医療用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/24 01:01 UTC 版)
円筒形の筒(シリンジ)と、可動式の押子(プランジャ)を有する構造の注射筒が多く用いられる。針もプラスチック製の注射器も開発されている。ガラス製を除き、押子の先端部分はガスケット等で気密性を保つようになっている。一般にシリコーン油が潤滑油として用いられている。 ガラス製の注射筒は用時滅菌して繰り返し使用される。目盛がはっきり見えるように押子に着色ガラスが用いられていたものがある。これに対しプラスチック製注射筒は滅菌して個別包装され、使用後は破棄される。プラスチック製注射筒は加熱殺菌できないため、エチレンオキサイドガス滅菌や放射線(γ線)滅菌が使用される。 予防接種 などには、注射針を使わない「ハイジェッター」(圧縮空気により薬剤を注入する装置である(ジェット・インジェクター))が用いられることがある。その形状から鉄砲注射(ピストル注射)と呼ばれる。日本では1970年代に小・中学校の予防接種で用いられたが、神経線維の損傷が多発したことから1987年8月に厚生省の撤収勧告、1994年に廃止と使用が取りやめられた。またC型肝炎など感染症への対策が不十分との指摘もある。 2011年10月、アメリカ食品医薬品局(FDA)もインフルエンザワクチン投与に際しハイジェッター装置を使わないよう勧告している。2014年5月、新たに開発された無針ジェット式注射器「Stratis」によるインフルエンザワクチン接種の報告があり、有針注射器と比べてワクチン効果、副反応、有害事象に差が無いことが示された。なお、2001年以降、糖尿病患者向けに新たに国産の無針注射器が販売され利用されている。 注射は医療従事者が行うことが基本であるが、慢性疾患、緊急処置が想定される場合に備えた、自己注射型の注射器が存在する。 糖尿病患者が用いるインスリン自己注射器のなかは、内容物を保持する構造を持たず、針の先端に注入する薬剤を塗布しておき、対象物に押し付けることで注射するものもある。普段は注射針が内蔵されており、ボタン操作などで注射針が射出される構造の注射器も用いられる。糖尿病患者は日常的に自己注射を繰り返し、継続的に肉体的な苦痛を余儀なくされるが、注射針の先端部を細くし針刺し時の痛みをほぼなくした注射針(ナノパス33)が日本で開発され、流通している。この注射針は、2005年度のグッドデザイン賞を受賞した。 蜂のアナフィラキシーショック症状に対処するアドレナリンの注射器エピペンは、内容物を保持する構造を持っている自己注射器である。注射筒を押し当てるとスプリングで針が使用者の体内に刺さる構造となっており、同時に薬液が注入される(詳細は「エピペン」の項を参照)。アメリカ合衆国では軍用として携行型のPAM(化学兵器の解毒剤として)の注射器としても用いられる。 軍隊用の救急医療キットには、一回の投与分を封入した注射針付きの注射器が採用されている。負傷者自身が使用する事を考慮し、片手で扱えるように、外筒と押子からなる形ではなく、軟質プラスティック製の薬嚢に直接注射針が取りつけられ、薬嚢を絞る事で薬剤を注入する。 注射器の先端に接続する注射針は、ステンレス(ISO9626適合品等)が一般的であるが、近年では痛みが少ないとされるプラスチック製の製品も開発されている。 医療用には、安全性確保の観点から、使い捨ての注射器が用いられている。他方で、大量の医療廃棄物が発生する原因にもなっている。 使用に関して、厚生労働省から安全対策上の通知が出されることがある。例として、針基のカラーコードの統一を図るものがあり、また注射筒型の医薬品注入器の使用に関するものなどがある。
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医療用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 01:23 UTC 版)
医療の場において用いられるゴーグルは、大きく別けて以下の2種類がある。一つは手術などの観血手技を行う際に、術者や助手、看護師などが装着するゴーグルである。これは患者の血液が眼球に飛散し、血液を介した感染症に罹患することを防止するものである。拡大鏡が付帯したものもある。また「フェイスシールド」とも呼ばれる。 もう一つは、X線使用下に於ける手技で用いる防護ゴーグルである。鉛が含有されたアクリルで出来ており、血管造影、CT撮影下手技、透視下整復、核医学検査などの際に、術者や介助者の水晶体の放射線被曝を低減するために用いる。こちらは「防護メガネ」とも呼ばれる。
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医療用
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バルデナフィルの適応と禁忌は、他のPDE5阻害剤と同一である。クエン酸シルデナフィル(バイアグラ)とタダラフィル(シアリス)の機能に密接に関連している。 バルデナフィルとクエン酸シルデナフィルの違いは、窒素原子の位置と、シルデナフィルのピペラジン環メチル基のエチル基への変化である。タダラフィルは、シルデナフィルおよびバルデナフィルの両方と構造的に異なる。バルデナフィルの有効時間は比較的短いが、シルデナフィルに比べると多少長い。 勃起不全の適応症を超えて、バルデナフィルは早漏の治療に有効である可能性があり、浸透から射精までの時間を大幅に増加させる可能性がある 。
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医療用
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医療用途における「フェイスシールド」とは、血液や他の感染性の液体から医療従事者を保護するために使用される様々な装置のことを指す。 例えば、人工呼吸や心肺蘇生を行うときに使用するCPRマスク(心肺蘇生マスク)なども一例である。別の例としては、感染性物質への暴露から顔を守るために使用される個人防護具が挙げられる。外科手術などでは患者の血液が顔に付着するのを防ぐために使用される。 50ミクロン以上の飛沫には効果を発揮するが、それ以下の粒子には効果が薄いとされる。
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医療用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 22:22 UTC 版)
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医療用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 04:36 UTC 版)
