「第九」のジンクスとは? わかりやすく解説

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「第九」のジンクス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 13:36 UTC 版)

大地の歌」の記事における「「第九」のジンクス」の解説

第九の呪い」も参照大地の歌』は、交響曲第8番次いで完成され、本来ならば「第9番」という番号付けられるべきものだった。しかし、ベートーヴェン交響曲第10番 (ベートーヴェン)未完成に終わらせ、またブルックナー10曲の交響曲完成させたものの、11番目にあたる第9交響曲未完成のうちに死去したことを意識したマーラーは、この曲に番号与えず、単に「大地の歌」とした。その後作曲したのが純然たる器楽作品であったため、これを交響曲第9番とした。マーラー続いて交響曲第10番着手したのだが、未完終わり結局「第九」のジンクスは成立してしまった、というのが通説となっている。 これとは逆につづいて第9交響曲作曲すれば「10曲」として数えることができるために、交響曲としては破格のこの曲に、あえて「交響曲」の名称を与えてジンクスの「緩衝地帯」としたとする説もある。この説は、ブルックナー実際に10曲以上書いていることからすると説得力欠ける。ただし、『大地の歌』が交響曲として「破格」という点では、明確にソナタ形式用いた楽章欠き、強い歌曲性格と書法に加えて、『亡き子をしのぶ歌』同様、ピアノ稿も同時に作曲されていた経過からしてそのような判断マーラー自身にあったとも考えられる。『大地の歌』に番号付されていない理由として、上記ジンクス説は、この曲の性格マーラー心理一面物語るものではあっても、それがすべてとはいえない。 これまでのマーラー作品は、マーラー自身によって初演され出版まで楽譜に手が加えられる過程で、表現がより明確にされ、標題どの位置づけも練り上げられて完成度高められてきた。しかし、先述通り大地の歌』はマーラー死によって、それが果たされなかった。このことは、「第九」のジンクスが、現在まで神話的語られる要因となっている。事実上のアレグロ・ソナタや緩徐楽章持った歌曲集でもある。

※この「「第九」のジンクス」の解説は、「大地の歌」の解説の一部です。
「「第九」のジンクス」を含む「大地の歌」の記事については、「大地の歌」の概要を参照ください。

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