スペインの歌とは? わかりやすく解説

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アルベニス:スペインの歌

英語表記/番号出版情報
アルベニス:スペインの歌Cantos de España Op.232作曲年: 1896-97年  出版年1897年  初版出版地/出版社Pujol 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 前奏曲アストゥリアス)  Preludio(Asturias)5分30秒
2 東洋風  Oriental4分00
3 やしの木陰 Bajo la palmera5分00
4 コルドバ夜想曲) Cordoba(Nocturne)5分00
5 セギディーリャ(カスティーリャ) Seguidillas(Castilla)3分00

作品解説

2007年8月 執筆者: 和田 真由子

 アルベニスパリ住みダンディデュカスショーソンフォーレなどと交流深めつつ、新たな作曲法和声法模索していた時期作品
《スペインの歌》は、まだ中期作風をもっているが、同時に円熟期にむけて徐々に深み増していることも感じさせる

曲集は〈前奏曲〉〈オリエンタル〉〈椰子木陰で〉〈コルドバ〉〈セギディーリャス〉の5曲から成る。第4曲と第5曲には、スペイン南部アンダルシア古都コルドバとセヴィリャへの小旅行思い出盛り込まれている。タイトルにもみられるようにスペイン色が強く祖国対すノスタルジア感じさせるような内容
第1曲と第5曲は、《スペイン組曲》の〈アストゥリアス〉、〈カスティーリャ〉としてそれぞれ転用されている。ギターへの編曲版でも広く親しまれている。

第1曲〈前奏曲 / "Preludio(Asturias)"〉:《スペイン組曲》の〈アストゥリアス〉に転用された作品アストゥリアスは、スペイン北部にあり、山や森林谷間牧草地恵まれた地方である。ギター的な奏法ピアノ表現されており、独特の色彩感が与えられている。A-B-A(-コーダ)の形式よる。リズム主題が、次第高まりをみせ、神秘的な雰囲気をもつ中間部へ。ここで奏されるニオクターブのユニゾンは、アルベニス好んで使用していたものである。再び第一部回帰され、コーダへ。ギター編曲版も有名で、広く親しまれている。

第2曲〈オリエンタル"Oriental"〉:第1、4、5曲と比較すると、とりあげられることが少ない。ほの暗い雰囲気をもつ曲。

第3曲〈椰子木陰で/ "Bajo la palmera"〉:のびやか開放的な南国香りただよう曲。
ギター編曲版などで広く親しまれている。

第4曲〈コルドバ/ "Cordoba(Nocturne)"〉:古都コルドバは、アンダルシア西部位置しイスラムの旧首都である。モスク回教寺院)、闘牛フラメンコなどが有名。この曲では、そのようなコルドバイメージ多角的に、また劇的にえがかれいるようだリズミカルな伴奏にのせて、哀愁をさそう旋律うたわれる

第5曲〈セギディーリャス/ "Seguidillas(Castilla)"〉:《スペイン組曲》の〈カスティーリャ〉に転用された作品。カスターリャ地方は、昔、スペイン中央部占めており、王国があった。セギディーリャスとは、そこでうまれた3拍子民族舞曲であり、ビゼーの《カルメン》にも用いられていることで知られるリズム旋律が、たくみに組み合わされ、曲を構成している。カスタネットギター伴奏転調変化和声など、アルベニス感性が光る。




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