放射線被曝とは? わかりやすく解説

被曝

(放射線被曝 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/11 00:58 UTC 版)

被曝(ひばく、radiation exposure)とは放射線に曝(さら)されること[注釈 1]。「」が常用漢字でないので「被ばく」と表記される場合もある。




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放射線被曝

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コンピュータ断層撮影」の記事における「放射線被曝」の解説

医用画像における実効線量対象臓器検査実効線量大人環境放射線等価時間頭部CT 単純CT 2 mSv 8カ月 造影剤使用 4 mSv 16カ月 胸部 胸部CT 7 mSv 2年 肺がん検診のための胸部CT 1.5 mSv 6カ月 胸部単純X線撮影 0.1 mSv 10日 心臓 冠状動脈CT血管造影 12 mSv 4年 冠状動脈CTカルシウム走査 3 mSv 1年 腹部 腹部骨盤CT 10 mSv 3年 腹部骨盤CT、低線量プロトコル 3 mSv 1年 腹部骨盤CT造影剤あり 20 mSv 7年 CT結腸検査 6 mSv 2年 静脈内腎盂造影 3 mSv 1年 上部消化管造影 6 mSv 2年 下部消化管造影 8 mSv 3年 脊椎 脊椎単純X線撮影 1.5 mSv 6カ月 脊椎CT 6 mSv 2年 四肢 四肢単純X線撮影 0.001 mSv 3時間 下CT血管造影 0.3 - 1.6 mSv 5週間 - 6カ月 歯科X線撮影 0.005 mSv 1日 骨密度測定DEXA法) 0.001 mSv 3時PET-CT 25 mSv 8年 マンモグラフィー 0.4 mSv 7週間 CTによる被曝線量各種放射線検査のうちで、多い方に属する。被曝量検査部位や検査方法機器性能設定によって異なるが、検査によっては1回数十mSv - 100mSvを超えるX線被曝を受けることもある。ただし血管撮影はじめとするX線透視下に行う各種手技IVR)に比較すればCT被曝量総じて少なく、また放射線治療目的使用される線量比較すると、数十 - 数百分の1にとどまる。一般的に放射線による健康被害のうち、確定的影響(ある閾値超えれば誰にでも起き逆にある閾値未満では決し起こらない影響とされる急性期放射線障害CTで起こる可能性皆無である(つまり白血球減少脱毛吐き気などが数週間のうちに起こる可能性はない)。CT問題となるのは、数か月から数十年後に初め顕在化してくる発ガンリスクの増加、あるいは子孫への遺伝的影響である。これらは確率的影響呼ばれどんなに少量被曝であってもリスクゼロはならず少量被曝なりに少量リスク存在するものと“仮定”されている(直線しきい値無し仮説)。従って放射線検査必要最小限のみ行い無駄な被曝をしないようとどめることが原則である。 CT被曝による具体的な健康被害統計的に見積もることは難しい。最低でも数年にわたる追跡必要になるし、CTを受ける人は通常既に癌であるなど何らかの症状がある。健康な成人CT施行する/しない群に分けて追跡するのは倫理的問題もあり、またCT施行するほど無症状早期悪性腫瘍余分に見つかるので、見かけ上の発生率は高まる。 ベリントンとダービーイギリス、アメリカ合衆国日本など14か国の発癌0.6%から3.2%がCTなど診断放射線よるもの評価している。しかしこれらは日本原子爆弾被爆者追跡結果との対照推定されていることや、直線しきい値無し仮説採用しているため、これらに依拠し評価疑問を呈する声もあり、専門家の間でも意見分かれている。また、特に若年者放射線感受性の高い部位生殖器乳房など)の撮影繰り返す場合影響を受けやすい。 なお妊婦の場合発癌以外に胎児奇形発生問題となりうるが、国際放射線防護委員会100ミリGy(=100ミリSv)以下の胎児被曝では統計有意となる奇形増加がないと結論づけていて、骨盤部を直接CT撮影した場合でも、胎児がこの量の被曝を受けることはまずないとされている。

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放射線被曝

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放射性物質」の記事における「放射線被曝」の解説

詳細は「被曝」を参照 放射性物質発見されときには、放射線被曝が人体どのような損傷与えるかが知られていなかったために、キュリー夫妻のような初期の研究者は放射線障害苦しんだり、白血病などで健康を害することが多々あった。 放射線のうち、アルファ線ベータ線に関して特別な技術用いなくても容易に遮蔽することができるが、ガンマ線X線中性子線物質透過する能力が高いため、できるだけ生態系影響与えない配慮求められている。その具体的な方法は、放射線十分に減衰するだけの間隔遮蔽を取ることである。 放射性物質体内取り込んでしまった場合には間隔遮蔽を取ることが不可能なので、内部被曝すべての放射線影響を及ぼす。また体内取り込まれ放射性物質元素種類により、特定の組織臓器沈着する。例えセシウム137筋肉全身に、ヨウ素131甲状腺に、ストロンチウム90は骨に沈着する。プルトニウム238239および240放出するアルファ線放射線荷重係数大きく人体への影響甚大である。 原子力発電所周辺公衆被曝基準(1mSv)は、具体的には「発電用軽水型原子炉施設安全評価に関する審査指針」(平成2年8月30日原子力安全委員会決定)に定められており、これは「実用発電用原子炉設置、運転等に関する規則」(昭和53年通商産業省令第77号)第2条第9号核燃料物質及び核燃料物質によって汚染された物による放射線被ばく管理並びに放射性廃棄物廃棄に関する説明書」に示され評価について、「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」(昭和32年法律第166号)第23条第1項に基づく経済産業大臣への許可申請及び第24条2項原子力安全委員会聴取において審査されるまた、放射壊変伴ってニュートリノなどの素粒子放射されるが、これらは物質をほぼ無限に透過する性質があるものの物質に対して影響実質的にないため、この種の問題の際は無視してよいものとされる

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