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医療用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 23:54 UTC 版)
ビスケットは消化に良いものと考えられ、滋養と病気の予防に良いものと考えられた。医学初期の医者は、そこで更に消化に良くして患者に提供しようと、ダイジェスティブビスケット、アバネシー・ビスケット(英語版)、バースオリバー(英語版) などが考えられた。これらのビスケットは、工夫の効果がないとされた後も菓子として販売されている。その一方、つわり、乗り物酔いなどの吐き気に対してジンジャービスケットに一定の効果が確認されている。
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医療用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 23:35 UTC 版)
眼科領域の手術の際に用いられる。SF6 を眼内に注入すると空気よりも長期間とどまる性質があるため、網膜剥離などの網膜硝子体疾患の手術(硝子体手術)の際にガスの浮力を利用して網膜を一定期間押し付ける目的で使用されることがある。
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医療用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 05:02 UTC 版)
脱脂綿もしくは綿布を小さく畳み、取り出し用の紐を結びつけた物。吸収力はなく、病院で膣座薬を挿入した際に薬剤の脱落を防ぐために用いられる。
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医療用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 21:33 UTC 版)
鎮痛剤として多く頓服処方されている。関節炎、痛風、腎結石、尿路結石、片頭痛、疼痛、歯痛、外傷、生理痛、腰痛、筋肉痛、神経痛、小規模から中規模な手術後などの鎮痛目的で使用される。解熱鎮痛薬の中では副作用が最も少ない部類に入る(副作用がないわけではない)ため、多くの疾患で第一選択薬として使用されている。 デング熱では解熱鎮痛剤として、アセトアミノフェンが推奨されている(サリチル酸系統のものは、出血傾向やアシドーシスを助長することから禁忌)。 日本では承認審査体制の整備前より使用されており、先発品は存在しない。第2類医薬品として、タイレノールやノーシンが販売される。処方箋医薬品としてはアセトアミノフェン単剤として「カロナール」をあゆみ製薬が販売している。また、イソプロピルアンチピリン、アリルイソプロピルアセチル尿素、無水カフェイン合剤の「SG配合顆粒 1g」を塩野義製薬が販売している。 水溶性が極めて低いため、消化器疾患で内服不可能な患者には投与が難しかったが、2013年11月、テルモが静脈注射製剤として「アセリオ」(ガラスバイアル製剤)を発売、2017年2月には「アセリオバッグ」(プラスチック製のソフトバッグ製剤)を発売した。しかし前述の通り水溶性が極めて低いため、析出を防ぐためには単独投与にしなければならないこと、重篤な肝障害が発現するおそれがあるため15分かけて静注すること、1回の投与量は剤型に関わらず体重当たりで決まること(全ての患者に1000 mg/100 mL全量投与しない)、などの注意が必要である。
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医療用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/20 04:29 UTC 版)
ガストログラフィン®は硫酸バリウムの替わりとして上部消化管透視や小腸透視で用いられる。バリウムに対するアレルギーのある場合や、バリウムが腹腔内に漏れる可能性のある場合などが代替の適応となる。バリウムと同様には胃や腸の粘膜を描出できないため一般的なX線透視では用いられない。 腎盂造影では ウログラフィン®の静脈内投与が行われる。 回虫の駆虫にも用いられる。アミドトリゾ酸は、回虫を殺さずに、消化液とともに滑らせ、排泄することで駆虫する。小腸内で嵌入した回虫塊による腸閉塞を改善できる可能性がある。 アニサキスの駆虫にも有効であることが報告されている。 日本海裂頭条虫の駆虫は、プラジカンテルの内服とアミドトリゾ酸の服用・注入 が代表的なものである。プラジカンテルは駆虫率90〜100%、アミドトリゾ酸は駆虫率約78%とされる。
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医療用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/28 04:07 UTC 版)
「1,1,1,2-テトラフルオロエタン」の記事における「医療用」の解説
医療用途では、1,1,1,2-テトラフルオロエタンの一般名はノルフルランである。一部の定量吸入器の噴射剤として使用される 。この使用は安全であると考えられている。ペンタフルオロプロパン(pentafluoropropane)と組み合わせて、癤掻把前の局所冷却材スプレーとして用いられる。また、吸入麻酔薬としての利用可能性が研究されているが、吸入で使用される用量では非麻酔薬である 。
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「医療用」の例文・使い方・用例・文例
- 医療用のイオンを組織に挿入するために局所電流を使用する治療
- 医療用の水が汲み上げられ、常連が集ってくる温泉場
- 北米東部とアジアに産する丈の高い草本で、青いベリーに似た実をつけ、節のある太い根茎はかつては医療用に使われた
- 背の高い根茎状の植物で、医療用に使われるとても香りの良い花と根茎をもつ
- 医療用のゴム管
- 医療用であること
- 医療用の器械
- 止血栓という,出血を止めるための医療用品
- 離被架という医療用器具
- アイソトープカメラという医療用光学機器
- ギブスコルセットという医療用具
- ギブスベッドという医療用寝台
- 医療用の高分子材料
- 水柱を通して音を拡大するハイドロホンという医療用聴診器
- 医療用の原子炉
- 医療用として特殊な機能をもたせた材料
- カルジオスコープという医療用機器
- 心臓鏡という,医療用機器
- 医療用の施設
- 医療用の柔らかい綿布
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