同じ人 被害者学校職場が同じ人 しかし、除外対象者が、裁判員法忌避不選任請求可能な人数超過したためとして、そのまま裁判員候補選任されてしまった事例がある。引用事例では、被害者面識のある者はいなかったとされるが、被害者知人裁判員対象から忌避できない可能性指摘されており、「第二の被害」の新たな可能性懸念されている。

※この「「第二の被害」」の解説は、「性犯罪」の解説の一部です。
「「第二の被害」」を含む「性犯罪」の記事については、「性犯罪」の概要を参照ください。

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