Suite española No.1 Op.47とは? わかりやすく解説

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アルベニス:スペイン組曲 第1集

英語表記/番号出版情報
アルベニススペイン組曲 第1集Suite española No.1 Op.47作曲年: 1886-96年  出版年: 1886-1901年  初版出版地/出版社: Zozaya 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 グラナダセレナータ) Granada(Serenata)4分00 No Image
2 カタルーニャコランダ) Cataluna(Coranda)4分30秒 No Image
3 セビーリャ(セビリャナス) Sevilla(Sevillanas)4分30秒 No Image
4 カディス(カンション) Cadiz(Cancion)4分30秒 No Image
5 アストゥリアス(伝説)  Asturias(Leyenda)5分00 No Image
6 アラゴンファンタジア) Aragon(Fantasia)4分30秒 No Image
7 カスティーリャ(セギディーリャ) Castilla(Seguidillas)2分30秒 No Image
8 キューバカプリッチョ)  Cuba(Capricho)5分30秒 No Image

作品解説

2007年8月 執筆者: 和田 真由子

アルベニスは《スペイン組曲》という曲集を2つつくっているが、一般的に親しまれているのは、この第1集である。
アルベニス初期の作品であり、8曲の組曲として知られている。しかし、もともとは1886年に4曲(第1、2、3、7曲)が作曲されたきりで、残りの4曲(第4、5、6、8曲)は、タイトルしか残されていなかった。アルベニス没後出版社はこのタイトルのみの4曲に対し彼の他の楽曲あてがい、これを出版した躍動感あるリズムギター思わせる音色など、いずれもスペイン色の強い作品ギターへの編曲版としても有名である。

第1曲〈グラナダ/ "Granada(Serenata)"〉
アンダルシア古都グラナダへの想いこめられた曲である。アルベニス22歳の時、グラナダ過ごし、独特の風情をもったその街を大変愛していた。彼はこの曲について狂おしいほどにロマンティックで、絶望的なほどに哀しいセレナード」であると手紙記している。ギター風の伴奏美し旋律など、魅力的な作品

第2曲〈カタルーニャ/ "Cataluna(Coranda)"〉
アルベニス故郷スペインカタルーニャ地方雰囲気想起させる作品。この地方に伝わるハーディ・ガーディという楽器の音を模してかかれている。8分の6拍子舞曲調で、繰り返されるハーディ・ガーディの音が、しだいに遠ざかっていく。

第3曲〈セビーリャ/ "Sevilla(Sevillanas)"〉
セビーリャ雰囲気たたえた作品A-A’-A-B-Aの形をとっている。舞曲セビリャーナスの速いテンポカスタネットリズムにのって、祭り復活祭聖週間)の主題情熱的にうたわれる。それとは対照的に中間部では、哀愁ただよう宗教歌サエータがきかれる。リズム活かしつつ、効果的に音をつなげるために、ペダリングにも工夫が必要であろう


第4曲〈カディス/ "Cadiz(Cancion)"〉
《セレナータ・エスパニョーラ》作品181を転用したもの。
ジブラルタル北西にある港市カディス雰囲気を想わせる曲。3部形式スペイン風舞曲リズムにのせて、男性的なセレナータが、のびやか歌われる情熱的な中間部経て、再び冒頭リズムへ。pp静かにしめくくられる。

第5曲アストゥリアス/ "Asturias(Leyenda)"〉
組曲スペインの歌作品232第一曲〈前奏曲〉を転用したもの。アストゥリアスは、スペイン北部にあり、山や森林谷間牧草地恵まれた地方である。ギター的な奏法ピアノ表現されており、独特の色彩感が表出されている。A-B-A(-コーダ)の形をとっている。リズム主題が、次第高まりをみせ、神秘的な雰囲気をもつ中間部へ。ここで奏されるニオクターブのユニゾンは、アルベニス好んで使用していたものである。再び第一部回帰され、コーダへと至る。

第6曲アラゴン/ "Aragon(Fantasia)"〉
2つのスペイン舞曲作品164第一曲〈アラゴン〉を転用したもの。東北スペインアラゴン地方知られるホタ舞曲が、華麗、かつ爽快に描かれている。ホタは、速い3拍子リズムと、カスタネット伴奏にのせて踊られる。

第7曲キューバ / "Cuba(Capricho)"〉
キューバは、1898年までスペイン領であり、アルベニスは、少年時代、ここを訪れている。南国風の明る雰囲気中にも一抹哀愁感じさせる。8分の6拍子と、4分の3拍子の間を揺れ動く舞曲の形でかかれている。

第8曲カスティーリャ/ "Castilla(Seguidillas)"〉
組曲スペインの歌作品232第五曲〈セギディーリャス〉を転用したもの。カスターリャ地方は、昔、スペイン中央部占めており、王国があった。セギディーリャスとは、そこでうまれた3拍子民族舞曲であり、ビゼーの《カルメン》にも用いられていることで知られるリズム旋律が、たくみに組み合わされ、曲を構成している。カスタネットギター伴奏転調変化和声など、アルベニス巧みさと感性が光る。




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