逸話
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逸話(いつわ、英: anecdote)とは、世間や世人にあまり知られていない興味深い話、世人の目から逸した(逃れた)話のこと。
解説
同義語としてよく「エピソード」の語が用いられるが、日本独自の語義(和製英語)である事に注意を要する。特定の人物や物事に纏わる興味深い話として語られることが多い。
ロシアやウクライナ等の東欧諸国ではアネクドートというと、小咄のようなある一定の長さの人々の間で知られたジョークを指す。また医学においては、Anecdotalとは「一例しか報告のない病態(とそれに対する治療)」「その医者しか経験していない病気(或いは治療)」を指し、根拠に基づく医療に比べれば劣るとされている。
一般的には、その人物の性格をよく表している逸話として紹介されることが多いが、逆に、人物の意外な側面を示す話であることもある。また歴史上の人物の場合には、その当時の時代背景をうかがわせる話であることもある。
捏造された逸話
逸話の中には、マリー・アントワネットを題材とした『ケーキを食べればいいじゃない』、ジョージ・ワシントンを題材とした『ワシントンの斧』、森喜朗を題材とした『Who are you?』のように捏造された寓話であるにもかかわらず、実話として世間に流布されてしまうこともある。
逸話の性質について歴史学者の今井登志喜は「これらは本来無責任な捏造が甚だ多い性質のものである。個人の逸話といわれるものの如き、真実を伝えている場合は寧ろ少い」と述べている[1]。
脚注
関連項目
逸話(娘の予言)
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建安の初年、荊州地方に、「八、九年経ったら衰え始め、十三年目はひとりも残らぬ」という童歌が流行した。これは次のような意味である。後漢の建国以来、荊州だけは平和を保ち、劉表が長官になってから、住民の暮らしは裕福になっていた。それが建安九年になると、衰えの兆しが見え始めるだろうというのである。衰えの兆しとは、劉表の妻が死に、諸将がすべて歿落したことを言う。十三年目にひとりも残らぬとは、劉表も死んで、荊州は敵の手に落ちるだろうということである。 ちょうどその頃、華容県でひとりの娘が突然、「今にたくさんの死人が出るよう」と泣き叫んだ。甚だ穏やかならぬ言葉なので、県知事は怪しげなことを言いふらす者だと、娘を捕えて獄につないだ。ところが、ひと月あまり経過してから、また獄中で泣きながら、「荊州の劉長官が華容から数百里のところで今日お亡くなりになった」と叫んだ。そこで馬を飛ばして調べに行かせたところ、劉表は死んでいた。 知事は娘を釈放したが、娘はまた歌いだした。「思いもよらぬ。李立が貴族になろうとは」それからほどなく、曹操は荊州を平定し、涿郡出身の李立、字は建賢を、荊州の長官に任命したのであった。
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逸話
「逸話」の例文・使い方・用例・文例
- 逸話的な話
- それはこのような逸話から始まっている。
- 彼女の逸話は誰にとっても面白い。
- 彼はまずユーモアのある逸話を話して講義を始めた。
- 彼はまずユーモアのある逸話を話して講義を始めた.
- 彼は逸話を話した.
- 客を退屈させないように逸話を語る.
- とてもおもしろい逸話.
- その物語には逸話が織り交ぜてあった.
- 講演者は講演の所々におもしろい逸話を織り交ぜた.
- ある逸話を前置きにしてある話題を話し始める.
- 彼に関する逸話は実に多い.
- 彼は講演の初めに一つの逸話を話した.
- その逸話を話すと彼は(やにわに)大笑いをした.
- あの人には面白い逸話がある.
- 西郷には面白い逸話がたくさんある
- 日本人が刀剣を愛する実例となる逸話がたくさんある
- 彼の周知の逸話的なスタイルで
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