麻酔薬とは? わかりやすく解説

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ますい‐やく【麻酔薬】

読み方:ますいやく

麻酔用い薬剤全身麻酔では吸入麻酔笑気・ハロタン・エーテル、静脈麻酔バルビツール酸化合物局所麻酔ではコカイン・プロカイン・リドカインなどが用いられる


麻酔薬


麻酔薬

作者ミチャンウェー

収載図書ミャンマー現代女性短編集
出版社大同生命国際文化基金
刊行年月2001.10
シリーズ名アジア現代文


麻酔薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/07 23:26 UTC 版)

麻酔薬(ますいやく、: anesthetic, anaesthetic)は、麻酔を誘発するために使用される薬物で、言い換えれば、感覚意識を一時的に失わせる物質である。それらは大別して、可逆的に意識を失わせる全身麻酔薬と、必ずしも意識に影響を与えることなく身体の限られた部位の感覚を可逆的に失わせる局所麻酔薬の2つに分類できる[1]


注釈

  1. ^ 麻酔の黎明期に用いられたジエチルエーテルは単剤で、3要素全てを満たす薬剤として当初用いられた。しかし、鎮静作用が強いものの、鎮痛、筋弛緩作用が弱く、それが後世の合成オピオイドや局所麻酔薬、筋弛緩薬開発の契機となった。

出典

  1. ^ Wollweber, Hartmund (2005), "Anesthetics, General", Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, Weinheim: Wiley-VCH, doi:10.1002/14356007.a02_289
  2. ^ Hendrickx, JF.; Eger, EI.; Sonner, JM.; Shafer, SL. (August 2008). “Is synergy the rule? A review of anesthetic interactions producing hypnosis and immobility.”. Anesth Analg 107 (2): 494–506. doi:10.1213/ane.0b013e31817b859e. PMID 18633028. http://www.anesthesia-analgesia.org/content/107/2/494.long. 
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  5. ^ Karch, SB (1998). A brief history of cocaine.. https://scholar.google.com/scholar_lookup?title=A+brief+history+of+cocaine.&author=SB.+Karch&publication_year=1998&: CRC press 
  6. ^ a b 医療用医薬品 : リドカイン (リドカイン注射液(0.5%) 他)”. www.kegg.jp. 2023年2月26日閲覧。
  7. ^ 医療用医薬品 : マーカイン (マーカイン注脊麻用0.5%高比重 他)”. www.kegg.jp. 2023年2月26日閲覧。
  8. ^ Latta, KS; Ginsberg, B; Barkin, RL (2001). “Meperidine: a critical review.”. American Journal of Therapeutics 9 (1): 53–68. doi:10.1097/00045391-200201000-00010. PMID 11782820. 
  9. ^ Krøigaard, M.; Garvey, LH.; Menné, T.; Husum, B. (October 2005). “Allergic reactions in anaesthesia: are suspected causes confirmed on subsequent testing?”. Br J Anaesth 95 (4): 468–71. doi:10.1093/bja/aei198. PMID 16100238. 
  10. ^ a b Townsend, Courtney (2004). Sabiston Textbook of Surgery. Philadelphia: Saunders. pp. Chapter 17 – Anesthesiology Principles, Pain Management, and Conscious Sedation. ISBN 0-7216-5368-5 
  11. ^ a b c d e f g h i j k l m n Miller, Ronald (2005). Miller's Anesthesia. New York: Elsevier/Churchill Livingstone. ISBN 0-443-06656-6. https://archive.org/details/millersanesthesi0006unse 
  12. ^ Garfield, JM; Garfield, FB; Stone, JG; Hopkins, D; Johns, LA (1972). “A comparison of psychologic responses to ketamine and thiopental-nitrous oxide-halothane anesthesia”. Anesthesiology 36 (4): 329–338. doi:10.1097/00000542-197204000-00006. PMID 5020642. 
  13. ^ Miller 2007, p. 301.
  14. ^ 森田潔 2023, p. 143.
  15. ^ Philbin, DM; Rosow, CE; Schneider, RC; Koski, G; D'ambra, MN (1990). “Fentanyl and sufentanil anesthesia revisited: how much is enough?”. Anesthesiology 73 (1): 5–11. doi:10.1097/00000542-199007000-00002. PMID 2141773. 
  16. ^ Streisand JB, Bailey PL, LeMaire L, Ashburn MA, Tarver SD, Varvel J, Stanley TH (April 1993). “Fentanyl-induced rigidity and unconsciousness in human volunteers. Incidence, duration, and plasma concentrations”. Anesthesiology 78 (4): 629–34. doi:10.1097/00000542-199304000-00003. PMID 8466061. 


「麻酔薬」の続きの解説一覧

麻酔薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/29 02:16 UTC 版)

ビニルエーテル」の記事における「麻酔薬」の解説

単離同定される前にも、不飽和エーテルは麻酔薬として薬理学者興味集めていた。その一人Chauncey D. Leakeは、ビニルエーテル2つの麻酔薬、エチレン・ジエチルエーテルの利点併せ持つ推測した麻酔エチレン多く利点があったが、効力が低いために全身麻酔では低酸素症陥る危険があった。ジエチルエーテル麻酔剤としては強力だが、嘔吐引き起こすことが多い・麻酔からの回復が遅いなどの点でエチレン劣っていた。 構造からの予測に基づき、Leakeはビニルエーテル吸入麻酔薬として用いることを検討した当時純粋なものは合成されていなかったが、彼はバークレー大学有機化学者にこの物質合成求めた。だが、その化学者等はこれを達成できず、プリンストン大学化学者Randolph MajorW. T. Ruighに助け求めることになった1930年プリンストン大学から得られサンプル用いて、彼と同僚のMei-Yu Chenマウス実験行った1933年アルバータ大学Samuel GelfanとIrving Bellは、Gelfan自身開放点滴法で麻酔を行うことでヒトでの試験行った。だがLeakeによると、ヒトへの使用1932年カリフォルニア大学麻酔科医Mary Botsfordが子宮摘出術用いたのが最初である。 その後Leakeは大学事情研究続けられなくなったが、他の研究者によって広く研究が行われた。利点もあったが、肝毒性長期保存できないことにより使用できる場合限られた

