「京成」を冠する駅名の扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 23:55 UTC 版)
「京成電鉄」の記事における「「京成」を冠する駅名の扱い」の解説
京成電鉄は、正式名称に自社名を冠する駅(京成○○)の数が日本の鉄道会社の中でも多い。列挙すると、上野、関屋、高砂、小岩、八幡、中山、西船、船橋、津田沼、大久保、大和田、臼井、佐倉、酒々井、成田(以上本線)、曳舟、立石(以上押上線)、金町(以上金町線)、幕張本郷、幕張、稲毛、千葉(以上千葉線)の計22駅がある。 営業エリア圏内、圏外を問わず、同じ駅名または似た駅名が存在する、あるいは存在したという共通点がある。 京成電鉄では、長らく自社線内向けの案内(車内放送や駅名標、行先表示など)においては原則として「京成○○」(例:京成高砂、京成千葉)という正式駅名から「京成」を省略して案内してきた。ただし一部例外があり、京成津田沼駅については以前より「京成津田沼」と駅名標や路線図に書かれていた(方向幕や駅・車両の案内表示器は新京成電鉄保有の車両を除き「津田沼」とだけ表示)。他にも、京成上野駅や京成曳舟駅、京成八幡駅の駅名標では「京成」が省略されていないが、車内放送などでは「京成」が省略されていた。 乗り入れ先の他社路線でも、基本的に「京成」を省いて案内するが、扱いが異なる。京浜急行電鉄や都営浅草線では、多くが「京成」を省いて案内しているが、駅の時刻表や路線図の一部では「京成」が冠されている場合がある。逆に、京成線内では「京急○○」から「京急」を省いて案内することもある(例:京急久里浜→久里浜)。 北総鉄道では、駅名標や路線図では「京成」を省いているが、駅の案内放送や発車標では「京成」を冠して案内している(例:上野行きの場合「京成上野」と表示・案内される)。 2019年以降に更新・導入された路線図や旅客向け案内では、それまでの「京成」省略を取りやめ、正式名称通り表記・呼称するように順次変更されており、他社局でも追随している。この方針転換後は、他社の社名を冠した駅名の省略も取りやめられた。さらに、2020年3月29日より導入された車内自動放送でも、京成の省略は行われていない。駅入口の駅名表示では、かつては近くに同名駅がある場合(例:上野・船橋)に「京成」が冠され、無い場合(例:立石)は「京成」が冠されていなかった。2013年以降の新案内サインでは、同名駅が無い場合でも「京成」が冠される場合がある一方で、これまで「京成」が冠されていた駅の駅名標が「京成」を冠さない物に取り替えられる場合 があり、この法則は必ずしも当てはまらなくなっている。 関屋・高砂・大和田・立石の各駅は、同名駅が同都県内ではないので混同される恐れはない。 上野・八幡(本八幡)・船橋・成田・金町・幕張本郷・幕張・千葉の各駅は、同名(または括弧内)のJR、地下鉄、モノレールの駅と近接していて徒歩で乗り換えが可能である。これらの駅では近接駅との連絡運輸が実施されている(本八幡は地下鉄のみ)。幕張本郷は京成を冠さない日暮里・空港第2ビル・成田空港・東松戸などと同じく、JRの駅と完全に同一駅舎である。 小岩・中山(下総中山)・西船(西船橋)・津田沼・佐倉・酒々井・曳舟・幕張・稲毛の各駅は、同名駅(または括弧内の駅)での他社線への乗り換えに時間がかかり、連絡運輸も実施されていない。徒歩5分から10分程度の距離にある西船・中山・曳舟・幕張・稲毛が振替輸送で使われる程度で、その他の駅については連絡はバスに頼らざるを得ないため、乗り換えに適さない。 八幡はかつて「新八幡駅」という駅名で、隣駅に「八幡駅」があったが、1942年8月に八幡駅が新八幡駅に統合され、同年11月に新八幡駅が現在の京成八幡駅に改称している。 臼井は、京成が相互直通運転を行なっている北総鉄道の白井駅と混同されないよう、同駅は長らく「うすい」と平仮名で表記してきたが、「京成」の省略を取りやめた掲示類では正式名称である「京成臼井」と表記されるようになった。
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