某とは? わかりやすく解説

読み方:なにがし
別表記:何某


(1)数量少ないことを意味する語。
(2)不明瞭な物事や人などを示す際に用い指示代名詞どこそこだれそれ、などを意味する(3)自分卑下する際に用い代名詞

くれ【某】

読み方:くれ

[代]不定称人代名詞。名を知らない人、また、それとは定めない人、名をわざとぼかしていう場合などに用いる。

「なにの親王(みこ)、—の源氏など数へ給ひて」〈源・少女

[補説] 「くれがし」「なにくれ」と熟して用いる。


くれ‐がし【某】

読み方:くれがし

[代]不定称人代名詞人の名をはっきり指示しないでいう語。それがしなにがし。くれ。

「—の夫人(マダム)のように気儘(きまま)ならず」〈紅葉金色夜叉


それ‐がし【某】

読み方:それがし

[代]

不定称指示代名詞。その名がわからない人や事物をさす。また、その名をわざとぼかしていう場合にも用いる。だれそれなになに。某(ぼう)。なにがし

内大臣右大将藤原朝臣—」〈宇津保・楼上下〉

一人称人代名詞。わたくし。

「—が栗毛の馬は」〈沙石集・八〉

[補説] 2中世以降の用法。もとは謙譲の意であったが、のちには尊大の意を表す。主に男子の用語。


なに‐がし【某/何某】

読み方:なにがし

【一】[名]数量、特に、金銭の額があまり多くないことを漠然と表す。「—かの金を寄付する

【二】[代]

不定称指示代名詞人・事物・場所などについて名などがはっきりしないことを表し、あるいはそれをぼかしたままに示す。どこそこだれそれ。何とかいう人・物。「鈴木—という男性

「—の右馬四郎とかや云ふ者ありけり」〈沙石集・六〉

一人称人代名詞。わたし。それがし拙者卑下した気持ち用いる。

「—らが、私の君と思ひ申して頂きになむ捧げて奉るべき」〈源・玉鬘


ぼう【某】

読み方:ぼう

常用漢字] [音]ボウ(漢) [訓]それがし なにがし

人や物の名、場所・時などがわからないとき、または、わざと隠すときに添える語。「某国某氏某所・某女・某地某年某某何某(なにぼう)」

名のり]いろ

難読誰某(だれそれ)・何某(なにがし)


ぼう【某】

読み方:ぼう

【一】[名]その人物の名前、その場所・時などが不明であるか、またはわざと示さない場合代わりに用いる語。「田中の手紙」「—作曲家」「—大学」「—年—月」

【二】[代]一人称人代名詞男性自分へりくだっていう。わたくし。それがし

「—稽首敬白」〈明衡往来


某(それがし)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 13:40 UTC 版)

日本語の一人称代名詞」の記事における「某(それがし)」の解説

中世以降用法謙譲の意を示すが、後には尊大の意を示した。主に武士の一人称として用いる。戦国時代などに多く使われた。

※この「某(それがし)」の解説は、「日本語の一人称代名詞」の解説の一部です。
「某(それがし)」を含む「日本語の一人称代名詞」の記事については、「日本語の一人称代名詞」の概要を参照ください。

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出典:『Wiktionary』 (2021/08/12 00:47 UTC 版)

発音(?)

接頭辞 

  1. ボウ)はっきりと特定されないと言う意味を含む語を形成する
  2. 婉曲、人・組織ことがら用いうすうすは感づいているが、名を出すことがはばかられる者に対する語を形成する

熟語


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