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麻酔薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/29 02:16 UTC 版)

ビニルエーテル」の記事における「麻酔薬」の解説

米国では"Vinethene"という名で販売されていた。麻酔マスクが曇ることを防ぐため、1.5-5%のエタノール混入されていた。通常の阻害剤入っているが、製造者出来る限り早く使用すべきであるとしていた。 導入速いが、多少興奮引き起こす。少し咳き込むこともあり、唾液分泌増加する麻酔中に攣縮起こすことがあるが、痙攣に至ることは珍しくその場合も治療可能である。モルヒネ-アトロピンを前投薬しておくことでこれを防ぐことができる。麻酔からの回復早いが、時折頭痛起こすことがあり、ごく稀に吐き気を催すことがある。 短い手術ならば患者への危険は少ないが、200 mL上の麻酔薬を用いるような長い手術では肝・腎毒性問題になる。毒性回避するため、ジエチルエーテルと1:4の割合混ぜることで‘Vinethene Anesthetic Mixture’(V.A.M.) が作られた。V.A.M.はジエチルエーテルより導入回復速く長い手術でも比較毒性少なかった。だが、深い麻酔必要な場合にはジエチルエーテルより劣っていた。 ビニルエーテルは強力で安全域広く麻酔効果得られる量と致死量の比は、ジエチルエーテルの1:1.5対し1:2.4である。だが、強力であることから適切な機械が必要であり、簡便な麻酔法である開放点滴法では、暖かい蒸発量増えること、長時間維持することが難しいことなどの問題があった。 全体的に見てビニルエーテル利点導入回復時にあり、麻酔中には他の薬剤より制御難しいものだった。そのため、ビニルエーテル導入してジエチルエーテル維持するということが行われた。さらに、毒性価格などの問題により歯科産科など短い手術適用されることが多く長い手術にはより優れた薬剤用いられることが多かった

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麻酔薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/24 22:26 UTC 版)

分娩」の記事における「麻酔薬」の解説

会陰切開など処置をする場合局所麻酔薬用いるが、ここでは無痛分娩に関して述べる。無痛分娩では硬膜外麻酔用いることが多い。その際によく用いられるのはフェンタニル局所麻酔薬(ブピバカインあるいはロピバカイン)の組み合わせである。フェンタニル100μg0.25%マーカイン24ml、生理食塩水24mLを毎時8-14mlで持続的に投与する場合が多い。硬膜外麻酔単独無痛分娩を行う場合作用発現が遅いため、硬膜併用脊髄くも膜下麻酔(CSEA: combined spinal epidural anestehsia)を用い場合もある。

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麻酔薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 08:53 UTC 版)

ジエチルエーテル」の記事における「麻酔薬」の解説

有害性問題視されクロロホルム替わる吸入麻酔薬として、医療用麻酔用いられた。 特徴として、導入意識を失うまでの所要時間)が遅く筋弛緩作用強く呼吸器循環系への抑止作用弱く、また7 - 10 %の気体濃度使用するため酸素欠乏に陥りにくい。さらに、麻酔深度調節全域マージン)が極めて広く致死量が高いことから、導入に他の麻酔薬を適用し維持麻酔薬として使う手法確立されている。 しかし、極めて引火点低く、低い誘電率から静電気帯びやすいため、密閉され電子機器が並ぶ近代的な手術室ではガス爆発リスク高く先進国では使用されなくなっている。発展途上国では現在も維持麻酔薬の主流であるが、新興国では手術室改善先行したがゆえの爆発死亡事故複数生じている。 副作用としては、刺激性強いため咳の原因となり、唾液腺気管支刺激して多量に唾液などの分泌物分泌させることがあり、吸引準備一般的である。

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麻酔薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/28 03:27 UTC 版)

脊髄くも膜下麻酔」の記事における「麻酔薬」の解説

日本では主に局所麻酔薬用いられる代表的なのは0.5マーカイン(ブピバカイン)、テトカインテトラカイン)、0.3%ペルカミンSジブカイン)、ネオペルカミンSジブカインとテーカインの合剤)である。オピオイド局所麻酔薬併用することもある。その場合は塩酸モルヒネフェンタニル用いる。多く薬剤で高比重等比重が用意されており、麻酔高調節用いることができる。

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麻酔薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/14 02:21 UTC 版)

ジブカイン」の記事における「麻酔薬」の解説

ジブカイン構造中にアミド結合有したアミド型局所麻酔薬1つである。ただし、他のアミド型局所麻酔薬例えば、リドカイン、ブピバカイン、メピバカインなどが、全て芳香環-NH-CO-R」のアミド結合をしているのに対してジブカインは「芳香環-CO-NH-R」と順番異なっている。一般にアミド型局所麻酔薬の方がヒトでの分解が遅いため、エステル型局所麻酔薬よりもアミド型局所麻酔薬の方が作用時間長くジブカイン0.5パーセント濃度用いた場合平均作用時間は、3時間から4時程度である。ジブカインヒトでの主な用途脊髄くも膜下麻酔であり、その最高投与可能量は、体重1 kg当たり0.7 mgである。ただし、局所麻酔用い場合有る 。 なお、局所麻酔薬ヒトに対して毒性持っており、もちろんジブカイン例外ではない。

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