今井登志喜とは? わかりやすく解説

いまい‐としき〔いまゐ‐〕【今井登志喜】

読み方:いまいとしき

[1886〜1950西洋史学者長野生まれ東大教授都市発達史業績をあげた。著「歴史学研究法」「英国社会史」など。


今井登志喜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/30 05:39 UTC 版)

今井 登志喜
人物情報
生誕 (1886-06-08) 1886年6月8日
日本 長野県岡谷市
死没 1950年3月21日(1950-03-21)(63歳没)
日本 東京都文京区
出身校 東京帝国大学
学問
研究分野 西洋史
研究機関 東京帝国大学
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今井 登志喜(いまい としき、1886年6月8日[1] - 1950年3月21日[1])は、西洋史学者、東京帝国大学名誉教授

生涯

1886年、長野県諏訪郡平野村(現岡谷市)で生まれた[1]。長野県立諏訪中学校(現長野県諏訪清陵高等学校)を卒業し[1]第一高等学校[2]に進学。東京帝国大学文科大学史学科に進み、1911年に卒業した[1][3]

1916年、旧制日本大学中学校(現在の日本大学第一高等学校)教諭に就いた。1920年より第一高等学校教授1923年東京帝国大学文学部助教授となり[4]、同年から1926年まで文部省在外研究員として欧米に研究留学[5]1930年、教授に昇格した[6]。また、1939年10月には文学部長に就任した[7]1947年、東京帝国大学を定年退官し[1]、名誉教授となった。

1950年3月21日、心臓喘息のため東大病院で死去[8]

研究内容・業績

西洋史研究

専門は西洋史の中でも英国史であり、特にイギリス社会史と都市発達の歴史を専門とした。主著『英国社会史』は名著として知られた。『歴史学研究法』には史料批判の方法が詳細に書かれている。これは、1935年昭和10年)『岩波講座 日本歴史』に掲載された「歴史学研究法」という一文であり、著者の健康上の理由から、若干の正誤補正を施しただけで、原本に近い形で1953年(昭和28年)に東京大学出版部で刊行された。ドイツの文献を参照しやすいようにドイツ語が併記されている。指導を受けた著名な弟子には、林健太郎がいる。

郷土史ならびに遺跡保護に関する貢献

一方で日本国内の歴史研究にも寄与しており、信濃史料刊行会の顧問を務める[1]など郷土史研究にも貢献した。戦後、登呂遺跡調査会委員長も務めた。

著作

著書
  • 『外国歴史物語』興文社, 1929
    • 全集収録:小学生全集, 1935
  • 『西洋歴史解説』目黒書店, 1934
  • 『歴史学研究法』岩波書店, 1935
  • 『米国史』研究社(英米文学語学講座), 1941
  • 『英国社会史』東京大学協同組合出版部, 1948 [11]
    • 改版 東京大学出版会 1980
    • 新装版 2001 
  • 『近世における繁栄中心の移動』誠文堂新光社, 1950
    • 新装改題『都市の発達史』1980
  • 『都市発達史研究』東京大学出版部, 1951
    • 再版 1978
    • 新装版 2001
  • 『西洋政治史』岩波書店, 1952
共著書
  • 『国史 学び方 考へ方と解き方』今井克積と共著、考へ方研究社、1935
編書
  • 『世界史概説』日本出版協同 1949

参考文献

  • 「今井登志喜関係文献目録」佐野匡平『千葉大学大学院人文社会科学研究科研究プロジェクト報告書』286, 2015年, 59-82頁doi.
  • 今井信太郎「略年譜」『信濃教育』第1139号、信濃教育会、1981年、48頁。 
  • 『郷土歴史人物事典』長野 第一法規 1978年

脚注

関連項目

外部リンク




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