SNSでの指摘と対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 09:28 UTC 版)
2014年(平成26年)12月2日、購入客が「ペヤングからゴキブリ出てきた」というメッセージと、油揚げ麺の内部にゴキブリとみられる虫が入り込んでいる写真をTwitterに投稿した。12月3日、まるか食品の担当者はJ-CASTニュースの取材に対して、「製造過程で虫が混入するなんてありえない」「虫が混入していたという苦情も初めて」と話したとされるが、そのことが公開されると同ニュースサイトには、複数の消費者から「過去に同様の苦情を入れたことがある」との意見があった。 同日夜に行われた、群馬県伊勢崎保健所による本社工場への立ち入り調査を経て、翌12月4日、同担当者は再度の取材で消費者からの意見の真偽を問われると、「『初めて』というのは虫の混入全般を指したものではないので、訂正してもらいたい。今回のような大きな虫が麺に混入しているという苦情は初めてということで、小さな虫の苦情は過去にも何件かあった」と説明し、それ以上の明言を避けた。 同日、他に主要メディアが報じたところによれば、同社は「異物検査をしており、製造工程での混入は考えられない」としながらも、11月10日製造の当該製品「ペヤング ハーフ&ハーフ激辛やきそば」と同日中に同じラインで製造された「ペヤング ハーフ&ハーフカレーやきそば」の自主回収を実施した。 12月11日、問題の商品を外部機関により分析した結果、虫に加熱の形跡が確認されたため、同社は「製造過程での混入の可能性が否定できない」と改め、本社工場・赤堀工場での生産を停止し、ペヤング全商品を販売休止にした。 12月12日には、同社を通じて外部機関による検査結果をメディアが改めて報じ、混入していた異物は雌のクロゴキブリの成虫で、体内酵素「カタラーゼ」の働きが失われており、加熱されていたことが判明するが、虫に付着していた油が工場使用のものと同一かは、検体が小さいことから確認できないとした。 また工場内に設置された約30台の監視カメラの映像を確認した結果、何者かが意図的に混入した可能性を否定している。なお、同社は自主回収が発生した際に、その費用を手当てするための「リコール損害保険」に加入していないこともわかった。一方で、同社の担当者は産経新聞の取材に対し、「油の一致がわからない以上、製造過程での混入を断言できない。第三者が虫を加熱死させ、製造後の商品へ意図的に混入した可能性もある」と話している。 一連の異物混入事案に対する同社の対応には「食の安全への認識が甘い」と全国から非難が殺到する中で、広島県の同名企業が同社との関係を誤解される事態に発展し、広島県の同名企業は急遽ホームページ上で「群馬県のまるか食品株式会社」とは無関係である旨の告知を行った。 虫が混入した製品を発見して投稿した購入客は、そのあと同社とのやり取りの経緯をTwitterに投稿し「結果がでるまで元のツイートを消しておいてほしいとのことですので一時的に、削除させていただきます」として、投稿した画像を削除した。この購入客の一連の処置について、Twitter上では称賛し応援する声の方が圧倒的に多かったものの、画像の捏造を疑ったり、販売中止を嘆いたりするコメントが殺到した。 購入客に対して一部の人々から非難と中傷が浴びせられ、インターネット上で炎上し、週刊文春からも「告発学生の仰天食生活」というタイトルとともに、記事に取り上げられた。最終的に購入客は虫の混入が真実であることを訴えた後、炎上したTwitterアカウントの削除に追い込まれた。
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